- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041913024
感想・レビュー・書評
-
有栖川さん。
久しぶりに助教授の心の闇に関する描写があったような。
助教授やっぱりもてるんだね。まぁ私だってファンになりたいもの。
厚さに比例せずあっさりしてたかな。しかし仲良すぎやしないか34歳。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「行ってくる。『海のある奈良』へ」と言い残して旅立ったアリスの同業者は、翌日死体で発見された。アリス&火村コンビは、この事件に挑むが――?
この作品は有栖川さんの専業作家として始めての本であると同時に、初の連載小説だったそうだ。
それだけあって、アリス&火村コンビも、西へ東へと舞台を飛び回り、作品全体に張られた伏線も非常に凝っている。
トリックのほうはあまりはっとするようなものではなかったけれど、「奈良」「人魚」というモチーフが重層的に使われており、物語が響きあう工夫がされていて面白かった。
でも何より、この本の肝は、火村の「夜中の悲鳴」、そしてそれに対するアリスの反応ではないだろうか。
たぶん、有栖川さんの本を読んでいる人は、こういうところに期待して読むのだと思うな。トリックだとか、ロジカルだとか、そういうミステリー的な趣向ももちろん期待はしているけれど、でもこういう場面を書くからこそ、有栖川さんは人気作家なのではないだろうか、と私は思う。
前作(『ダリの繭』)ではアリスが物語を書くきっかけとなった事件にどきりとしたけれど、本作ではこの「夜中の悲鳴」が私にとってのぐっときたポイントであった。
もちろん、火村に悲鳴を上げさせた原因であろう彼の過去も気になる。しかし、それに対するアリスの反応も、また二人の持ちつ持たれつの関係性がうかがえて、いい。
それにしても、いいヤツだなぁ、アリス・・・。火村先生はこういう友達を持って幸せだと思う。そして、前から思っていたのだけれど、私はどちらかというと火村派よりはアリス派だなぁ(笑)。 -
とにかくつまらなかった。解説ばかりで話も進まず、キャラも会話もトリックもつまらない。買った本なので、必死で読んだけど、時間の無駄と、苦痛が残っただけでした。この作家さんの本を読んだのは初めてですが、もう二度と読まないでしょう。
-
小浜などを舞台とした作品です。
-
作家アリス 長編です。
京都に旅行中に読んだ話。サクサク読める短編もいいが、じっくり読み込める長編も大好きだ。 アリスの薀蓄を読むのも楽しい。
「優秀やけど、口が悪くて人当たりがよくない」火村と、「浪花のエラリー・クイーン」アリス、いいコンビです。 今回は「朝か夜かはっきりしろ」の朝井小夜子も出ます。 -
半年がかりで書き上げた長編が、やっと見本になった!推理作家・有栖川有栖は、この一瞬を味わう為にわざわざ大阪から東京へやってきたのだ。珀友社の会議室で見本を手に喜びに浸っていると、同業者の赤星学が大きなバックを肩に現れた。久しぶりの再会で雑談に花を咲かせた後、赤星は会議室を後にした。「行ってくる。『海のある奈良』へ」と言い残して……。翌日、福井の古都・小浜で赤星が死体で発見された。赤星と最後に話した関係者として、有栖は友人・火村英生と共に調査を開始するが――?複雑に絡まった糸を、大胆にロジカルに解きほぐす本格推理。
-
タイトルが美しい。
トリックそのものに驚く作品ではないけれど、テーマがまた美しく残酷。 -
う~ん・・・ぬるい。
どうやら「作家有栖川」シリーズ化されてるうちの一冊のようですが、どうも張りがない。
さすがに折原一のような自己満足系でうぇっとはならなかったものの、好んで読もうとするシリーズではないですね。
「行ってくる、海のある奈良へ」と言い残して、翌日小浜で殺された同業者、赤星の事件を、自分なりに解決しようと躍起になる「作家、有栖川」とそのブレーン、犯罪学助教授火村先生。いろいろ掘り起こしていくうちに「人魚」だの「奈良」だの「男女のもつれ」だの色々出てきます。それから唯一、この小説のユニークなこととして各地にはびこる伝説や伝承が事細かに詳しく書かれています、が!まだWikiを読んだほうがいいくらい読みにくい!そうこうしているうちに火村先生が犯人を突き止めるんですが。
コナンや金田一も言ってたじゃないか!「犯人を死なせてしまった探偵は殺人鬼と一緒さ」
ま、そこまでは言いませんが、やっぱり犯人自殺後の事後談として事件を語らないで欲しいですね~。せっかく盛り上がった気分が「え?」「え?」って急激に萎みますし。 -
旅情を誘うところからいって、良くも悪くも2時間サスペンスなノリでした。
トリックはまだるっこしいですし、事件の後味も悪いのですが、文章が淡白なせいか、あまり悲惨さが表にでず、静かな余韻を残します。 -
ソウキタカ!!