悪文 伝わる文章の作法 (角川ソフィア文庫)

著者 :
制作 : 岩淵 悦太郎 
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044000813

作品紹介・あらすじ

不用意な語順、たった一文字の助詞のちがい、
身勝手な句読点の打ち方によって、
日本語は読み手に届かないばかりか、
誤解や行き違いをひきおこしてしまう。
すらりと頭に入らない悪文の、
わかりにくさの要因はどこにあるのか?
随筆、ニュース、論説、広告、翻訳文など、
伝わらない文章の具体例をあげて徹底解剖。
悪文の撃退法を50の鉄則で示し、添削法を明かす。
伝わる作文の作法が身につく
超ロングセラー、異色の文章読本!


【目次】

はじめに

■ 悪文のいろいろ
・わかりにくい文章
・誤解される表現
・堅すぎる文章
・混乱した文章

■ 構想と段落
・段落なしは困る
・改行しすぎは段落なしにひとしい
・構想の立たない文章
・構想のよくない文章

■ 文の切りつなぎ
・長すぎる文はくぎる
・判決文のまずさ
・ニュース放送のわかりやすさ
・すぎたるは及ばざるがごとし
・歯切れのよい文章

■ 文の途中での切り方
・中止法のいろいろ
・長い文は読みにくいか
・「そうして結合」をつないだ文
・連用形による中止法
・句読法
・接続助詞の「が」
・悪文としての中止法

■ 文の筋を通す
・首尾が整っていない
・省略がすぎる
・並べ方がまずい
・副詞のおさめが悪い
・助詞へのおさめが悪い

■ 修飾の仕方
・助詞のくりかえしと省きすぎ
・並列の一方を忘れた文
・修飾語のかかり方が乱れた文
・どこにかかるのか、わからない修飾語
・離れすぎた修飾語
・長すぎる修飾語
・はさみこみ

■ 言葉を選ぶ
・ひとり合点
・「ように」の使い方一つでも
・引っかかるつながり方
・無知か、慣用の無視か
・あまりにも感覚的
・イメージがちぐはぐ

■ 敬語の使い方
・皇室敬語の今と昔
・敬語の三種と、そのきまり
・敬語のつけすぎ
・敬語の誤用
・敬語の不足
・文体の不統一

■ 悪文をさけるための五十か条

文庫版あとがき

感想・レビュー・書評

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  • 悪文 伝わる文章の作法
    編著:岩淵 悦太郎
    角川ソフィア文庫 E108

    「悪文時代」に悪文を書かなくようにするための書が本書です。

    明治時代は、美文時代、現在は、悪文時代である。ただ、美文より平明な文章が好まれるようになったのは、1つの進歩である
    言語表現は、当然、相手があるはずであるから、相手にわからないような、相手に分かりにくいような文章は、悪文といっていいだろう
    悪文とはどのような点に問題があるのか、その問題点に注意すれば、悪文から抜け出すことができるか。
    つまり、悪文の原因を取り除けば、平明な文章がかけるといっているのである

    気になったのは、次である

    ■悪文のいろいろ

    ・分かりにくい文章、一読しただけでは意味がよくわからない
    ・文章の構造にわかりにくさの要因があるように思える。1つの文でできていてしかも非常に長い
    ・主語がなかなかでてこなくて、もう文が終わろうとするところに始めて顔を出す。
     この文を読む人は、この主語にであうまでこの文が何のことについて述べようとしているのかが理解できない
    ・もって回った言い方をしているのがすらりと頭にはいらない1つの理由になっている
    ・なによりも大きな欠点は、文の長さがあまりにも長すぎることである
    ・3つの意見を述べるのなら、第1に、第2に、第3に というように箇条書きのような気持ちで言い表すのがいいのではないか
    ・誤解させる表現をとらない、誤解されないように工夫する必要がある
    ・専門用語なのかもしれないが、もっと優しく言い換えができそうである
    ・小むずかしい語を使って表現している感じがする
    ・敬語の使い方にも問題がある
    ・もっとすらりと言い表せる
    ・いかにも文章が整っていない。そのために、何を言おうとしているかが、読み手にははっきりと伝われらない
    ・いろいろな事柄が、ごたごたとならべられていて整理されていない
    ・1つの文の中に、違った事項が2つも盛り込んである

