放課後の音符 (角川文庫 や 12-4)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 451
感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041710043

作品紹介・あらすじ

「私、彼に対して子供の手段を使いたくないの」と、カナ。マリは南の島の思い出をジントニックを飲みながら涙を流して喋ってくれた。ぜんぶ放課後に知ったことばかり。みんなが自分のためにある風景で、出来事をおこしている-。大人になるための、そして"わたし"が"わたし"になるための贅沢な時間の使い方を描く、一級品の恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 中学生の時初めて小説というものを読んだ。
    それがこの本だった。

    本に出てくる登場人物がめちゃくちゃ大人で、話す台詞が本当にかっこよくて、大人になったらこんな言葉を人に伝えたりする事ができるのかな?できたらいいなー。

    なんて想いを馳せていた。
    懐かしい。この本を読むと多感な中高時代を思い出す。
    そして山田詠美の本は自分のバイブルとなった。



  • 放課後を舞台に大人になろうとする女の子たちの恋愛小説。Amyの作品でもこれは周りに読んでいる女の子が多くて、香水つけ始める子もいたかも(もう10年くらい前の話)。私と純一の物語もよかったけど、私が好きなのは「Red Zone」。「金もくせいの匂いがする 甘くて歯が痛くなりそう 秋には恋に落ちないって決めていたけど もう先に歯が痛い 金もくせいを食べたの 金もくせいも食べたの だから 歯の痛みにはキス」。まるで歌詞のような文章。そして終わりは赤い紅で、予約済みのスタンプ。Amyは黒人とのベッドシーンしか書けないって思っている人がいるとしたらこのredzoneや、晩年の子供を読むと印象変わるかも。

  • 今の世の中、テレビ局の自主規制?とやらで高校生の飲酒喫煙セックスシーンは、お目にかかれないけど、小説界では永遠に不滅です。若いっていいねー、こうゆうの2時間ドラマのオムニバスとかで見てみたいな、私もこんな女子高生やりたかったな、高校時代、陰キャだったからな

  • 少女たちの恋愛模様をテーマにした短編集。おじさんが読むような小説ではないのだが、美しい文章で描き出される思春期の心の機微は、なかなかどうして、読みごたえがある。30年くらい前の新聞広告でタイトルが気になっていて、古本で見つけたので今さら読んでみた。古さを感じさせない良さがあり、中学生の姪にも安心してオススメできる。

  • 私的に恋愛小説で心に染みたのはこの本以外にはない!!
    ただただ少女漫画みたいにかっこいい男の子が出てきてドキドキ

  • まあまあおすすめ。

  • 女子高生の恋愛事情。

    大人に憧れるけど、自分はまだ子供だし、でも裸で抱き合う事も興味がある。大人と子供のはざまで悩んだり不安になったり。そんな彼女たちの短編集。

    女子高生で性的に奔放なんてちょっとビッチじゃないのって思ったりするんですが、今はそんな事ないんですかね。でも、そんな人が身近にいたらほんの少しだけ憧れを持つのも分かる気がします。

    そんなに焦って大人にならなくてもいいのに。
    なんとなく、女子高生だった頃を思い出しました。

  • 十代の多感な女の子が、行為について、甘くとろけるように話すお話。

    実は、私がこの本を最初に読んだのは、随分前の中学三年生の時期で、まだまだ「お姉さんの恋愛話」だった頃。
    きっとこの先に、私にもこんなステキな恋愛ができるのかもしれない! ってちょっと期待してたんですが、残念ながら私には、彼女たちのように心も身体も身軽な女子高生ではなかったので、当然、こんなステキな恋愛をする機会なんてありませんでした。
    そして、今となっては「ちょっと背伸びをした女の子の物語」になってしまいました。
    でもやっぱっり、こういうキラキラした恋愛に夢を見る時間って絶対に必要だなあ……と、恋愛に夢を見ることにも疲れてしまったおばさんの意見です笑

    とりあえず、是非今思春期に真っ只中です! という女の子には読んで欲しいと思うので、オススメしておきます。

  • 二十年以上前に書かれた本だからかな。
    昔の少女コミックのような話でした。
    放課後の気だるい感じは伝わってくるけど、大人びた女子高生には共感できなかった。

  • 内容を読むに適年齢なはずなんだけど、あんまり…。こういう女の子の世界って嫉妬とか、あんまり温厚なイメージが感じられないものが多い気がする。温かいものを求めてると、陰鬱な雰囲気ばかりを感じやすいのかも。今の私には不似合い。

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著者プロフィール

1959年東京生まれ。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。87年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。他の著書『ぼくは勉強ができない』『姫君』『学問』『つみびと』『ファースト クラッシュ』『血も涙もある』他多数。



「2022年 『私のことだま漂流記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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