自閉症の僕が跳びはねる理由 (角川つばさ文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046317179

作品紹介・あらすじ

みんなが当たり前にしている人との会話や、
「ジッとしていること」が、僕には難しい。
それは自閉症っていう障害のためなんだ。
だれかに話したいことを考えているうちに
頭の中で言葉が消えていってしまう・・・
伝えたいのに伝えられない苦しい気持ち、想像できる?
この本には、そんな僕の毎日のことや思いが書いてある。
僕はみんなと少しちがう。
でも同じ世界の一員として、いっしょに歩いているよ。
――ひたむきな思いが伝わる感動作が角川つばさ文庫に登場!

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感想・レビュー・書評

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  • 世界的ベストセラーついに映画化!自閉症のある人が見てる世界とは?『僕が跳びはねる理由』映画化によせて――原作者、東田直樹さんインタビュー【LITALICO発達ナビ】
    https://h-navi.jp/column/article/35028121

    NHKスペシャル | 自閉症の君が教えてくれたこと
    https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20161211

    自閉症の僕が跳びはねる理由 東田 直樹:児童書 | KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/321702001815/

  • 数年に一度、トライやる・ウイークで自閉症の子どもを受け入れることがある。

    僕は機敏な動きができないため、ぶつかられるのを恐れ、遠巻きにその子の名を呼ぶ。

    名を呼ばれても反応しなかったその子が、いきなり別のタイミングで僕に向かって駆けてきた。

    ぶつかる!

    と思った瞬間、その子は僕の正面で立ち止まり、ゆっくり左手を伸ばしてきた。

    そして、僕の青い胸についていた3ミリの白い糸くずを細い指先でつまみ上げた。

    この糸くずが気になって走ってきたのか。

    僕はこの目の前の子と会話ができたらどんなにいいだろう、と思った。

    その子は東田さんではないが、この本の紹介文に、

    「会話のできない重度の自閉症」

    とあるので、抱えている悩みも共通したところがかなりあると思う。

    東田直樹さんご本人も、ご両親も、会話ができない障がいのなかで、

    「言語を獲得する」

    というのは並大抵の努力ではなかったように思う。

    とてもいい本だと思う。

  • 自閉症の人との初めての出会いは小学校3年の時。
    同じクラスのゆうちゃんって言う男の子だった。
    今でも割と鮮明にその頃のことを覚えていて、
    あの頃ゆうちゃんがとっていた行動が、
    何十年も経ってやっと少し理解できた気がして、
    何だか感慨深い。

    人の気持ちを
    その表情や行動から読み取るのは、
    それが健常者であってもとても難しい。
    自閉症である彼がこうして歩み寄って
    自分の中のいろいろな気持ちを伝えてくれたのは
    すごくありがたいことだと思う。
    勇気をもらえる一冊。

  • 読了。娘の本棚にあった。本屋でちらりと見たことがあり、いつか読むかなと思っていた。読んでびっくりした。自閉症の人がこんな文章をかけることに驚いた。自閉症にもいろいろな症状があるので、著者のように表現できないかもしれないが、でも、同じように表現する人がもっと出てくることを期待する。

  • 不思議な行動をする理由や自閉症の人の気持ちなどが短く分かりやすくまとめてあったのでとても読みやすかったし、ためになりました。また、所々にイラストも書いてあったので少し疲れにくかったです。

  • 東田直樹さんて、どんな人なんだろう? 文章からは繊細で震えるような東田さんの心が伝わってくるように思えた。 
    他の著書も読んでみたい。
    私は自閉症のことは何も知らず、それこそ東田さんが数々の「どうして自閉症の人は〜するの?」という疑問に答えてくれたから、特異に見える行動の奥で、か細く息をするような自閉症の人の心があるということを知った。
    「脳」が、そういう行動をせずにはいられないように命令する、そうしなくては居ても立っても居られない気持ちに追い込まれる、それを自分ではどうすることもできない…。
    なんて辛く困難なんだろう。
    いけない行為に突き動かされてしまう時や、自傷してしまう時には、辛抱強くそれをやめさせて欲しいという東田さんの願いを知った。

  • 読みやすかった。タイトルに釣られて読んでみたが、自分には全くない視点で新鮮であった。またそれと同時に著者のお陰で自閉症の苦しさも知らないながらに感じたと思う。読んでみて、人間って苦しいなと感じれた。

  • 身体が勝手に動いてしまうこと。
    活元運動を連想した。

    人間の身体とか、宇宙とか、まだまだ、わからないことがたくさんあるのだと思う。
    こうやって自閉症の方の感じ方を文章にして共有できるの、貴重でありがたいと思った。

    人と人は分かり合えない。
    という前提で生きていければ、もう少し楽なのかもしれない。
    生きていくことは基本的に苦しいもの。


    自然にかえれるなら、世界はどうなるかな。

  • 自閉症の人の心を少しだけ覗き見た感じです。
    周りの人も対応に困っているけど
    本人もすごく困っているのだとわかりました。
    ひとりの人間として誠実な対応ができるようにしたいな、と思いました。
    子ども向けに出されているので、
    すごくわかりやすく書かれていました。

  • 衝撃を受けました。


    人それぞれだから自閉症というラベル分けをすることはできないけど、とても貴重な本だと思います。書いてくれて、教えてくれてありがとうの気持ちです。

    伝えたいのに伝えられないことがどんなに苦しいか…みんなが僕のことで困っているのがどんなに苦しいのかとても胸に残りました。





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著者プロフィール

1992年生まれ。重度の自閉症でありながら、パソコンおよび文字盤ポインティングによりコミュニケーションが可能。著書『自閉症の僕が跳びはねる理由』が現在30か国以上で翻訳され、世界的ベストセラーに。

「2020年 『世界は思考で変えられる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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