- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044498047
作品紹介・あらすじ
イタリアの小村の教会から申告された『奇跡』の調査に赴いた美貌の天才科学者・平賀と、古文書・暗号解読のエキスパート、ロベルト。彼らがそこで遭遇したのは、教会に角笛が鳴り響き虹色の光に包まれる不可思議な『奇跡』。だが、教会の司祭は何かを隠すような不自然な態度で、2人は不審に思う。やがてこの教会で死体が発見されて-!?『首切り道化師』の伝説が残るこの村に秘められた謎とは!?天才神父コンビの事件簿、第3弾。
感想・レビュー・書評
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ミサの途中に教会の中に角笛の音が響き、虹色の光が満ち、キリスト像が色づき動き出す、というイタリアの田舎の奇跡の真相を無垢にして天才科学者・平賀と懐疑派だが颯爽たるイケメンの暗号・古文書解読のスペシャリスト・ロベルトの両神父が暴き出す。32年前のまだらの服を着て鎌を持った首切り道化師によるおぞましい事件がこの奇跡に関わっていることが分かり、奇想天外な物語が展開する。何百年も前から存在する秘密結社も絡んできて、あの美貌にして冷血なジュリア神父が登場するのには驚かされる。トリックの解明もとんでもなさが却ってぐぐっと迫ってくる。それにしても作者のキリスト教の教義・歴史への豊富な知識をもとにした想像力には感服する。
「神が人に何をしてくれるというのですか?聖書をもう一度良く読んでごらんなさい。神は常に人を罰してばかりだ。奇跡や神の恩恵なぞ、この世には存在しない。それは貴方方が一番良く知っているでしょう?ですが、その人間に知恵を授けてくれたのは年取った蛇。すなわち悪魔ですよ。」というジュリア神父の問いかけに揺さぶられるロベルトと平賀。この問いかけは鋭い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ第三弾!徐々に内容に深みと幅が出てきて、今後の展開が楽しみです。
繋がってはいますが、一話ずつ完結するのでどこからでも楽しめます!オススメ! -
この巻ではアクティブに動き、体力勝負な印象。
平賀、ロベルト、とある人(←一応避けておきます)の連携(厳密に言えば更に1人いるのですが、役立たz←こら)に唸らされました。
確実にパニックになる状況下なのに。
オカルトさも顕在。
『首切り道化師』も分かりやすい内容で説明され、面白かったものの、細かい事件が妙な絡みあいを魅せるため、脳内整理に多少手こずったのも事実です。 -
前2巻よりも物語に広がりがあっておもしろかった。これからおもしろくなってくるのだろうか。
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大学生の頃これ読んでたら確実に平賀派ロベルト派の論議が交わされてただろうな(笑)ワタクシはロベルト派です!信仰に疑問を持ちながら平賀に従う的な(笑)だって料理も出来て、イケメンでユニークって惚れるしかないやろー!
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人間って、怖いし残酷だなと改めて思わされる。ここではジュリア司祭がまさにそう。醜悪なほどの心根はその美貌で騙されてしまうが、読むたびに寒気がする。