哀しい予感 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 5136
感想 : 491
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041800010

感想・レビュー・書評

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  • こんな本が昔に出てたなんて。
    今更ながらですが、読めて良かったです!

  • ーー終わってしまったからこそ価値があり、先に進んでこそ人生は長く感じれるのだから。ーー

    ばななさんの描く世界観と日本語っていいなって改めて思いました。私は定期的にばななさんの作品に触れないと何かが不足してしまいます(笑)

  • よしもとばななの小説は死がとても近くに感じられる。
    初期の頃の若々しい感じ。
    もしかしたら昔読んだかも。
    血のつながらない姉弟の話読んだ気がするんだけど他にあったかな。
    読んだような読んでないような記憶が曖昧。
    彼女の作品は初期のものをふと何度も読みたくなる。
    図書館で借りて購入して手放してと繰り返しているけれど『TSUGUMI』と『キッチン』だけは手放せない。

  • 今年はこれを読んで、梅雨の雨も悪くないかもと思えた。TSUGUMIはつぐみのキャラが強すぎていまいち好みじゃなかったけど、こちらはキッチンなどのようなすーっと心に染み込むような、あの世界観で好きだった。

  • 本棚整理のため7年ぶり再読。☆4→☆5へ評価変更。

    再読で評価があがるということ自体が稀なので、やはりこのタイトルの雰囲気はありつつのこの作品の前向きな強さでしょうか。血のつながってない姉弟のモチーフは吉本ばななの十八番だけれど、読後感の良さも◎。

    でも7年前だとほとんど覚えてなかったというのもなんとも自分の脳みそも頼りない…。

  • 相変わらず吉本ばななの物語の語り口が好き。心が浄化されていくような、とにかくこちらの内面を落ち着かせてくれる文章。
    「予感する」って基本的には誰にもある程度は分け与えられている無意識の能力?だと思う。それが強いか弱いかは人それぞれだとしても。そういった目に見えない、形のないものにスポットを当てて物語を作るのがこの人は異様に巧い。作品全体に漂うある種の切なさも、物語の終盤で回収されていく。真に「美しい物語」だと思う。まぉこの小説に限らず、彼女の作品全体に言えることだとは思うけど。

  • ルクセンブルクからの帰りの飛行機を待つときさくっと読んだ小説。
    吉本ばななには、どんなジャンルの小説も、どんな設定の登場人物でも、ばなな色の優しい塗料で包み込む才能があるらしい。おそらく彼女の語彙力だろう。

    超能力で自分の過去に気づいた少女が、本当の姉と“再会”して、実の弟ではない彼に恋をして、、という設定だけでは、なかなかこの作品の魅力は伝わらない。ばなな特有のしんみりする言葉遣いが作品の隅々まで散りばめられているので、それを実際に肌で感じる必要がある。

    「終わってしまったからこそ価値があり、先に進んでこそ人生は長く感じられるのだから」

    辛いことがあっても、前向きに生きるために必要な考え方である。

  • 過去をなぞって慈しむ旅。
    哲生と弥生のプラトニックな恋の描写。おばの刹那的な生き方の美しさ。

  • 哀しいけれど、優しい小説。

  • 乖離していたものがあるべき場所に戻ってくる。読み進めているうちに、物語の背景や隠れたエピソードが、ひとつひとつ、弥生の記憶として露わになってくるところがよかった。
    忘れたままでいていいことなど、なにもないのだ。それは多分本当のことだと思う。
    いままで読んだばななさんの作品のなかで一番好きかもしれない。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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