辺境の老騎士2 新生の森

著者 :
  • KADOKAWA/エンターブレイン
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本棚登録 : 144
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047298088

作品紹介・あらすじ

各話に一品、極上の料理! 架空飯なのに美味しそう!
話題の飯テロ小説! ! !

敬愛する姫のため、魔獣を猟りたいという女騎士。
深い闇に取り憑かれた〈赤鴉〉ヴェン・ウリル。
妹夫婦に領地を任せ、バルドと旅するゴドン。

信念のため、人民のため、故郷のため――
彼らが剣をとるとき、老騎士が彼らの道しるべとなる。

感想・レビュー・書評

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  • 老騎士バルド、領主ゴドン、盗賊ジュルチャガに暗殺者ヴェン・ウリル、女騎士ドリアテッサが新たに旅の仲間として加わる。彼らの先には次から次へと事件が現れ、ことごとく鮮やかに切り抜けていく。爽快だぜ。辺境防御の騎士たちや緑の亜人もここへ加わり、彼らとも熱き厚誼を結ぶ。熱いぜ。ドリアテッサとヴェン・ウリル改めカーズ・ローエンとの剣士の訓練、ジョグ・ウォードとの戦い、ゴドンの領地での攻防、どれもこれもいいぜいいぜ。最後の宴で領民たちにバルトとの旅を熱く語るゴドンもいいぜ。「ううむ、バルト殿の周りではおもしろいことばかり起こるのう。わしも旅に同行したいくらいじゃ」と語るリンツ伯には然り。気持ちのいい奴や美味しい食べ物がいっぱい集まって来るしね。人徳、そして食徳!

  • 第二巻は主人公バルドだけでなく、彼を取り巻く人々の魅力もたくさん伝わってくる内容でした。(バルドのそばにいるから魅力的になれる感もありますが。)食レポも最高です‼️未知の食材を使った未知の料理なのに、食べたくなるのは、文章のすごさと、私の食いしん坊のすごさとの合わせ技?

  •  二巻は仲間が集い、思いを交わし、別れを告げる物語である。
     語るべきことはあまりない。一巻ですでに、ネット小説では頭一つ抜けた作品だと思っていたが、その評価を修正したい。これは隔絶していると言ってよい。

     文句なしの星五つ。おかしみあり、波乱あり、胸が熱くなる交情ありの名作であるが、惜しむらくは次が来年の冬まで飛ぶらしい件だろう。
     完結したと聞くネット版に手が伸びそうになる。困ったものだが、そこはグッと我慢することにして、楽しみに待つことにしよう。
     まあ、おっさんにとって、一年はさほど長くはないのだから、待てるだろう。が、若人には殺生な間であるとも思う。

  • 鳥系の肉料理の描写が、ホント容赦ない。(^^;) 読んでると、お腹がすく!
    それはそれとして、ゴドン帰還の際の大宴会で語られるバルドの人柄だの功績だのは、実際に傍目そうだと思うし――それが、バルドの自然な行動から生じてるあたり、彼がこれまでの歳月を確実に自分のものとして生きてきた証なのだろうと感じた。
    この巻では、前の巻よりもさらに濃い出会いと別れが描かれていたが、また次巻での再会が楽しみです。

  • ゴドン、ジュルチャガ、ヴァン・ヴリル。
    旅の仲間は増え、亜人との交流が芽生え、愛馬との別れもあった。

    ドリアテッサという紅一点を交え、ますます水戸黄門的な(笑)
    旅の途中、一行が森で過ごした日々は本当に牧歌的で、美しく。木漏れ日がまっすぐ射しこむ静謐な森、滝の轟音が鳥のさえずりに彩られた風景が脳裏に浮かび、わたしもドリアテッサとともに癒されたように思える。

    最後の章。
    ゴドンの決断は本当にすばらしかった。ここは何度も読み返しました。

    (実はこの本を読了後、待ちきれなくてネットで連載されていたものも読了しちゃいました。
    またその時から時間が経ったので、ネタバレ以上のことを言ってしまいそうで、あまり詳しく語れません……)

    とまれ、ゲド戦記や指輪物語のように壮大で骨太な物語であることは間違いない。
    残りの章も早く書籍化されないかなぁ。

  • 死出の旅から生き抜く旅へ
    相変わらずの飯テロ級架空グルメから
    老騎士と一行の無双な戦いっぷり、女騎士の一途な思いに
    豪快領主のまっすぐな人柄、寡黙な男の再生の物語等々
    読みどころの事欠かない良作です。
    さらに面白くなっていきそうな続巻が楽しみですが
    1年ほど先とか……何度も読み返して待つとしましょう。

  • 気ままな一人旅から旅の面子が増えた第二巻。辺境の老騎士のささやかな人生が大きな流れに合流し物語がうねり走り出す。亜人たちとの交流もドリアテッサとの出会いもその流れを推し進める力になるが、各話ごとに入る美味いものに歯噛みするのは一巻目と変わらず。全部食べたい。

  • 老騎士バルド、さらに同行者も増え、活躍も大掛かりになっていくが、バルドはいたって平常モードなところと、プライオリティは美味しいものというところが可愛らしい。そう、可愛らしい人柄が覗いて好ましい。そして、顔に出さずともまだ枯れきっていない部分も見せてくれる。女騎士ドリアテッサから始まる道中、ヴェンが養子になるシーンは嬉しくて泣けた。エングダル絡みの話ではゾイの部族が先日読んだレンジャーの弟子ででてくる、スカンディア族を思い出させる。そう、世界観がアラルエン戦記によく似て、ウィルの師ホールトとバルドが似たキャラなんやねぇ。好きな系統だということですな。

  • 食事のシーンが相変わらずおいしそう。
    サブタイトルにある、旅の途中の森での話があとになってしみてくる感じです。
    ちゃんと中性ファンタジーになっているので、美食ものだけだとちょっとという人にも勧められるかと。

  • バルド御一行様の人間関係の絶妙な距離感がいいね。バルドの人徳のもとに集った主従とも違う、家族とも違う、こういう間柄を何と表現するんだろう。ジュルチャガとヴェン(カーズ)のやり取りが面白かった。ヴェン君呼ばわりするし。ドリアテッサと行動を共にしているジュルチャガはどうしているかな。

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