知っておきたい「食」の世界史 (角川ソフィア文庫 342)
- KADOKAWA (2006年10月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044064020
作品紹介・あらすじ
私たちの食卓は、世界各国からもたらされたさまざまな食材と料理にあふれている。日常的に食べているものの意外な来歴、世界各地の食文化とのかかわりなど、身近な「食」にまつわる歴史と文化をさまざまな切り口で展開。大航海時代に地球規模で劇的に変化した食材の世界交流、コールドチェーンがもたらした食文化の単一化など、食卓の上を世界各地からの食材や料理文化が踊る「小さな大劇場」にみなした。おもしろ世界史。
感想・レビュー・書評
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新書文庫
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ムギ、コメ、トウモロコシの世界三大穀物の人類への貢献度が凄まじい。
豚肉が食べられるかを宗教判別の踏み絵にしたという話はなるほどと思った。 -
2012/03/15:味の世界史と内容かぶっているところ多いです。
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普段食べている様々な食べ物。その一つ一つが深く歴史と関わっていて興味深かった。今も食によって歴史が動いてる。レトルト食品や火を使わない電子レンジ。それらは食材から「作る」過程を失い、食卓で家族との会話から遠ざけ、孤立を助長している。食べ物を口に運ぶまでの過程が便利になる半面失うリスクは大きいと思った。
この本は1つの食材が出来る起源、過程、時代背景を追って説明しているので大変勉強になった。これから僕達の食と歴史がどう変化していくのか、食べる事に関して考えさせらる一冊だった。 -
食に関する言葉の語源から、世界史の名の通り食の歴史がざっとわかる。食の生まれから現代の食の問題まで。
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1月9日読了。有史より人間は「食」を作り変えてきたが、同時に世界をも作り変えてきたのだなーと興味深く読んだ。大きく分けて人間の食は「熱土器の発見」「大航海時代」「産業革命」「ハイテク革命」の4段階にて大規模に変化してきたようだ。その中には腐敗のメカニズムの研究、缶詰・ビン詰めの発明、冷蔵・冷凍技術の進化などプラス側面もあったろうが、黒人奴隷を大量投入しての砂糖の大規模栽培といった負の側面ももちろん存在している。現代の社会が今こうして我々の目前にさらす姿は、歴史に洗われて様々に形を変えた結果なのだ、と改めて思う。不思議。