    ■構想と段落

    ・言葉の使い誤り
    ・照応の破れた文構造
    ・筆者のいうとしている要点がよくわからない
    ・つなげることばかり考えずに文章を切って改行し、段落のまとまりをつけるべきであった
    ・ものを書きなれていない人が身構えなしで文章を書くと、とかく行き当たりばったりの文章になりやすい
    ・前半はほとんど一文ごとに改行されている。これも、段落ごとにまとめようという気がなかった証拠である
    ・段落ごとのまとまりを意識した結果が、のべつ無差別であった経験を文節的に見ることになったのだろう
    ・構造にしたがって、各分節を1つの段落として立てるのである
    ・構想は、ただ立てさえすればいいのではない。読者に訴えるように、効果的に立てなければならない
    ・この文章は技巧的である。その技巧がこの文章を悪くしている

    ■文の切りつなぎ

    ・文脈の通らない文がつぎつぎに綴られている文章は、さぞ読みにくいことだろう
    ・この文がわかりにくい理由は、てにをは、の使い方がめちゃくちゃなところがある
    ・訂補の主眼は、文を切ることと、最小限の接続詞を使うことの2点である
    ・要するに、文の切りつなぎの面から見れば、悪文の代表の1つは長すぎる文であり、論理的な明晰さを読み手に感じさせない文章である
    ・判決文には、一般に、主文、事実、理由の3つの大見出しをつける。これはこれなりにまことに結構なことで、判決文全体の文章構成が明確になる
    ・初めの書き出しから句点でおわるまでで、じつに、2851字、3000字ちかい、一大長文をなしている
    ・長文病を直すには、2つある。第1は、小見出しでくくるやり方、第2は、結論を先に述べる方法。どちらも文を短くするには効果的なやり方である
    ・文体、文章構成、用語など、それぞれにいろいろな問題がある
    ・文の接続方法を見ると、指示詞、接続詞によるもの、前文のなかの語句を繰り返すものが、ほとんど全部といっていいくらいに多い
    ・文の接続関係をはっきりさせるためには、文章を適当な長さの文に切ることと、適切な接続詞を用いることの2つが特に大切だ

    ■文の途中での切り方

    ・文をいったん、中止しながら続けていくことがある
    ・中止法の使われている文は、一般に長い文である
    ・そうして結合、をまとめた文の場合は、中止法をいくらつらねていっても、読みにくくはならない
    ・屈折の多い内容を1つの文にまとめあげたようなものは、長くなるとかなり理解しにくい
    ・連用中止法のつながり方のあいまいさは、句読点の打ち方である程度救うことができる

    ・が には4つの用法がある
     ①2つの事項を並べあげる際のつなぎの役目 研究が世界の主流になり…
     ②題目についての、その場面における事項n叙述に接続 農地の耕作のことですが、…
     ③補充的説明の添加 はじめによくおこるものであるが…
     ④内容の衝突する事項を対比的に結び付け、前件に拘束されず後件が存在することをあらわす 私であるが…

    ■文の筋を通す

    ・主語と述語がちゃんと照応していないことがある
    ・述語がない
    ・述語の位置の悪さ、あまりにも離れているもの
    ・述語があるが、その述語が不適当である
    ・主語が省略されているが、文がハッキリしない
    ・主語が不適当である
    ・受身形は1つも使わなくてすむ
    ・省略沈儀で意味がとれない
    ・並べ方がわるい、文の並列と対応していない
    ・副詞の使い方がわるい、おさめが悪い
    ・助詞の使い方がわるい、おさめが悪い

    ■修飾の仕方

    ・助詞のくりかえしと省きすぎ
    ・並列の一文を忘れた文
    ・修飾語のかかり方がみだれている
    ・どこにかかるかわからない修飾語がある
    ・離れすぎÞ修飾語
    ・長すぎる修飾語

