とんび (角川文庫 し 29-7)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年10月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043646074
作品紹介・あらすじ
昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう-。アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。
感想・レビュー・書評
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【感想】
不器用で無骨な父と、周りに愛されて優秀に成長していく男の子の物語。
正直、読んでいる途中エグイくらい号泣しました。
自身が親になって以来、この手のハートウォーミングな物語にはめっきり弱くなりましたね(笑)
また、自分がこうしてイチ大人として今も元気で過ごせているのは親のおかげですので、この1冊を読むことで、親や周りの大人たちへの感謝の気持ちが思い起こされました。
僕の背中が今寒くないのは、周りの沢山の方々に支えて生きているからなんですね。
さて、本作品のレビューです。
ある事故がきっかけで父子二人の家庭となってしまったヤスさんとアキラ。
アキラが大人になるまでの成長と、ヤスさんの父としての成長が描かれた物語でした。
「とんびと鷹の親子」と描写があるように、ちょっと乱暴で不器用なヤスさんに対し、アキラは母を亡くした環境ながらも周りの愛に恵まれ、明るさと利発さを持ちながら成長していきます。
そんなアキラの成長の過程において、ヤスさんは戸惑いながらもしっかりと向き合い、ヤスさん自身も同じく人として成長していく様が描かれていました。
本作品の見どころとしては、色々な伏線が各所に張り巡らされていて、最後に回収されていた点だと思います。
1つ目は、ヤスさんの実の父親について。
ヤスさんは出生時に母親をなくし、また幼少時に父親と別れたことで、妻の美佐子さんと出会うまでは天涯孤独の身として大人になっています。
だからこそ、父親とはどうあるべきかを都度思い悩んでいたのですが、誰よりも家族の大切さを重んじていたのかと思います。
作品の終盤、病に臥した実父との対面シーンがありましたが、その時に「わしも、幸せな人生を送らせてもろうとる」と胸を張って言う事のできたヤスさん。
大変な日々だったと思いますが、老先に「今が幸せだ」という事の出来る人生にしたいなと、僕自身も思いました。
2つ目は、母・美佐子さんが死んだ理由について。
この理由に関して、読者である我々は勿論知っている事ですが、ヤスさんは幼いアキラを傷つけない為、「お母さんはワシのせいで死んだ」と優しい噓をついてしまいます。
ただこの「噓」は、結局アキラが成人になった時に、ヤスさんの口からではなく"和尚の遺言"によってアキラに事実を告げられます。
その事実を知った時に、「それでも、父を恨むことはまったくなかった。我慢したのではなく、そんな思いは一切湧いてこなかった。」「そのことが僕は嬉しい。僕自身ではなく、僕に恨みを抱かせなかった父を誇りに思う。」という気持ちになれたアキラ。
僕にとってこのシーンが、1番号泣したポイントでしたね(笑)
作中、「親とは寂しいものだ。親とはわりに合わないものだ。だけど、親になってよかった」という文章がありました。
僕自身、イチ親としては妻に頼りっきりで、色々と足りていない事があると思うので、そこは充分反省・改善しなくては・・・
我が子の成長をしっかり見て、文字通り親身になって育てて、我が子が大きくなった時に、子に感謝してもらえるような父親になりたいと思いました。
【あらすじ】
昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。
愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。
しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう―。
アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。
我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。
魂ふるえる、父と息子の物語。
【メモ】
