ぼくらの七日間戦争 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041602010

作品紹介・あらすじ

明日から夏休みという暑い日のこと-東京下町にある中学校の1年2組の男子生徒全員が姿を消した。事故?集団誘拐?じつは彼らは河川敷にある工場跡に立てこもり、ここを解放区として、大人たちへの"叛乱"を起こしたのだった。女子生徒たちとの連携による奇想天外な大作戦に、本物の誘拐事件や市長選挙汚職がからまり、はては解放放送とバリケードに感激する全共闘世代の親やテレビ・レポーターも出始めて、大人たちは大混乱…鮮やかな終幕まで、息もつがせぬ軽快なテンポで展開される、諷刺いっぱいの大傑作コミック・ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 奥付は昭和63年20刷。当時、本書を原作とする映画が公開されたため購入したものと思われる。しかし、読んだ記憶なし(泣)。中1男子の夏休み、全共闘世代がまだ人々の記憶に残る時代。少年達はオモシロイことをやるため、地元の倒産した会社建物を利用して「解放区」を立ち上げて籠城。自作FM放送局、盗聴装置を駆使して活躍するジュブナイル小説。そこに本物の誘拐事件が起こったり、土建屋、市長、校長、警察が絡むオトナの悪事が判明したり、盛りだくさんの構成だ。子を持つ親の立場で読むと、大人の身勝手さというものを痛感させられる。

  • 【あらすじ】
    明日から夏休みという暑い日のこと-東京下町にある中学校の1年2組の男子生徒全員が姿を消した。事故?集団誘拐?じつは彼らは河川敷にある工場跡に立てこもり、ここを解放区として、大人たちへの"叛乱"を起こしたのだった。女子生徒たちとの連携による奇想天外な大作戦に、本物の誘拐事件や市長選挙汚職がからまり、はては解放放送とバリケードに感激する全共闘世代の親やテレビ・レポーターも出始めて、大人たちは大混乱…鮮やかな終幕まで、息もつがせぬ軽快なテンポで展開される、諷刺いっぱいの大傑作コミック・ミステリー。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99296197

  • 再読

  • 自分が小学6年生の時に読んでいた「ぼくら」シリーズを久しぶりに読み返そうと思います。これはその第1弾です。

    高校生になって読み返してみると、社会の黒い部分も徐々に分かりつつあり、この本がより深く読むことが出来ました。

    この本は限界を知らずに突っ走っていた自分を思い出し、また初心に戻って努力していこうと思いました。

    この本で1番残っていることは、時々英治の心情が描写されていることです。まだ中学1年生の幼い男子の心情にすごく共感できました。

  • 夏休みに中学1年の男子達が廃工場に立て籠ってオトナ達と戦う。女子達はサポートで大活躍。時代背景か、子供達が今の子供に比べてやや幼い感じはあるけれど、オトナの鼻を明かす元気いっぱいさが楽しい。なんと言っても『蝿の王』に比べると救いがあるよね。
    ただ、全共闘へのノスタルジアと自己弁護が鼻についたなぁ。

  • 皆題名を聞けばわかる不朽の名作大人に反発し自分の道は自分で決めるなかなかこんな青春時代は送れない。今のこどもたちに読ませたい一冊。

  • 宗田氏のぼくらシリーズはここから始まりました・・

    この小説が出た1985年は、私はまだ、小学生でした。
    活字にやっと慣れてきたそんな時だったと思います。
    1988年に映画化され、私は映像から入りました。

    時をすぎ、この本を手に取ったのは、高校に入ってからです。



    1年2組の生徒21人が突如行方不明となる。
    彼らは、河川敷の廃工場に解放区とし、立てこもる。
    子供たちは暴力ではなく、知恵を絞って大人たちを混乱させる。

    抑圧からの解放、自分たちの思いを伝える、本書には、当時の中学生の気持ちが色濃く反映されて
    いるとうに感じました。

    大人がむきになり子供たちを解放区から引きづり出そうとするが、その上を行く生徒たちの知恵
    読んでいてスカッとします。

    いつの間にか大人の側に来た自分ですが、心のどこかに残しておきたい気持ちがこの本にはあります。

  •  中二の夏、コレを原作とした映画が公開される直前に読んだ。
    映画しか観てない人間は知らないだろうが、原作と映画は登場人物の名前以外はほぼ別物と思っていい。
    映画は見ての通り荒唐無稽・支離滅裂なハチャメチャ喜劇に近いものだったが、出演者の平均年齢が15歳と当時の私にとても近かったのに共感を覚えた。
    逆に言えばそれ以外は特筆すべき点の無い映画である。

     では原作はどうか?
    まずは地味なのだが中学生がFMラジオ局を開設して放送するという設定に痺れた。
    早速電子工作キットの「FMラジオステーション」を組み立てて自分も放送してみるというかぶれようだった。
    他にも「自分のクラスで同じ事をやるなら誰を選ぶか」という行動計画書を妄想していたりした。
    まさに中二男子のハートを鷲掴みにしてしまったのである。
    (作中の人物達は中一であるが)

     そんな作品なので今改めて読むと色々こっ恥ずかしい。
    いや、続編が大層気に入らなかったからもうその時点で熱は醒めていたと言っていいのだが。
    評価が高いのは当時の私の気持ちでつけたからで、今だったら評価2ぐらいかな。

  • 中学生で出会った作品。この本で読書が習慣化された。

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著者プロフィール

1928年東京生まれ。1937年~45年まで愛知県で暮らす。日本大学芸術学部卒業。シナリオ製作、編集者などを経て、1979年作家デビュー。85年に刊行された『ぼくらの七日間戦争』は映画化され、中高生を中心に圧倒的な人気を呼ぶ。主な作品に『ぼくらの七日間戦争』をはじめとする「ぼくら」シリーズ、「2A」シリーズ、「東京キャッツタウン」シリーズ(角川つばさ文庫)など多数。

「2023年 『ぼくらのオンライン戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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