眼球綺譚 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043855032

感想・レビュー・書評

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  • どなたか(多分辻村深月さん。違ったらごめんなさい。)のエッセイに出てきてメモしておいた本。グロ・ホラー系だったのでちょっとびっくり。7つの短編からなる短編集。あとがきによると、綾辻さん初の短編集らしい。
    由伊という人物がどの話にも出てくるけど、同一人物ではなさそう。

  • 7話の短編作品で、すべての作品に「由伊」という名の人物が出てきます。
    綾辻行人のこだわりなのだろうか、すべてが同一人物ではなく、話により美しく、妖艶で、性格も年齢もそれぞれだ。
    恋人や夫婦愛、親子愛、動食物愛。
    眼球奇譚の中の一文、「お食べなさい。噛み砕いて、味わって、飲み込みなさい。消化して、吸収して、そして排泄しなさい。」ゾクゾクするが、身体の奥底も一体になれそうな快感と愛を想像してしまいました。
    ホラーではなく、どれも独特の世界観の中の、美しく奇妙な愛の話と感じられました。

  • 何かに対する異常な愛をテーマに
    「由伊」という女性とその関わりを描く

    先日Rawというカニバリズムの映画を観たので
    最近はこんなのばかりになった。

    誰かの一部なのか、はたまた違う生物への愛なのか
    愛ゆえの行動なのか。

    艶かしくリアルな描写がキモいと言えばキモいけど、
    これがまた癖になる。

  • 綾辻行人先生の怪奇譚。

    背筋がゾッとする話の連続。

    ホラーとは何か違う、怪奇譚。

  • 内容は少しグロめのことが多いかもしれないです。
    場面場面の表現が生々しく、自分が体験したことも見たこともないけれど、すごく想像が出来ました。個人的にはぶっ飛んだ発想と豊かな表現が読んでいて面白かったです。

  • 世にも奇妙な物語のようなガチガチのホラーではないが、背筋がゾクッとする短編が収録された小説。
    気持ち悪かったのはゲテモノ料理を提供するYUIという店に通うカップルの話。特別料理として寄生虫、人肉、最後には自分の指が提供されるという狂気。
    タイトルにもなっている眼球綺譚も良かった。読んでください、夜中に一人での意味がよくわからなかったが、見事な伏線回収だと思った。

  •  まさに日本のホラーという感じの短編集だった。

     作品を通して同じ名前の人物が登場するのだが、その人物は果たして同一人物なのか、全くの別人なのか、もう一つの可能性として並行世界の存在なのか、とも考えたが答えは出なかった。

     いくつかの並行世界のその人物が影響を与え合い、その性質が集約されていったものが最後に位置する作品「眼球綺譚」に登場するその人のようにも思える。

     不思議で怪奇的で猟奇的な、とてもおもしろい作品だった。


  • 「人形」という話が不気味でとても印象に残った。ゾクゾクした。

  • とても不思議なお話がいくつか詰まっています。
    綾辻行人先生の、「深泥丘奇談」が好きと言う方には積極的にお勧めしたいです。
    不思議な話は読みたいけれど、意味がはっきりわからない話は読みたくない、と言う人にはあまりお勧めしません。

    私は中でも「特別料理」の話が好きです。
    読む前に戻ってもう一度お話に引き込まれたい気がします。

  • 気持ち悪さはさほどでも無いんだけど、思い描かせる文章がスゴいなと思った。

著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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