    ■言葉を選ぶ

    ・自分かってな言い表し方、一人合点
    ・言葉遣いがおかしい
    ・引っかかるつなぎ方
    ・あまりにも感覚的
    ・イメージがちぐはぐ

    ■敬語の使い方

    ・丁寧語、尊敬語、謙譲語の使い方がまちがっている
    ・お をつけすぎている ⇒ニュアンスがかわっている、わざとらしくなっている

    ・敬意をもった特別の漢語 尊父、令息、拙宅、寸志、
    ・二重につかっている
    ・敬語の不足
    ・敬語形の脱落
    ・敬語形の不統一

    ・文体の不統一
    ・敬体と常体を混用している

    目次

    はじめに

    悪文のいろいろ
    ・わかりにくい文章
    ・誤解される表現
    ・堅すぎる文章
    ・混乱した文章

    構想と段落
    ・段落なしは困る
    ・改行しすぎは段落なしにひとしい
    ・構想の立たない文章
    ・構想のよくない文章

    文の切りつなぎ
    ・長すぎる文はくぎる
    ・判決文のまずさ
    ・ニュース放送のわかりやすさ
    ・すぎたるは及ばざるがごとし
    ・歯切れのよい文章

    文の途中での切り方
    ・中止法のいろいろ
    ・長い文は読みにくいか
    ・「そうして結合」をつないだ文
    ・連用形による中止法
    ・句読法
    ・接続助詞の「が」
    ・悪文としての中止法

    文の筋を通す
    ・首尾が整っていない
    ・省略がすぎる
    ・並べ方がまずい
    ・副詞のおさめが悪い
    ・助詞へのおさめが悪い

    修飾の仕方
    ・助詞のくりかえしと省きすぎ
    ・並列の一方を忘れた文
    ・修飾語のかかり方が乱れた文
    ・どこにかかるのか、わからない修飾語
    ・離れすぎた修飾語
    ・長すぎる修飾語
    ・はさみこみ

    言葉を選ぶ
    ・ひとり合点
    ・「ように」の使い方一つでも
    ・引っかかるつながり方
    ・無知か、慣用の無視か
    ・あまりにも感覚的
    ・イメージがちぐはぐ

    敬語の使い方
    ・皇室敬語の今と昔
    ・敬語の三種と、そのきまり
    ・敬語のつけすぎ
    ・敬語の誤用
    ・敬語の不足
    ・文体の不統一

    悪文をさけるための五十か条

    文庫版あとがき

    ISBN:9784044000813
    出版社:KADOKAWA
    判型:文庫
    ページ数:288ページ
    定価:800円(本体)
    発売日:2016年10月22日初版

  • 悪文と紹介された物には、さっぱり分からない文章もあれば、何となく読み取れる文章もあった。悪文とされた物も時代の変わった今では普通に使われていたり…。言葉は時代とともに変わっていくので、書き手、読み手共に成長が必要なのかな。

  • 何と1960年に日本評論社から初版が刊行され、本書はKADOKAWAによる2016年発行の3版。

    これ程長く読まれているのには、訳があるのですね。
    それは日本語の誤用が今もってあり、ふと振り返ってみると、自分も変な文章を書いているのかも と心配になるからかも知れない。

    読んでいて、新聞や雑誌の記事、宣伝のキャッチコピー等、出版物や一般の人に訴える文章においても、専門家から見ると、これは変やろと見破られてしまうケースが多いと分かった。
    「日本語の乱れ」は、よく聞く言葉だが、自分も悪文を書いているのだろうと感じてしまう。

    尊敬語と謙譲語をきちんと区別し、混じった文章としないこと。
    文章は長くしないこと。
    主語と述語の距離は、離さないこと。
    主語はなるべく早く出すこと。
    述語はなるべく受け身形としないこと。
    新しい表現は、現在の言語習慣を土台にして、慎重に考え出すこと。

