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- Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047100206
感想・レビュー・書評
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本のタイトルだけみると、アンダーグラウンドの世界の話ばかりかと思ってしまうが、れっきとした経済の本である。
まず、日本の税制について説明し、なぜいわゆる高額所得者は会社を作りたがるのか?を説明している。次に、所得がほぼすべて把握されているサラリーマンにたいして副業のすすめをしている。しかしながら、副業を本業にしてしまわないようにと釘をさしている。何だかんだと言ってもやはり、サラリーマンは色々と守られているのだ。
節税を通り越し脱税に関連して、地下ビジネスの話が出てくる。ここでようやく本書のタイトル通りの内容になってくる。
最後に、大増税時代を迎えるであろう日本の導入すべき税制として「支出税」を提唱している。これは、人々の消費支出に対して累進的な課税を行うことができる直接税。貧乏人の税負担がきつくなるといった問題を抱える間接税の「消費税」とは似て非なるもの。
「支出税」は、現行の所得税のもつ様々な欠陥を克服できる唯一の税制であり
税負担の増大による「地下ビジネス」の拡大も防ぐことが可能だそう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者の提唱している支出税という考え方は、ケインズや、ニコラス・カルドアという経済学者が実際に提唱していた理論であり、インド&スリランカで実行に移されようとしたらしいが猛反対にあって消えた理論だったそうです。
とても面白い考え方が満載の本なのでおすすめです。