- Amazon.co.jp ・本 (597ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043636020
感想・レビュー・書評
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本文も充分面白かったんですが! 『ハル、ハル、ハル』や『ゴットスター』等を先に読んでいたので、モチーフの処理の仕方というか、その点からも興味深く読みました。面白いですよー。
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アビシニアンのみ
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絶対的な悪とそれを抗する音楽。歴史的変遷は幾度かの交差を経て、今その血が邂逅する。圧倒的文章力。自分がそこにいるかのような錯覚に陥る。(沈黙)
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関連性のある2作含まれていますが、特に『沈黙』の方が最高です。幻の音楽ルコを追い求めるスリリングな展開、壮大なプロット。古川日出男作品の中でも一番好きです。
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こんだけ作風が違うなら分冊しなよ〜とか思った。売れてない時代の作家って大変なんやね。角川の見る目のなさには絶望する。でも文庫に落としただけ偉い。
古川日出男のバックグラウンドは小説じゃないんやろうなぁと思わされる小説で、だからこそこういう小説が書けるに違いない、とか偉そうなこと言ってるけど読んだのが結構前やから、詳しいところはまったく覚えてない。
子供みたいな思い付きを本気で小説にしてしまえるのがすごいところなん。だって子供の発想で、自由なだけで、奇天烈で、普通には小説にはできひんし、そもそも子供の発想って出てこない。
アホみたいな日本語なんよね、ほんまに。何食べて生きてきたんやろ。
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初古川日出男。
面白いことは面白いが、最近の読書傾向の影響からか、どうもしっくり来なかった。 -
2007/03
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以前に出たハードカバー2冊をまとめて一冊にした文庫です。一言でまとめると「沈黙」は絶対悪と戦うSFで「アビシニアン」は恋愛物です(笑)
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「沈黙」は面白かった!なんとなくダマサキ風(笑)主人公の女の子が日常の中で、人々と出会い血脈を辿り音楽を追っていくうちに、段々と眼前にスケールアップした世界が現れてくる展開です。<BR>「アビシニアン」は、物語自体には影響はないけれど「沈黙」の冒頭とエピソードで繋がってます。SF的な超展開はないですが有り得ないストーリーです(笑)
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この作者は何と言うか、枠組みの中で動く事件ではなく、枠組みとなる世界そのものを物語とするタイプの小説を書きますね。膨大な描写とエピソードを緻密な筆力で記し畳み掛けて、絵空事に力ずくでリアリティを与える書き方をしています(笑)文章を流し読みが出来ないのでワタシでも読むのに時間がかかります。サラっと読める恩田陸とは真逆の、パワータイプの作家だなぁという印象です。
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あ、初版を買ったら416ページから一部落丁してたので、買う場合は版を確かめた方が良いと思います(爆笑) -
2006/10購入。読み中。どことなくアラビアの夜の種族に似ているかもしれない。本とか音楽にまつわるクロニクル。独特の文体のリズムは相変わらずで、本当にこの人はすさまじい言語力だと思う。<br>
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2006/11?12?に読了。 -
『アビシニアン』と『沈黙』の両方が読めるなんてすごいことです。『アビシニアン』はラブストーリーとして最後のせりふがあまりにも眩しいです。