    勉強になったが、果たして歯切れが良く、美しい文章を書くことが出来るのか……。

  • たまたま近隣の書店で紹介されているのを目にしてタイトルに驚いたが、書店の方が書かれているPOPを見て興味が湧いて読んでみた。
    非常に面白く、文章の記述法について勉強になった。
    同様のテーマを扱った著作には、本多勝一氏の「日本語の作文技術」や木下是雄氏の「理科系の作文技術」があり、また学生時代の自分の指導教官であった高木隆司先生の「理科系の論文作法」など、いずれも名著ではあるが、本書も勝るとも劣らない良著であると思った。
    特に、タイトルのとおり、新聞や雑誌、PTA会報などから問題のある文章を例示し、そのどこが悪いのかという点が開設されているのは、実際に同様の文章を目にすることも多く、非常に面白かった。
    おかしみを覚えながら読み進めることで、作文する上での感覚を高めていくことができるのではないだろうか。

  • 「教養はチカラだ」フェアで気になった本
    -重要なメールの文章に自信が持てないときにー

    わかりやすく、しかも限られた文字数で、伝わる日本語を書くにはどうすればよいのか?そんな普遍的な悩みに答えるため、国語学者たちが本書を執筆したのは1960年のこと。以来半世紀、メール、ツイッター、LINEなど文章を書く機会に事欠かない現代にこそ必読。語順や助詞、句読点などのわずかな違いで文章をぐっと読みやすくする秘訣を、実例とともに明かすロングセラー。


    ■悪文をさけるための五十か条■

    【文章の組み立てに関するもの】
    1 読み手に何を訴えようとするか、その要点をはっきりさせる。
    2 読み手のことを考えて構想を立て、その構想によって各分節ごとに段落を設ける。
    3 文章の展開は、なるべく素直で、自然な順序にする。
    4 長い文章では、結論を予告する。
    5 長い文章では、小見出しを活用する。
    6 文と文との接続には、接続詞や指示詞をうまく使う。
    7 接続助詞の「が」は、安易な使い方にならぬよう注意する。
    【文の組み立てに関するもの】
    8 長すぎる文は、適切にくぎる。
    9 一つの文の中に、二つ以上の違った事項を盛りこまないように注意する。
    10 文脈のくいちがいを起こさないように注意する。
    11 複雑な内容を表す場合、中止法をあまり長く連ねると読みにくくなる。
    12 いろいろな意味にとれる中止法は使わない。
    13 いったん中止したものがどこへつながるかをはっきりさせる。これには句読点のつけ方を工夫する必要がある。
    14 主語と述語との照応関係をはっきりさせる。 特に、述語をぬかさないようにする。
    15 主語と述語との間は、なるべく近くする。
    16 文の途中で主語をかえるときは、その主語を省略してはならない。
    17 並列の場合は、何と何とが並列するかをはっきりさせる。
    18 同じ形で同じ意味の助詞を、二つ以上一つの文中に使わない。
    19 必要な助詞を落とさない。
    20 副詞の呼応を明確にする。
    21 修飾語と修飾される語とは、なるべく近くにおく。
    22 修飾語のかかっていく先をはっきりさせる。
    23 打消の語によって打ち消されるものが何であるか、まぎれないように注意する。
    24 長すぎる修飾語をつけない。
    25 修飾語が長くなるときは、別の文にする。
    26 受身形をなるべく少なくする。
    【語の選び方に関するもの】
    27 意味の重複した表現や、あいまいな用語を整理する。
    28 持って回った言い方をさける。
    29 相手に誤解されるような不正確な語は使わない。
    30 ひとりよがりの新造語や言い回しをさける。
    31 文章全体のバランスをくずすような、ちぐはぐな用語をさける。
    32 読み手の立場を考えた用語法をとる。特に、読み手に指図する表現の場合は注意する。
    33 事実とぴったり合った表現をする。
    34 比喩の使い方が適切であるかどうかを、考え直してみる。
    35 慣用のある用語法に注意する。
    36 翻訳調をさける。
    37 堅すぎる漢語・文語・専門用語は、やさしい表現に言いかえる。
    38 外来語・外国語を乱用しない。
    39 口ことばの場合は、耳で聞いただけですぐわかるようなことばを使う。 特に同音異義語には注意する。
    40 耳なれない略語は、使わない。
    【敬語の使い方に関するもの】
    41 できるだけ平明・簡素な敬語を使う。
    42 候文体などに使われた、敬意をもつ特別の漢語を乱用しない。
    43「お」をむやみにつけない。
    44 同じ文章の中で、「お」をあまり続けて使わないよう注意する。
    45「お…する」などの謙譲語を、誤って尊敬語として使わない。
    46 尊敬語を二重に使わない。
    47 必要な敬語は落とさない。
    48 同じ文章の中の敬語形が不統一にならないよう、注意する。
    49「です・ます」調と「だ」調とは、原則として混用しない。
    50 特別の効果をねらう場合には、「です・ます」調の中に「だ」調をまじえてもいい。

