アシンメトリー (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 213
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043944729

感想・レビュー・書評

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  • 普通に結婚したい29才女、個性的な一つ上の女、その幼馴染みの2人の男、の4人の視点で順に語られる長編。

    最初の結婚したい女・朋美の話が1番イライラしたけど、紗雪の視点でも違和感を感じた。治樹の話が1番落ち着いて読めたけど、最後で盛大に説教されるし元恋人とのことはダメダメだし、結局みんなどこか完璧ではない。
    女性2人は仲直りというか、よりオープンな、素直に話せる関係になれたけど、貴人は最後まで危なっかしいままだったなー。
    一番変化に弱いというか、柔軟性が足りない人だったのかな。

    偉そうに言ったところで、じゃあ自分はどうなんだ、と考えるとそれは怖くなるのですが。
    「普通に」と思ってしまうけど、何が「普通」かは人によって違うのに、なぜか普通・平均?を求めてしまうし、普通じゃないことは怖いと思ってしまう。
    不特定多数の普通はさておき、自分の周りにいる人達、直接関わっている人達の中で、不快に思われない程度に楽しく好きな事をして過ごしたいと思いました。

  • マイノリティ、マジョリティ。マジョリティにカテゴライズされていたとしても、”普通”という人間はいないということを強く感じさせられた一冊でした。ただ、誰一人として登場人物に共感を抱けなかったのが残念なところ。

  • 久しぶりに、夜が明けるまで読みふけってしまいました!
    登場人物ごとに語りが変わる中で、だんだん判明していく背景にドキドキしながら読み進めました♪

  • 朋美は自分に似ているのかな?
    ちょっとキツイ思いをして、諦めてしまうのかな?と思ったけどたくましく成長!
    良かった!女は強い!紗雪と治樹の関係はあんまり理解できなかった。

  • 7月の読書。途中までどうなることかととても苦しい気持ちになった。アセクシャルについて知りたくて読んだ。他のセクシャルマイノリティとまた違う感じがした。
    最後の終わり方が優しくて、筆者も優しい人なのかなと思った。もっとアセクシャルについて知りたい。

  • 2016.6.14
    ふう。読み終わってこんな感じ。それぞれの人物にそれぞれの事情や感情があって、簡単な答えや解決策、正解なんてない。

  • セクシャルマイノリティという深いテーマを扱っていて、ただの恋愛ものとは一味違って考えさせられた。
    4人とも客観的に見たら個性的なんだけど、それぞれの視点で過去や苦悩が描かれていて内面から人物像が見られたから考え方に納得できた。
    智美の自分基準とした「普通」発言にはイラついた。
    でも実際このタイプが自分を含めて世には多いんだろうなー。

  • そうか、この人の本、普通じゃなくて、すごいんだ!

  • アシンメトリー
    この単語が好きで、手に取った本。
    4人の男女の恋愛模様。
    それぞれが抱く恋愛への理想と現実。
    異なる家庭環境に育てば「普通」もまた異なり。ちぐはぐな恋愛感が交差するなかで、すれ違いながらも、人として歩みよっていく姿は美しい…というのかも知れない。

    2009年初版なのですが、今はもう少し…GLBTに優しい社会になっているかな。
    とは言っても…まだまだなのでしょう。
    これだけは、当事者にしか分からないことなので、安易に口には出せないですね。

    ただ思うのは、恋愛も人により多種多様なことが当たり前だということは、ずいぶん理解されてきたんじゃないかな。
    人の恋愛を笑うな!ですね。

    978-4043944729

  • 結婚に強い憧れを抱く女、朋美。
    結婚に理想を追求する男、貴人。
    結婚に縛られたくない女、紗雪。
    結婚という形を選んだ男、治樹。
    朋美は、親友の紗雪が幼馴染の治樹と突然結婚を決めたことにショックを受ける。心から祝えない朋美だったが、ふたりの結婚パーティで出会った貴人に次第に惹かれてゆく。しかし、紗雪と治樹の結婚には隠された秘密があった・・・。

    普通ってなんだろう。
    結婚とか恋人とか、好きの違いとか、色々考えさせられる。
    何が普通で何が普通じゃないのか。それは人それぞれ違うのが当たり前なのに、やっぱり共通にある普通ってあるんぁよね。

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著者プロフィール

1979年生まれ、愛知県出身。2005年 『はるがいったら』 で第18回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。11年に上梓した 『タイニー・タイニー・ハッピー』 がベストセラーとなり注目を集めた。他の著書に 『君は素知らぬ顔で』(祥伝社文庫) 『女の子は、明日も。』 『砂に泳ぐ彼女』 など多数。

「2021年 『そのバケツでは水がくめない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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