- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046316820
作品紹介・あらすじ
わたし、モモ。矢神くんが「心配するな」とだけ書いた手紙を置いて姿を消して、もう1週間がすぎた。学校にもお家でも会えないし、心配でたまらないよ! 敵対している薫ちゃんからは「矢神くんはうちらの方についた」って言われるし、居場所も知ってるみたい。不安でたまらない中、トラくんの助けをかりてなんとか矢神くんに会えることになったんだ。久しぶりに会えてホッと息をついたその時、お役目に使う大事な御筆・桃花を矢神くんに折られてしまって…「もう終わりだ」なんて、どうしてそんなことを言うの!?
感想・レビュー・書評
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安定の面白さ。何度もいうてるけど、これを児童向けレーベルにするのは惜しすぎる。
いや、児童向けレーベルが悪いわけでは決してない。
児童向けレーベルはおとなが読むもんじゃないやろ? っていう風潮が、勿体なさすぎる。
かつてのコバルト世代には絶対におススメしたいし、そうでなくてもライトノベル? キャラ文芸? が、好きな女子には送りつけたいぐらいおススメしたい。
(イヤ、私も図書館で借りて読んでるんやけど)
ちなみに11才のムスメも
「面白かった」
と、いうてはったわ。(*'ω'*)
ハイハイハイハイ、ではネタバレ感想ですけれども
陽太くん、宇田川さんへの告白とか、早ッ!!!!
(べつにエエけど)
ほんで、モモちゃん、お役目について友だちにカミングアウトすんの、早ッ!!!!
(べつにエエけど)
エエんかい。
…うん…。三角関係でぐちゃぐちゃやるのも面倒やし、また、お役目を隠したいからっていつまでも矢神くんとのつながりを隠し続けたままドロドロするのも面倒なので、この展開は全然オッケー。
でも、早ッていうか、わりと物語のキモっぽいところをここでドーンと展開して大丈夫なんかしら、と、思ったけど、もうシリーズ8作目か…。
そこそこの展開になってもいいよね。
…それにしても、矢神くん、どうよ!?
彼は素直な弟キャラなんで、私はかなり好きやってんけど、この展開はどうよ!?
アンタは真壁俊か!!! @ときめきトゥナイト
先日、「こちパ」でも王子が似たようなことをやって(?)、ゆのちゃんが追いかけるという展開を見たけど、若干それに近しいものがあるな…。
なんだよもう、めんどくさいな男子…。
(1980年代後半からそれは変わっていないようなので仕方がない)
そんな具合なので、モモちゃんの
「一緒に歩いて、私の覚悟を受け止めてほしい」
っていうセリフは
プロポーズか!!!
と、シビレたね!!!
モモちゃん素敵!! ここまで女子に言わせる男子、どうなのよ、1980年代後半から、どうなのよっ(笑)!?
ほんで、ひと段落ついたあとに
「すべてが片付いたら、モモに言いたいことがある」
と、わざわざオコトワリを入れる矢神くんも、
「ああ…。1980年代から変わってネェな男子…」
と、思った。
正直、100万人乙女は矢神くんの言いたいことは重々わかってるんやから、いっそ、
すべてが片付く前に、今、言え(笑)。
(イヤイヤもうだからこの焦らしっぷりがエエねんで)
さてそんな1980年代の乙女のハートをわしづかみにした展開やったけれども、主軸部分ももちろん面白かった。
真弓忍が明らかに怪しい。
黒い霧の「顔」が真弓忍の支配下にいてそうなことが書かれてたけど、そのあたりどうなんかな。
千方センパイも味方なんだかどうなんだか…。
まあ、我に返ったからってすぐに味方になるのもアレなので、こんなふうにつかず離れずの距離感がまたたまりませんな!
千方センパイ、そうとう好きですよ…!
だってミコトバヅカイなのに文房師代理もできちゃうなんて、スゴない!?
「ヒトの身になったらちいさなことでも愛おしく思えてきて」
とかいわれると、某刀剣男士かと思いたくなるからヤメテ。笑。
「一人じゃない」
って思えたら、普段の自分では考えられないぐらいの力が出せると思う。
モモちゃんは、と、いうよりこのシリーズは、このあたりをとても大事にしてて、いいなあ。
そもそもモモちゃんもひとりではマガツ鬼と戦えない。
パートナーの文房師がいてくれないと、筆があっても文字は書けないんだよね。
最初は矢神くんがモモに、ミコトバヅカイになってくれって頼んでいたのに、いつの間にか立場が逆転しちゃってるのも深かった。
モモちゃん、少しずつ少しずつ、ミコトバヅカイになってるよね。
勇気って、自分のためにはなかなか出せないけれど、誰かのためなら出せる。
それに気づかせてくれたのは、モモちゃんかもしれないな。
あと、「出もと」っていう表現が、なんかすごいなと思った。
わかるんやけど、いいたいことはわかるんやけど、「出もと」か…!
そういう言葉、あるんやね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
パートナーが消えてもがんばっていて、すごかった。
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朝ちゃん良かった…
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今月のつばさ・その2
コメントは「ジュニア空想科学読本10 (角川つばさ文庫)」をご覧ください。
2017/04/03 更新