恋愛志願 (角川ルビー文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.60
  • (6)
  • (14)
  • (10)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 111
感想 : 16
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044540050

作品紹介・あらすじ

コア・フードプランニングに勤めるコーディネーターの天宮真末美は、取引会社の担当として、かつて憧れていた陶芸家・片桐恵市と再会する。だけど片桐は、すでに作家をやめていた。そんな片桐に違和感を抱きながら、仕事を共にする真末美だったが、彼がゲイで、それが原因で離婚したことを知り、自分が片桐に抱くものが恋だと気づく。しかし必死の告白を片桐に拒絶されてしまい…?真末美の兄・奈津と天才イタリアンシェフの恋を描いた「純愛ドルチェミスト」他も同時収録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 弟と兄のそれぞれの恋愛2編。

    「恋愛志願」
    フードプランニングの会社を経営する兄奈津の元でコーディネーターとして働く真末美は、取引き先の担当としてかつて美大講師で陶芸家で憧憬を持っていた片桐と再会する。
    片桐は離婚、その理由等から真末美とは距離を置き接するけれどそんな片桐を好きになり、と切なかった。
    真末美の同級生が傲慢でとんでもなく嫌な奴で腹立たしかった。
    お互いにそれぞれ様々な葛藤があったけれどそれを乗り越えるだけの気持ちを持てて良かった。

    「恋愛ドルチェミスト」
    恩のある知人の弟がイタリアンレストランを開店させるのにお目付け役を頼まれる。
    シェフの来栖は唯我独尊で奈津と意見が合わない。
    しかし来栖と共に居るうちにお互いの仕事に対する思いと情熱を理解して次第に、と第一印象がお互い悪かったのが分かり合えて行く過程がとても良かった。
    来栖が何故ここまで拘りがあるのか。そして家族との溝等が分かってくると辛くて。
    奈津にも弟に対して認められない事と、来栖の家庭との和解が2人が結ばれる事により解決に迎えた事にホッとしました。

    出てくる料理がとても美味しそうで食べたくなります。

    SSでは来栖と奈津の甘い甘い生活に幸せな気持ちにさせてもらえました。

    あとがきにありますが
    弟は「和テイスト」
    兄は「イタリアンテイスト」
    本当にそうだなと。

  • 美形兄弟の恋愛事情。弟のお相手は、離婚歴のあるバイで、兄のお相手はガチのゲイ。弟は健気受けで攻めを落とし、兄は正攻法でゲイに攻め落とされる。
    対比が良いかな。上品な文章で描かれいて、ドキついエチなシーンはなし。派手なお話ではないけどその分リアリティがあって良かった。個人的には兄編が好き。

  • 「どこか甘さを含んだ低音を、キャンディを舌先で転がすみたいに、」

    兄編が好きかな〜〜?
    弟編ももう少し長く付き合ってからのこともあったらきっと好き。
    弟だけで1冊、兄だけで1冊くらいの長さが欲しかった。

  • 弟の話が若干アッサリで物足りない感じだったなぁ・・・満足はしたけど八分目、みたいな?(あ、なんだ角川かwww

  • 元陶芸家×フードコーディネーター・弟、シェフ×フードコーディネーター(経営者)兄。
    弟編の柔らかい雰囲気がとても好き。
    で、兄編の、二人の作ったお店が行ってみたくなる!
    優しいお話でした。

  • 岩本さんの作品は殆ど読みましたが、これは何となく食指が動かずに買わないでいたのですが、よかった。激しさはありませんでしたが読み終えて気持ちがほわっとしました。
    コアフードプランニングに勤める天宮真末美がかつての大学の講師で憧れの陶芸家だった片桐と仕事で再会して、恋心を募らせていくお話。
    片桐はゲイだと告白し、上海に渡って男の恋人ができ、妻とも離婚して実家からも勘当。その後は流転のような生活をして偶然、元教え子である真末美に巡り会った。
    自分の容姿が男らしくないと気に病む真末美に「こういった容姿に生まれついたことにはきっと意味がある。」
    と告げる。それは後半に分かりますが。
    お話事態はよくあるような展開でしたが、岩本さんにしては控え目な色欲でしたし、何より木下さんの柔らかい絵がマッチしてスラスラ読めました。
    発売した時に買っておけば良かったです。
    もう一話はコアフードプランニングの経営者の兄のお話。
    こちらも中々素敵なカップルで、イタリアンのレストランのお話ですからついついティラミスとかドルチェが食べたくなってしまいました。

  • 感情移入するタイプの読物ではなく、さらりと気軽に読める作品でした。
    ともかく、受けの兄弟の性格が可愛い。

  • とてもよかった。とても。

  • ひとことでいえば、兄弟の恋愛事情物語。弟編と兄編+兄のその後編の3つのお話しが綴られている。 うん…なんというか、可もなく不可もなく?(笑)

  • 兄の会社を手伝うフードコーディネーターの真末美は取引先の新しい担当がかつて美術学校時代に憧れた講師の陶芸家・片桐であったことに驚く。外国に行ったきり陶芸での消息が途絶えたのは理由が分からずそれでも憧れの気持ちは抑えられずに少しずつ片桐に近づこうとする。
    兄・奈津の恋愛「恋愛ドルチェミスト」(シェフ×フードコーディネーター)の恋愛も。
    書き下ろしは 兄・奈津とシェフ・栗栖のその後の同棲生活。

    相変わらず、岩本先生の作品は品があります。たゆたっている空気が違うというか、、、。
    エロシーンは各1話に1つのみ。少ないですが雰囲気がいいです。

    時間経過に突っ込むところはありますが(東京から新幹線の最終で名古屋、その後在来線に乗り換えての田舎に
    到着すれば多分早くても23時頃。そんな時間に家に電話するって、非常識だと思いました。で、不在でその後結うご飯を食べに繁華街に出るのですが、それも遅い時間帯だなと思いました)BLってそんなものよ、ということなんですかね?

全16件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

好評既刊本!大人気シリーズ「ヘンな名湯」「もっとヘンな名湯」「日本百ひな泉」「真夏の温泉」(いずれも、みらいパブリッシング)作家、ひなびた温泉研究所ショチョー。本業のコピーライターのかたわら、webマガジン「ひなびた温泉研究所」を運営。日本全国のひなびた温泉を取材し、執筆活動をしている。「NHK ごごナマ」「テレビ東京 よじごじDays」をはじめ、テレビ、ラジオ、雑誌などメディアに多数登場。著書に「ひなびた温泉パラダイス」「戦国武将が愛した名湯・秘湯」「東京休日端っこ散歩」がある。

「2023年 『つげ義春が夢見た、ひなびた温泉の甘美な世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岩本薫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×