  • 参考になったが、事例がいちいち古いのは如何ともし難い。

  • 以前にどこかでレビューで見て購入していたもの。

    子どもの作文の、ここがおかしいが、どこがどうおかしいのか説明できない。
    作文・文章を書いた後に、チェックすべき点を網羅的に押さえておきたい。
    そんな時に読み返すのが便利かもしれない。

  • 【星:1.5】
    読んでの私としての感想は「ちょっと残念な本」というものである。

    悪文を例として、良くない部分を明らかにしながら伝わりやすい文章の書き方を導き出す、その発想はいいと思う。

    ただ、悪文を思いつくままに添削しているだけで、芯の通った伝わる文章書き方というところまでは至っていないように感じた。要は個々の悪文の添削を通しての抽象化が足りない。

    まあ、随分昔に書かれた本なので仕方がない部分もあるのだろうが・・・。

  • 例として挙げられている悪文を読むのが、そもそもつらかった。
    文を切ることがそのまま続けることを意味するような接続の仕方をするのがよいという部分には、共感できた。

  •  全体を通して、悪文とされる例文をたくさん挙げて説明を試みているところが特徴。
     基礎を既に学んだ人間にとっては、一見して悪文と分かるものも多く、また対処法も今更学ぶべくもなく身についているものも多い。それでも、なるほどと学びを得たり、参考になった箇所がいくつもある。
     また悪文を自分で直しながら読み進めるのも、練習として良いと思う。

     演出に重きを置いた内容。どう感じるか、や正しい使い方に主眼がある。決して、正しく簡潔に情報伝達をする技術を身に着けることを第一の目的としてはいない。
     小説やエッセイを書くことのある人が読むと良いと思う。ただし、体系だった基礎は別で学ぶべき。(木下是雄著「理科系の作文技術」がオススメ)
     本書では「悪文」は「名文」や「美文」の対義語として使われていると感じた。

     章ごとに著者が違うため、クオリティに差がある。
     論旨展開の構成や、ちゃんとテーマの掘り方、例文の使い方などの上手さに章ごとのばらつきを感じる。
    (「修飾の仕方」を書かれている宮島達夫氏の文は特に良いと感じた)
     文章指南としてしっかりしている章もあれば、個々のTIPSに終わっている章もある。
     特に、構成の方法について「こうすると良い」という論じ方があまり体系的になされていないのは、文章指南の書としては残念に感じた。

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著者プロフィール

1905年、福島県生まれ。国語学者。30年、東京帝国大学文学部卒業。同大学助手を経て、大阪高等学校、第一高等学校、東京女子高等師範学校で教授を歴任したのち、国立国語研究所所長。国語学会代表理事、国語審議会委員として、当用漢字表の改革に貢献した。『現代の言葉 正しい言葉づかいと文章』(講談社)、『現代日本語 ことばの正しさとは何か』(筑摩書房)、『国語の心』(毎日新聞社)、「日本語 語源の楽しみ」シリーズ(グラフ社)など多数の著書があるほか、『岩波国語辞典』(岩波書店)の共編著者をつとめた。78年、没。

「2016年 『悪文 伝わる文章の作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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