p39
ヤスさんは父親になった。
予定日より二週間以上早く生まれたアキラは、体重こそ2700グラム足らずだったが、元気な赤ん坊だった。
「とんび」と「鷹」の長い旅路が、始まった。
p104
「アキラ、おまえにはお母ちゃんはおらん。背中はずうっと寒いままじゃ。お父ちゃんがどげん一所懸命抱いてくれても、背中までは抱ききれん。その寒さを背負ういうことが、アキラにとっての生きるいうことなんじゃ」
和尚が言う。
「アキラ、おまえはお母ちゃんがおらん。ほいでも、背中が寒うてかなわんときは、こげんして、みんなで温めてやる。おまえが風邪をひかんように、みんなで、背中を温めちゃる。ずうっと、ずうっと、そうしちゃるよ。」
「じゃけん、背中が寒うないおまえは、さびしゅうない。のう、おまえにはお母ちゃんがおらん代わりに、背中を温めてくれる者がぎょうさんおるんじゃ。それを忘れるなや、のう、アキラ」
p154
「のう、ねえちゃん。わしは長生きするけん。アキラのそばから離れんど。どげん嫌われても、ぴたーってくっついて離れんけん」
見届けなければならない。アキラが成長していく、その一瞬一瞬を、しっかりと目に焼き付けておかなければならない。
そして、いつの日か、天国で美佐子さんと再会したときに、たくさん話してやるのだ。
p241
和尚の最期の言葉を聞けなかったことを、いつかアキラはあらためて悔やむだろうか。
それもいいかもしれない。
人生には、どうしようもないすれ違いや食い違いや、一歩遅れのことや、先走ってしまうことがある。
人が生きるということはそういうことなのだ。
p283
親とは、割に合わないものだ。
「しんどい思いをして子供を育ててきて、なんのことはない、最後は子供に捨てられるんよ。自分を捨てる子供を必死に育ててきたんや思うと、ほんま自分が不憫になってしまうど」
親とは、寂しいものだ。
親とは、悲しいものだ。
親とは、愚かなものだ。
親とは、一所懸命なものだ。
親とは…
親とは…
親とは…
親になって、良かった。
p338
ここにもまた、何かが欠けていたり、つぎはぎだったりする家族がいる。
それでも、「幸せじゃったか?」とヤスさんが訊くと、少しはにかみながら「はい」と頷く親子がいる。
「両親は仲良しじゃったか?」と訊くと、「ええ、すごく」と笑って答える夫婦がいる。
ヤスさんは大きく二度頷いて、「ウチもじゃ」と笑った。
「わしも、幸せな人生を送らせてもろうとる」
ほかには、もう、なにも言うことはなかった。
p353
和尚の手紙を読んで初めて気づいた。
僕は確かに、母は父をかばって死んだんだと思い込んでいた。
だが、本当に、ただの一度も、「父のせいだ」とは思わなかったのだ。
父は告白したあと「恨んでもいい」と言った。
僕もその時はうなずいた。
それでも、父を恨むことはまったくなかった。
我慢したのではなく、そんな思いは一切湧いてこなかった。
そのことが僕は嬉しい。
僕自身ではなく、僕に恨みを抱かせなかった父を誇りに思う。
p367
「山あり谷ありのほうが、人生の景色が綺麗なんよ」
p404
アキラは、まるでどこかの隙間にねじ込むような早口で「俺、寂しいことなんかなかったよ」と言った。「親父がいたから、全然、寂しくなかった・・・」
「わしもじゃ」顔は見ない。「わしも、アキラがおってくれたけん、寂しいことはなかった」
p404
「だから、さっきの話だけど、やっぱり東京で・・・」
「のうアキラ、由美さん」
さえぎって、やっと2人を正面から見つめた。
「一つだけ言うとく。健介のことも、生まれてくる赤ん坊のことも、幸せにしてやるやら思わんでええど。親はそげん偉うない。子育てで間違えたことはなんぼでもある。悔やんどることを言い出したらきりがない。」
「ほいでも、アキラはようまっすぐ育ってくれた。おまえが、自分の力で、まっすぐに育ったんじゃ」 -
泣ける。
「親子の愛」を描いている。たぶん、父親は読んでおいた方がよい。
この小説はいいひとばかり登場して「きれいごと」という人もいるけど、実はそういう人は、周りの人の「いい」部分に気づけていないだけかもしれない。
人が抱く想いの中で言語化できる領域はことのほか狭い。言葉は全能ではない。それをどう伝えるかは人それぞれだが、なによりも相手を想い行動することが重要なのだとしみじみ思った。
あと、不器用を恐れない勇気。大切。
もちろん思いを伝えるための暴力については、明確に否定したいけど。
