- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041851043
感想・レビュー・書評
-
全ての話が一つの大きな流れの一部に過ぎないことに絶句。
聖書です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読んだことあったけど
何度も読み返したいこともあり
購入に踏み切る。
今後人間に生まれ変わることのない茜丸と
人間として転生し続け業を背負い続ける我王。
どっちがしんどいかと言われたら
どちらも凄いしんどそう。
んでもってどちらも
凄い醜くて、美しい。 -
人生って最後までわからない・・。
色々な側面から語ることのできる漫画。
我王が自らの体験からくる怒りの感情をを鬼瓦にぶちこんだように、私も表現したい。茜丸のようにではなく・・。リアリティから生み出したい。茜丸だって、職業意識や名誉欲だけじゃなくて、自分の気持ちをこめれば、良いものを作れたんじゃないかな・・深みのある菩薩像とかそういう系で。 -
鳳凰編。
-
もう何度も読んでいる、最も有名な名作『鳳凰編』。
なんで有名なんだろう?
映画のせいかな。
渡辺典子の歌が聴きたくなります。
初めて読んだのは小学生か中学生ぐらいでした。
舞台は大仏建立前の奈良時代。
最初、嫌な気分になりました…。
片腕と片目のない片親の我王が、誰彼構わず殺すから。
でも、なぜかしぶとく生きる我王の生命欲にふるえます。
我王の殺しは生き抜くためのものだから、だろうか?
生きたい生きたいと願う彼の欲望の不思議。
自分を愛してくれていたたったひとつの存在を失った彼は、
ようやく愛と命の重さを知る。
そして輪廻転生の思想に出会い、生と死について考え始める。
権力格差に対面した我王の、あふれんばかりの「怒」は
やがて人を救う方向へ向かう。
人を救うのは怒り?
優しさに繋がる怒りならば。
怒りたくなくても怒らなければいけないことは、
いつも存在する。
怒りのパワーは、マイナスな面だけじゃ決してない。
そして、「善」であったはずの茜丸の変貌。
茜丸だって輪廻転生を夢で体験したはずなのに。
ミドリムシレベルにまでなったくせに、バカネ丸。
いつの時代も、権力の前に人は変わるんだから。
しまいには何のために生きてるのか意味不明の茜丸。
我王と茜丸、二人の人生の対比と栄枯盛衰。
仏教的な思想がこんもり盛り込まれていて、
遠くにふっ飛ばされます。
人間のちっぽけさに、眠れなくなるくらい。
その詰め込まれた思想の全てを、
受け入れられるわけではないけれど。
仏教のことなんか知らなくたって、
我王と茜丸の波乱に満ちた人生を物語として楽しめるから、
ちーっとも難しくなくて、子供でもわかってしまう。
手塚漫画の凄いところ。
火の鳥は案外意地悪~。
『ユニコ』の西風みたい。
作家の酒見賢一さん(『後宮小説』の人。←面白い。アニメも有り。)による解説もすごい面白い。
趣味もなくマンガだけの生活の手塚先生の息抜きは、
深夜イタリーレストランに行くことだけ。
孤独の象徴。泣けます。
そして深い考察はさすが作家さん。
全巻コンプリートしたいな。 -
通勤中に思わず泣きそうになりました。
我王の命の尊さに気づいた瞬間、上人の政治によって宗教が変わってしまった嘆き、即身仏になった上人を見て我王が気づいた人生、
茜丸の人生、ブチの健気さ、これは火の鳥の中で一番好きな巻です。
これ読めば人生とか生とか死に悩んでる人は何か分かると思います。 -
僕が初めて読んだ手塚治虫作品は、『火の鳥 異形編』でした。当時小学校低学年だった僕にとっては、『火の鳥』は怖い作品、そして大人の漫画として印象づけられ、その後、そのスケールの大きさに圧倒されながらも読み漁ったものです。
日本人はなぜこんなに漫画が好きなのか、外国人の目には異様にうつるらしい。なぜ外国の人はこれまで漫画を読まずにいたのだろうか。答えの一つは、彼らの国に手塚治虫がいなかったからだ。
1989年2月10日、手塚治虫が亡くなった翌日の朝日新聞・天声人語のこの一節を、彼のライフワークであった『火の鳥』を読み返すたびに思い出します。 -
むしろ読めと命令したい本。
未完で終わってしまったのが本当に残念。太陽編と鳳凰編、ヤマト編が好き。流石神様の本は重みが違う。 -
鳳凰篇。罪深い男・我王が創作にかける人生。
-
幼稚園でアニメを見た時と、小5で漫画を読んだ時の2回、私をノイローゼに追い込んだ恐ろしい本。