おくのほそ道(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川文庫ソフィア 100 ビギナーズ・クラシックス)

制作 : 角川書店 
  • KADOKAWA
3.93
  • (60)
  • (56)
  • (67)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 872
感想 : 77
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043574025

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 第17回奈良県立図書情報館ビブリオバトル テーマ「海」で紹介した本です。
    http://eventinformation.blog116.fc2.com/blog-entry-822.html

  • 全文を原文でちゃんと読んでみたくなって買いました。
    改めて、日本語の美しさ・豊かさ・奥深さと、芭蕉という人の博学さ・感性の鋭さにふるえました。
    旅行に行っても写真をパシャパシャ撮って終わりにしてしまうことが多いけれど、
    見たもの・聞いたもの・感じたことを、私も今度からちゃんと言葉で書き記していきたい。
    ところで、小学生の頃漫画版「おくのほそ道」を読んでから、ずっと見てみたいと思っていた、「象潟」の景色が、地震による海岸線の変化で今は見られないと知ってショック…!!

  • 「松島や ああ松島や 松島や」
    は、芭蕉の作じゃなかったのか・・・
    なんか、よかった。

  • わかりやすかったよ。

  • 世界文学全集のチャトウィン「パタゴニア」の解説で、池澤夏樹が、チャトウィンはおくのほそ道を愛読していて影響を受けていた旨の一節を記していたので、興味を持ち手にとる。江戸を出発して、東北、北陸をぐるりとまわって、大垣までの旅。これ解説がないと味わえないところ多々あるなと思った。出典や、人間関係や当時の時代状況など。実際には誤伝でも芭蕉がそのまま記していたり、あるいは曾良の「随行日記」で、旅程の順序や内容が記されていて、記述が相違していたり。けど、俳諧の味を味わわせてくれる、静と動、ふとした可笑しみなど、旅程の順序を入れ替えたり、快適な旅と難渋した旅を配置の妙で強弱つけたり。おそらくファンタジーだったのでは、その土地に自分の想念を重ねただけでは、などといった箇所を楽しむことができた。/世の人の見付けぬ花や軒の栗/羇旅辺土の行脚、捨身無常の観念、道路に死なん、これ天の命なり(飯塚)/奥の細道−仙台市岩切から多賀城市の多賀城国府にかけての、旧七北田川に沿う道/あまりの絶景に、芭蕉は絶句。「松島や、ああ松島や、松島や」という伝芭蕉作は、近代に作られた観光用のコピー/閑かさや岩にしみ入る蝉の声。立石寺は、この句に触れて、実際に行ってみたいところとなった。/五月雨をあつめて早し最上川/湯殿山銭踏む道の涙かな。曾良が感慨をもちながら拾うのを禁じられた賽銭をふみふみ上って行くのが目に浮かぶよう/暑き日を海に入れたり最上川/不易流行、風雅の誠。

  •  Eテレで放送している「100分de名著」は10月の名著が「おくのほそ道」であった。これを視聴して「おくのほそ道」の概略をつかむことができた。しかし本編を読んでいなかったので、これを機会に手に取ったのがこのビギナーズ・クラシック版である。

     この「おくのほそ道」は紀行文だとばかり思っていた。しかし芭蕉は46歳の時に旅をし、51歳で亡くなるまで筆を入れ続けたそうで、中には当然フィクションも含まれているという。芭蕉は純粋に文学作品を書こうとしたものだそうだ。

     「おくのほそ道」といえば日本人なら誰しも松尾芭蕉がみちのくを歩いた旅の文学として知っているものだろうが、自分が知っているのは冒頭の
     『月日(つきひ)は百代(はくたい)の過客(かかく)にして、行(ゆき)かふ年も又旅人也。』
    の部分といくつかの句のみであった。
     『草の戸も住替(すみかわ)る代ぞひなの家』
     『夏草や兵(つわもの)どもが夢の跡』
     『五月雨(さみだれ)の降りのこしてや光堂』
     『閑(しずか)さや岩にしみ入(いる)蝉の声』

     本書は「ビギナーズ・クラシック」と謳っているだけあって、全体にルビが振ってあるのがありがたいし、しかも解説の部分が面白い。その解説で強く興味を惹かれたものが2つあった。

     一つは「しのぶもじ摺り石」である。都人の源融とこの地の美少女虎女との悲恋伝説である。わくわくして現地に赴いたのに期待はずれに終わってがっかりする芭蕉の姿が目に浮かぶようだ。(ここで『虎女』が出てくるが、ここ南部地方にも『虎女さま』という盆踊り唄があるので気になった。しかしこちらの『虎女』は「虎蔵」が訛ったものらしく、全く艶めいた話ではなかった。)

     もう一つは、酒田から新潟を通って市振の関への道中に詠んだ
     『荒海や佐渡に横たふ天の河』
    を「おくのほそ道」随一の絶唱と称えている。時節はちょうど七夕の頃であり、芭蕉は牽牛そして織女は佐渡島に見立てられているそうだ。当時佐渡は流刑地であったため渡ることは出来なかったのでいっそう恋慕の情が募ったという。なるほど奥の深い一句であったのだ。

     今までは上面だけで知った気になっていたのを、これで原文も現代語訳も一通り読むことができた。そして少しでも「おくのほそ道」の真価に触れることができたかもしれない。

  • かの有名な紀行文「おくのほそ道」を地図や詳しい解説で読みやすくした入門書。
    芭蕉や曾良の生き方やものの考え方が、読めば読むほどわかってくる。面白いコラムや、俳句の解釈例等も充実。あなたも二人と一緒に、元禄を旅してみませんか…?

  • 面白い。

  •     

  • 平泉など東北を回りましたが、本書を読みながら歩くのもいいものです。

全77件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

江戸時代の俳人。1644~1694。


「2015年 『女声合唱とピアノのための おくのほそ道――みちのくへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松尾芭蕉の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
サン=テグジュペ...
梶井基次郎
三島由紀夫
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×