クドリャフカの順番 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044271039

感想・レビュー・書評

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  •  古典部シリーズ三作目。
     後書きにもあるが、今作では中心人物四人の目線で物語が進行していくマルチアングルスタイルだ。
     カンヤ祭の当日の話であり、古典部では「氷菓」を販売するが、とあるトラブルに見舞われ・・・。
     ホータローが基本的に部室で留守番になる為、ミステリーになる為のマルチアングルだったとされているが、今までは描写されていなかった里志や千反田、伊原の内面が描かれており、とても親近感の沸く作品になった。
     カンヤ祭の最中に並行して十文字事件と言われる盗難事件が発生。とある有名ミステリーのオマージュだが、物語を通して推理に肉付けがされていき解決に進むというながれだ。そして、解決までの構成は見事の一言。米澤穂信のミステリーは無理が無いし、かと言ってありきたりではなくきちんと読者を驚かせる。
     殺人事件などなくても面白いミステリーは面白い。
     更には生徒達の個性豊かな描写により、面白さの層が深くなっている印象だ。青春ミステリーとして読みやすくなっているがそれだけでは無い。
     注意点は、存分に留意されているが、「氷菓」から順番に読み進めた方がいい事だ。特に前期三作は学園祭までの流れであり、「氷菓」→「愚者のエンドロール」→「クドリャフカの順番」で読むのか世界観を掴む上でもおすすめだ。

  • 古典シリーズはアニメを見てから
    原作を読んで掘り下げる方が楽しめるような気がしてならない。

  • 2作目はシャーロック・ホームズネタだったが、今作はアガサ・クリスティネタだった。
    ABC殺人事件のように、あいうえお順に部活から何かが盗まれていく謎の事件。
    料理対決が一番面白かった。わらしべ長者がそこで役に立ってくるとは笑
    あの奉太郎が窓から懸命に叫んだり手招きをしてるのが面白い。古典部が結構料理ができる点も面白い。
    真相も人間らしい理由だったのでほっこりした。

  • 古典部シリーズ第3弾。文化祭で大量に作りすぎちゃった文集「氷菓」を完売するため奔走。そんな中、謎の盗難事件が起きて…。
    メンバー4人それぞれの立場と視点から描かれてて、これまでと違った面白さだった。
    そして期待通りのホロ苦さ最高

  • Audibleにて。

    普通に好き!!!笑
    古典部シリーズ第3弾、そしてアニメでも観たお話ということで面白く読めた。
    アニメのことはもうあんまり覚えていないけど、「あれ?里志ってこんな摩耶花のこと好きだったっけ?」とか、「え、つまり犯人は、、?」とか色々考えさせられたな。

    米澤穂信先生の交渉術は勉強になったけど、これは何かの受け売りなんだろうか?それとも世間ずれ?

    まぁなんとあれ、古典部シリーズは面白い。

  • ジョジョ的な。よかったですね。

  • 事件自体も面白いですが、創作に関わる人の期待と嫉妬がおりこんであり、身につまされます。

  • 文化祭を疑似体験できる。いろんなところに仕掛けが散りばめられており読み進めていくのが楽しい。

  • 古典部シリーズ第3弾「クドリャフカの順番」
    これまで第1弾、第2弾でも物語の中心であったカンヤ祭こと神山高校文化祭でのお話。文集「氷菓」を作りすぎてしまいこれを何とか売り切ろうと、古典部メンバー4人が奮闘。そんな最中事件は起きる。様々な部活で盗難事件が発生。よく見るとそれは五十音順に起こっている?果たして犯人は?そしてその真の目的とは?
    ざっとあらすじはこんなところだろうか。個人的にはこれまでのシリーズの中で一番題材としてはおもしろいと感じた。また、第3弾ともなると各メンバーの個性、今まで知らなかった意外なパーソルな部分が判明したりでそこら辺もまた面白い。
    このシリーズは人が死ぬとかそういう部類のものではないので好きですね。続けて第4弾「遠回りする雛」を早速読み始めることにする。

  • 古典部シリーズ第3弾。
    今回はまるっと文化祭です。
    もちろん、事件と言うか謎には巻き込まれます。
    カンヤ祭の由来を記載した文集を古典部として販売します。
    謎の怪盗十文字もあらわれ、ドキドキの展開。
    語り手が古典部のメンバーで回っていくので、それも新鮮でした。
    それにしてもこんな難しい謎解き、出来る?!
    ホータロー、恐るべし。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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