スルメを見てイカがわかるか! (角川oneテーマ21 A 30)

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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047041547

感想・レビュー・書評

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  • スルメはスルメ、イカはイカ
    これが「当たり前」である
    しかし現代ではそれがごっちゃになってしまった
    そこを見極める、表現する、考える
    そこを気づかせてもらった

  • 意識化された人工と無意識領域にある自然、その境界を「手入れ」によって馴染ませると云う方法論が面白かった。原理主義については全く同感。反原理主義ではなく非原理主義であるべきだ。非原理主義は価値相対主義でもある。絶対なるものは存在しない、たとえ存在しても人間には認識出来ない。

  • (2006.05.23読了)(2005.05.20購入)
    養老孟司さんは、解剖学の先生というのは分かるのですが、どういうわけか「唯脳論」などを書いています。分からないのは、茂木健一郎さんです。一体この人は何をやる人なのでしょう。理学部を卒業して、法学部を卒業して、大学院で物理学を専攻して、・・・。
    「スルメを見てイカがわかるか」とは、イカは生きている状態ですが、スルメは干物にされて動かない状態です。死んで動かないものを調べて、生きている状態のものがわかったことになるのかということです。
    本を読み終わっても、この本の主題がよくわかりませんでした。

    ●言葉(9頁)
    言葉のことを論ずるには、二つの方法を考える必要があります。一つは脳の中から言葉が生まれてくるメカニズム。これは、いってみれば脳の問題です。
    もう一つ、言葉というものは「外に出されている」という日常あまり意識されない性質を持っています。言葉はわれわれの外にあります。
    脳の働きは言葉によって共有されているのです。脳の中に言葉が入っているのではなく、実は脳の外に言葉がある。(養老孟司)
    ●患者と検査データ(15頁)
    彼ら(医者)の中にはパソコンの画面と検査の結果を書いた紙と、MRIとかX線の写真を見て、患者の顔を見ないという人がかなりいます。(養老孟司)
    ●個性(18頁)
    弟子は、師匠のやることをとことん真似ます。とことんまねてもまねることができない。これが両方の個性です。(養老孟司)
    ●「いる」「いない」の証明(42頁)
    「いない」の証明はできないけど「いる」の証明は簡単だ。
    「筑波山にアゲハチョウがいない」ということの証明は、難しい。
    「筑波山にアゲハチョウがいる」ということの証明は、一匹捕まえてもってくればいい。
    ●「同じ」と「違う」の問題(42頁)
    「同じ」であることを実証することは、事実上不可能である。(養老孟司)
    ●コミュニケーション(81頁)
    現代社会では、コミュニケーションといった時にどちらかというと言葉に重点が置かれているけれど、言葉というのはひょっとすると人間が行っているコミュニケーションの本の一部じゃないのかと思うんです。(養老孟司)
    ●自分探し(83頁)
    若い人が「自分探し」とか「事故」というのを聞くと、私は「あほなことを言うんじゃねえ」と思います。若い人が「自分探しだ」なんていうのは、ラッキョウの皮むきと同じで、むいていけばなにもないわけです。自分探しをしたいのなら、体を見ればわかるということなんです。あなたの顔は隣の人と違うに決まっているわけで、それ以上何を心配しているんだということなんです。(養老孟司)

    著者 養老孟司
    1937年 神奈川県鎌倉市生まれ
    1962年 東京大学医学部卒業
    解剖学専攻

    著者 茂木 健一郎
    1962年 東京都生まれ
    東京大学理学部、法学部卒業
    東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了
    ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー

    内容紹介(amazon)
    言葉がつなぐ脳と社会、養老孟司の新常識!
    脳科学の大御所・養老孟司とクオリアのパイオニア・茂木健一郎がまじめに語った、脳・言葉・社会--。現代の見方が変わり、新しい常識が分かる、養老エッセイの決定版!!

  • 茂木さんと養老さんの対談。とても面白く読めた。

著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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