稲の日本史 (角川選書 337)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047033375

作品紹介・あらすじ

縄文遺跡から次々に見つかるイネの痕跡は、この時代、現代の水稲(温帯ジャポニカ)とは異なる熱帯ジャポニカの稲作が、多様性溢れる方法で営まれていたことを物語る。弥生時代に水稲が渡来した後も、水田稲作は一気には普及しなかった。日本人が稲作にもつ「見渡す限りの水田」というイメージは、近世以降推し進められた画一化の結果であることを明らかにし、縄文稲作の多様性がもつ意味を、今日的な視点でとらえなおす。

感想・レビュー・書評

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  • 一般的な誤解はどこで植え付けられたのだろう(稲作は弥生時代から、弥生時代には耕作主体だった、弥生時代には一面の水田光景があった、現在のジャポニカ米がずっと主流だった…など)。安易なストーリーつくりをするマスコミ、それに影響受けた教育…

    筆者は科学的手法で、先入観にとらわれず事実を積み上げていく。思い込みによる仮説も有害だと主張する。非常に腹に落ちる見解、思考法だ。

    STAP細胞、新型コロナ、マイクロプラスチックなども学問のあるべき姿は崩れた。

    読了120分

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著者プロフィール

1952年生まれ
京都大学大学院農学研究科修士課程修了
総合地球環境学研究所副所長・教授 農学博士
序章執筆
主 著 塩の文明誌(共著,NHKブックス,2009),イネの歴史(学術選書,2008),よみがえる緑のシルクロード(岩波ジュニア新書,2006),稲の日本史(角川選書,2002)など


「2010年 『麦の自然史 人と自然が育んだムギ農耕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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