ホリエモンが刑務所の中で読んで最も泣いた本、とのこと。また、某「人生で一度は読みたい100冊」サイトで真っ先に挙げられていたこともあり、読む前にかなり期待値が高かったため、評価は3になりました。
ニュートラルに読んでいたら4もしくは5だった可能性もある、かな。 -
とても感動した。
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読み終わるまで10日以上掛かり、途中で他の本を何冊も読んでしまった。恐らく主人公のキャラがあまりにも昭和のオヤジ過ぎたのかも知れない。それと途中で不幸な影が見えて、読んでいて重く感じられてきたことだと思う。良い人だと思うが、身近にいたら大変かも知れない。普段は言いたい事を言っているのに、変な意地を張り、場合によっては嘘までついて捻じ曲げる。何度も、周辺の人達と同じように、そこは素直に行動してくれよと言いたくなった。
泣かせに来ているなと最初の方は冷静に読めていたが、最後の方で進学、就職、結婚等の子供とのやり取りの場面では、流石に涙を堪えきれられなくなってくる。
読み始めてから映画がもうすぐ公開される事を知りました。映画館で見たら、泣きそうで大変そうです。 -
不器用だけど、美佐子さんとアキラのことを本当に愛していて、でもそれを上手く伝えられない、照れ屋なヤスさん。
この作品を読むと、人生っていいな、家族っていいなと心から思えます。
子供を育てるって本当に大変で、思い通りにはまったくならないんですね。
親が子供を育てているようで、逆に親が子供に育てられて。
愛する妻と息子と家族を築き、近所の幼馴染や家族のように暖かい友人達に見守られながら、最後は二人で一緒に成長していく、そんな家族のお話です。
読後は心が洗われたような、じんわりと暖かい気持ちになることができました。-
こんにちは(^_^)/かりうささん♪
お久しぶりです(*^。^*)
先程タイムラインを眺めていたのですが、感動の本?かな?、この本のレビュ...こんにちは(^_^)/かりうささん♪
お久しぶりです(*^。^*)
先程タイムラインを眺めていたのですが、感動の本?かな?、この本のレビュー、かりうささんのレビューがありました。
・・・・そう、子供を育てながら親も育てさせてもらえる部分がいっぱいあります。この本は読んだことはありませんが、そのような本なのですね。
我が家と比べてしまいそうです。笑
(^0^;)2022/06/09
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心震えるハートフルストーリ!
号泣とまではいきませんでしたが、ところどころ、鼻の奥がツーンと来てしまいます!
ストーリとしては、
不器用な頑固者のヤスさん。
そのヤスさんと美佐子さんの間に生まれた待望の息子アキラ。幸せな生活を送る三人に悲劇が..
それを乗り越え、アキラの成長、ヤスさんの父親としての成長、そして、周りの方々の暖かい援助の物語
なんとも、ぐっと来たところが
その1
海雲和尚が幼いアキラへ、母親がいなくても周りの人間が支えていることを伝える台詞
「アキラ、おまえにはお母ちゃんはおらん。背中はずうっと寒いままじゃ。お父ちゃんがどげん一所懸命抱いてくれても、背中までは抱ききれん。その寒さを背負ういうことが、アキラにとっての生きるいうことなんじゃ」
「アキラ、おまえはお母ちゃんがおらん。ほいでも、背中が寒うてかなわんときは、こげんして、みんなで温めたやる。おまえが風邪をひかんように、みんなで、背中を温めちゃる。ずうっと、ずうっと、そうしちゃるよ。」
「じゃけん、背中が寒うないおまえは、さびしゅうない。のう、おまえにはお母ちゃんがおらん代わりに、背中を温めてくれる者がぎょうさんおるんじゃ。それを忘れるなや、のう、アキラ」
その2
母親の死の真相について、海雲和尚が残した手紙
「お前は母に命を守られ、父に育てられ、たくさんの人に助けられて、成人式を迎えるまで大きくなった。それをどうか、幸せだと思ってほしい。生きて在ることの幸せを噛みしめ、育つことの喜びを噛みしめて、これからの長い人生を生きてほしい。感謝の心を忘れないおとなになってほしい。母に、まわりのひとたちに、そしてなにより父にーおまえを世界の誰よりも愛してくれたち父に、いつか、ありがとう、と言ってやってほしい」
電車の中で読んではいけません。
お勧め!! -
重松清の作品を読むのは初めてである。
図書館で見つけたけど、白い雲の浮かぶ青空にとんびが1羽飛んでいるカバーデザインが、なんかいいなーと思って借りてみた。
いやー、涙腺崩壊ものでした!
