- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041851050
作品紹介・あらすじ
永遠の命とはなにか。不死の〈火の鳥〉を軸に、人間の愛と生、死を、壮大なスケールで描く。天才手塚治虫が遺した不滅のライフワーク。各巻カラーイラストの表紙、巻頭に十六頁カラーを掲載。
感想・レビュー・書評
-
ロビタは
そーなってこーなって
ここと繋がるのね〜
という伏線回収の巻
今はAIに恋したり
結婚したりしている人も
いるらしいから
表現はアナログだけど
現実的なお話だなと思った
羽衣編
能楽的なコマ割りだけど
面白い
ブックオフにて取り寄せ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自殺と見せかけて殺された主人公レオナ。人工脳髄、人工臓器を移植された彼は人間の姿が認識できなくなっていた...絶望する彼の前に現れた女性に見えるロボット、チヒロ61298号。レオナはチヒロを愛するあまり一つの生命に合体しようとする。人工生物に心はあるのか?物語の最後、レオナ=チヒロは宇宙へと旅だって行くところが本当の「復活」なのだと思った。
-
1番大好きな漫画
それは火の鳥です。
何回も何回も読んでいる本作です
ロビタに会いたくなって
久しぶりに復活編を読みました
面白い!!!
面白すぎて涙が出ます
-
本角川文庫版では2巻にあたる未来編であくまで脇役として登場する猿田博士の助手ロビタは、その物語において「私もあなたに仕えて60年、老いぼれてしまった…」というセリフを吐く。5巻にあたる本巻においてはそのロビタ自身の誕生秘話的な流れで物語が流れてゆく。
実際に発表されたのも未来編が先とのことなので、角川文庫もこの脇役→誕生秘話的な順を気に入ったということなのだろう。ここの部分は自分としても意見が一致する。
羽衣編は火の鳥の中ではめずらしく他編にあまりからみあわない、独立したお話だとずっと認識していた。人形浄瑠璃かなにかの舞台をみせるような手法が新鮮で、木下惠介版の「楢山節考」(1958) を観たときも「おお、これは手塚さんにみせてもらった手法。」とあまり驚きはしなかったりした記憶がよみがえる。発表順から判断する限りは木下惠介が先駆者だったということになるのだが。
で、その「羽衣編は独立章か?」という問いかけにはその後の望郷篇(角川文庫版でいうところの次巻に収録)にて、初出の連載誌COMの休刊などが影響した結果多大な改稿がなされ、元あった関連性が薄れてしまったという話がWikipediaにも記されており、こちらはこちらでオリジナル版の存在が気になったりもする。
さ、次いってみよぅ! -
主人公レオナは火の鳥の生き血を手に入れながら、それを使う間もなく事故で死んでしまいます。科学の力で脳の半分以上を人工頭脳に入れ替えられ、ロボット人間として復活させられるのですが、後遺症から生物が無機物に、無機物が生物に見えるようになってしまう。人間でも無い、ロボットでも無い自分の体に嫌気がさし、死にたい、と火の鳥に願うのですが、「科学の力で貴方は何度でも蘇らせられる。私の力などもう必要無い」と突き放されます。
「フェニックス聞いてくれ ぼくはもう普通の人間じゃないんだ。人工的に作られたつくりものの生命なんだ!これが復活ならぼくはもうごめんだっ!」
レオナは事務用ロボットのチヒロに恋をします。しかし密輸グループの女ボスに見染められ、彼の体は女ボスの物になってしまう。せめて心だけでもチヒロにあげたいと願い、チヒロの体に自分の精神を移植する様、科学者に頼み込むレオナ。二人は一つになり、ロビタという名のロボットになります。
量産されたロビタは人間の気持ちがわかる、人間に自分の意見を伝えることができる家庭用ロボットとして重宝されます。しかし、一体のロビタに無実の罪が着せられ廃棄処分になると、全てのロビタが一斉に共鳴し合い、集団で高熱炉に投身自殺してしまいます。
ロボットが自殺をすることは可能なのか?
もし、可能だとしたらその時点でロボットと人間の境界線は?
前半で脳の大部分を人工頭脳が占めるレオナが人として苦悩する姿が描かれるため、なおさらその境界線があやふやになってきます。
この復活編でも人工的に生命を作りだすことは不可能だと語られます。仮に科学の力をもってして生き長らえさせたとしても、それはロボットだと。
最後1体だけ残ったロビタは猿田博士に拾われ、未来編へ続く形で終わります。よくこんなストーリーを練れるなと…天才か!
羽衣編は昔話の羽衣伝説をモチーフとした短編。観客席からステージ上の舞台を眺める様に、全て同じ視点からの描写形式。他シリーズに比べ非常に短いのですが、もの悲しいラストに余韻が残ります。 -
壮大なテーマに圧倒される。ロボットの方が人間らしい。
いつの日かそんな未来があるのかも。 -
一つの物語の、さまざまな語り方、伝え方、見せ方。
こんなんやってみよ
というフットワークの軽さ。 -
AIの進化が取り沙汰される昨今、ますますリアリティを増していく手塚漫画の先見性。
「ロボットに心は宿るか?」という問いから、「永遠の生命を手に入れたらどう生きればよいのか?」という問いに変わっていき、やがて「結局、人間とは何なのか?」という問いに昇華されていく。
私たちの前に今ようやくつきつけられつつある、人間と機械の融合、その境界線などの問題について、何十年も前にこれほどの切迫感をもって描いた本作に、改めて手塚治虫のすごさを見せつけられる思いだ。
伝説の18禁ゲーム「沙耶の唄」の元ネタのひとつ? -
20年ぶりくらいに本シリーズを1から再読中。
「復活編」は、これまでの中では一番読み覚えがあるかな。「人間がロボットに恋を????」当時は幼稚に思えてしまって受け入れられなかった設定も、今ならば、作者がそこから何を訴えたかったのだろうかと想像することができるようになった。
ああ・・・自分も大人になったもんだ。(歳をとったもんだ)と思えてくるのが、少々哀しい。
★4つ、8ポイント。
2016.10.27.借。
※ロビタが、可愛い(笑)。
※脳に傷を負うと、皆と同じモノが同じには見えなくなる・・・・・医学的にはどうなのか?ありえそうだよね。怖い。