- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041653135
感想・レビュー・書評
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琉求への旅から大和へと帰った宇宙皇子は、金剛山を出て、たった一人で藤原不比等の命を狙おうとします。しかし小角は宇宙皇子に、孤独の中で夢を抱き続けることのできる強さをそなえているのかと問いかけ、彼の霊力を封じてしまいます。宇宙皇子は、これまで頼りにしてきた霊力が使えない中で、たった一人で不比等を倒して人々が平和に暮らすことのできる国を築くという思いを、いっそう逞しいものへと彫琢していくことになります。
歴史上の事件が起こるタイム・スケールと、宇宙皇子の成長過程のタイム・スケールが齟齬をきたしてしまっているのは事実で、地上での年齢と天上界での年齢に違いを設けることで、宇宙皇子の若々しさが失われないようにするという工夫はなされているものの、弥縫策の感は否めません。ストーリーの整合性を保つのが難しくなりますが、タイム・スリップのような仕掛けで過去と未来を行き来するような仕掛けを導入するなどの工夫があれば、この問題はうまく処理できたのかもしれません。そんなことを言っている間に、地上編も残すところあと1巻なので、続く天上編に期待したいところです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宇宙皇子のやっていることがあいかわらず独りよがり。
鬼たちは、あっさり朝廷側の兵士を殺害するけど、彼らも兵役を課せられた庶民だろうに。朝廷側の人間が宇宙皇子に皇子という敬称をつけて呼ぶのはおかしい。簡単に年月を進めるもんだから、遊鬼たちも年をとって苦須里なんか40歳。
小さいことだけど、こういう積み重ねが駄作を作る。 -
いまいち宇宙皇子の葛藤がよくわからないんだよね。
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S.60.10.31 読了。
このときはまだ、皇子は成長をしていた。