- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041500484
感想・レビュー・書評
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伊集院大介シリーズ
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栗本薫さんの推理小説は、頁を捲るのが恐いのです。
文庫本の薄い紙の、その裏側に綴られている文章を読むのが、恐い。という頁が必ずあるのです。
そこで描かれている事実が恐い、のでしょう。
お化けやモンスターが出てくる訳ではないのです、あくまでもミステリなので。
推理小説というと、トリックやゲーム性を重視する反面、人物がうすっぺらかったり物語としては後味の悪いものになっていたりというものもありますが、純粋に物語として面白い本です。
緻密な人物描写と圧倒的な世界観を持って描かれる物語は、先を読むのが恐い程に感情が移入してしまう物語で、その事実を突きつけられる事で自分の世界が壊れてしまうような錯覚に陥るのです。
しかしながら、恐くても目を瞑って頁を捲って恐る恐る細めで読み進まずにはいられない吸引力のある物語です。
それがクセに、なるのです。
この作品は、そんな栗本さんの作品の中でも一番、恐いけど読みたい物語。
なので、代表してこちらの本棚に収納します。 -
久々に推理物が読みたくて借りてきましたが…なんで下巻も一緒に借りなかったのかと悔やんでおります。非常に面白いです。
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上下巻
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栗本薫の伊集院大介シリーズ。
中学生のときにこれを読んでから、このつづきものを読み始めた、きっかけの本。
飄々と事件を解いていく伊集院さんによって、小説にすいこまれていったのを覚えています。 -
長唄の家元の息子の家庭教師として登場する、伊集院さん。芸の世界、そして命をかけるほどの情熱的な恋。ドロドロとした人間関係の中で、伊集院さんの推理が冴え渡る。伊集院大介シリーズの中では、一番好きな作品です。
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名探偵・伊集院大介シリーズは私にとって当たりはずれが大変激しい。その中でもこれは出色の出来映え。エロティックさとドロドロが加われば横溝正史ワールドにかなり近いかも。第2回吉川英治文学新人賞受賞作。
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多分始めて読んだ栗本薫作品だろうと思う。
伊集院大介のデビュー作で、三味線の家元の家庭で起こる殺人事件であります。
これを皮切りに伊集院大介シリーズをずっと読んで行くことになったので私にとってエポックメイキングな作品です。 -
伊集院シリーズに手を出そうとして最初で挫折した。すげぇ栗本という感じ。終わりのないラブソングも三巻くらいで挫折した気がする。
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わかっててはいてもなかなか読めないでいた作家っていますよね? 栗本氏の名探偵・伊集院大介シリーズが、私にとってはその1つでした。っていうか・・・・もうたくさん作品が出ちゃっているからという理由なんですけど。それじゃ〜いかん!と思い立ち(な〜んちゃって。胆にあっただけ・・・)、読んでみました。あはは〜面白かった!!最初はもしかして・・・やっぱりやおい系?と思いましたが(違いますよん)。話の中に引きずりこまれました。家元なんて私にとっては遠い存在で、凡人にしてみれば羨ましい存在でもあります。芸の頂点にたつ人なんですから。でも、本書を読むとそのための苦悩とかが伝わります。おまけに事件の真相のどんでん返しがこれまた凄かった〜!見事にはまりましたよん。ラストではなんだか涙がでたほどです。もう古い作品ではありますが、オススメです。