- Amazon.co.jp ・本 (534ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041690291
感想・レビュー・書評
-
虚実百物語みたいな雰囲気で、あぁ、これのパロディでもあったのか?と。
三原山噴火という、当時としては極タイムリーな話題が出て来て、そうだよな、昭和だったんだよな、と。当時まだ小さい自分をひいおばあちゃんに預けて、家族みんな噴火を見に行った、というエピソードを思い出しました。
こないだTVでシンゴジラ見て、帝都が破壊される様子に、加藤は喜んでるだろうな、と感慨深いものがあったのですが、内閣総辞職の後見てたら、なんといるじゃないですか、加藤が。あ、これはこの内閣に入り込んだ男の陰謀なのでは、と妄想が進みました。
あと、荒俣先生にいいたい、その転生は洋一郎でいってくださいよ!と。最後まで加藤と洋一郎押しでいきたいと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長編をダラダラ平行に読んでみよう続行中。というか、4巻っていつ読んだっけ?
戦後から70年安保の学生運動、その1970(昭和45)年からひとっ飛びに昭和70(1995)年へと一気に飛ぶ第5巻。元々の文庫だと3冊分か?
辰宮洋一郎、由佳里亡き後、加藤は当然のこと、あまり出てこない雪子と目方恵子を軸に、三島由紀夫(平岡公威)が準主役レベルで活躍する1970年。この時期の作家はどうしてもこの70年安保闘争は避けられないようで、そこを加藤の日本転覆の一端、動乱として描かれているのは、我々世代にはちょっと白けるかな。
後半(元の文庫だと別の巻)になると、突然混乱を極めた昭和70年の妖怪と難民だらけの東京は、書かれた当時は未来だった。
これまでの巻に較べると、圧倒的に風景や流行などの世俗の描写が少なくなり、呼んでいる側からするとボンヤリした印象となっている。そのせいもあってか、小さい章が細切れで続くため、読みやすいけれども消化不良感が残る。
また、70年安保というのなら、ベトナム戦争辺りと絡める何かも欲しかったし、三島由紀夫が死んだあとの、せめて昭和50年代の描写も少しは欲しかった。
赤瀬川原平や南伸坊らしき路上観察学会絡みの人たちがちょろっと出てくるところは、サブカル本読みにはニヤリとさせられるが、世紀末東京の描写が単調になっており、色々と仕掛けができたところで終わるのは解るが、さてもうあと1冊分(元の文庫だと2冊分)つづくのかしらん?というちょっとした不安が残った。 -
これだけ読み続けていると、さすがにこの世界観にも馴染んできた。加藤保憲は、敵対する者ともコミュニケーションを密にとる、面白いキャラだなあ。
-
(全巻合わせた感想)
難しかった。風水など占いだと思って、まったく興味がなかったが、地脈などの大地・経度緯度などの太陽、地球の関係などを基本とした学問であることが分かった。
ただ、怨霊などの非現実的な現象や不老不死、生き返りなど話についていけなかった。また、好感を持てる登場人物が居ないので感情を込めて読めなかった。寝る前に読むには良い本。 -
有名な三島事件(と言っていいのかな?)のことをこの本で読んで気になり調べてみることになったけど、まさかそれをこう物語に絡めてくるなんて上手いなあ。
後恵子さんを心から尊敬してしまった。普通ここまで出来ないよ。流石、加藤が認めた女性なだけあるわ。ここまでくると却って怖いけども。
勉強をわくわくしながらするのってそうはないと思う。最終巻どうなるのか、ドキドキものです。 -
加藤!!加藤がすべて。か・と・う・や・す・の・り!
-
恵子さんこえー