しばらく読むうち、涙が出てきてしょうがない。
結構、全編にわたって泣いてたような気がする。
(歳取ると涙もろくなる…)
主人公のヤスさん
奥さんの美佐子さん
息子のアキラ
ヤスさんの幼馴染の照雲和尚
飲み屋「夕なぎ」のたえ子さん
これら登場人物たちを描いた感動巨編?である。
この本には悪人は登場しない。
みんなが家族や仲間たちを愛し、思いやっている。
その純粋さに、あらためて胸を打たれてしまうのだ。
また、ここで描かれているのは、私自身が過ごしてきた時代そのものでもある。
ほぼ、息子のアキラと同世代。
当時、けっして裕福ではなかったが、なぜか明るい未来を夢見てた昭和中期から後期の高度成長期が舞台で、つい自分自身の人生とダブらせてしまう。
テレビでの野球中継が盛んだった
サリドマイド事件
吉展ちゃん誘拐事件
おもちゃのちゃちゃちゃ
てなもんや三度笠
舟木一夫の高校三年生
坂本九
ピーナッツ
三田明
梓みちよの「こんにちは赤ちゃん」
スバル360
仁義なき戦い
銭湯
五木寛之の青春の門
昭和天皇の崩御
登場するこれらのワードは、あの頃自分自身がどうしてたのかを思い出させ、懐かしさに鼻の奥がツンとして、目頭かが熱くなってしまった。
とくに、私の家庭も、主人公と同じように裕福ではなく、銭湯通いだったし、父親がはじめて買った車はスバル360で、タバコはハイライトを吸っていて、いつも日本酒は二級酒を飲んでいた。
私も高校の頃、五木寛之の「青春の門」を読んで、早稲田に行きたかったな。実際は実力不足で早稲田は受験もせず他の大学に行ったが…。
私の場合は、時代背景がぴたりと一致していたため、物語自体だけでなく、自身の過去をオーバーラップさせたことで、より感動が倍加した部分も大きいと思うのだが、当時を知らない若い人は本作を読んで、果たして、どう感じたのか知りたいところではある。 -
物語は昭和37年、喜びに包まれた場面から始まる。
不器用な父親ヤスさんと息子アキラの、約30年間を描いた、涙無しでは読めない、愛に溢れた親子の話し。
アキラが3歳の時、妻の美佐子さんを亡くしてから、ヤスさんは不器用ながらも大きな愛でアキラを育てていく。
しかしあまりにも不器用で、暴走する事もしばしば。ひどく照れ屋な為、愛情を伝える事も上手く出来ず、つい乱暴な言動に出てしまう。
でもそんなときは、家族のような周りの人達が助けてくれる。
そんな人々も、それぞれに寂しさや悲しみを抱えて生きている。
だからこそ、その人達の言葉は心に響く。
中でもヤスさんの父親のような存在である海雲和尚の名言は響く。
そうして色んな人に支えられながら、子供も親も成長していく。
本当にオススメの本です。号泣必至。 -
私は59歳だが、小説を読んで泣きたいとの思いがある。
で、この本を手にした。
実際に泣いたのかというと、泣きたくなる場面あり、笑いたくなる場面あり、の、良い小説です。
登場人物であるアキラが生まれたのは昭和37年10月。
ここがまた良い。
何が良いのかというと、私が昭和36年生まれなので、時代背景が良くわかる。
ちなみに著者は1963年生まれなので、昭和38年生まれになる。
つまり、著者とアキラと私は、ほぼ同時代を生きているので、共感できる部分が多い。
そんな訳で、中々、楽しめる内容で、著者の作品をもっと読みたくなりました。
●2023年12月29日、追記。
本作の内容は、次のとおり。
---引用開始
昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう―。アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。
---引用終了 -
親子の愛情がわかるとても感動するお話でした!
色んな人に育ててもらって、時には辛いこともあるけどそれを乗り越えて絆が深まってくる作品です!
辛い時にこの本を読んでいきたいなと思いました!
親の気持ちがとても分かる本で親が子に注ぐ愛情が伝わってきて涙ぐんでしまいました!
父子家庭や、母子家庭、それから親の気持ちが分からないと思っている人に読んでもらいたい作品です!
コメントありがとうございます。
ここまでガサツで乱暴なのは真似できませんが、子やまわりの方への愛情の深さは本当に素晴らし...
コメントありがとうございます。
ここまでガサツで乱暴なのは真似できませんが、子やまわりの方への愛情の深さは本当に素晴らしいですよね♪
流星ワゴン・・・10年以上前に読みましたが、すいません、全然覚えてないです( ;∀;)
たしかに重松清さんは色ん...
流星ワゴン・・・10年以上前に読みましたが、すいません、全然覚えてないです( ;∀;)
たしかに重松清さんは色んな人の心を巧みに書き分ける事の出来る作家さんですね♪