ハクメイとミコチ 4巻 (ビームコミックス)
- KADOKAWA/エンターブレイン (2016年1月15日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047309265
作品紹介・あらすじ
森で暮らすふたりの小人、ハクメイとミコチ。昼間は仕事や遊びで過ごして、その後は……? ゆっくり、静かに、少しだけ切なく流れる夜の時間。その時にしか見えないものもあるのです。
夜汽車、月夜の晩酌、夜更けの珈琲、お祭り前夜など、“夜の愉しみ”が描かれたエピソードを多数収録した、第4巻!
感想・レビュー・書評
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★歌っていい!?(p.32)
今年最初の読書に。
・センの骨潜水艦。
・壊れた美容院とイワシ。
・お祭りで急遽店を出すことになったミコチ。
・動かなくなったマスターんとこのコーヒーミル。
・露天風呂をつくろう。
・巨大大根とともにミコチの姉、アユネが来た。
・夜行列車でカノカン湖へ。
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▼ハクメイとミコチについての枝葉末節
【アオバネ】放浪画家。アユネの劇の登場人物。
【雨乞い通り】古着屋激戦区。
【アユネ】ミコチの姉。マイペースな性格。劇作家。仕事以外何もしないが態度は大きい。劇団員と結婚したらしい。
【アラビ】騒がしい港町。積み木市場が名物。場内市場でミコチは大人気。ハクメイにとっては動けと言われているような地でミコチにとってはむしろ時間が止まっているような感じ。
【石貫會】会長のナライ、副会長のカテンを中心にした大工の職人集団。
【イワシ★】鰯谷親方、通称「イワシ」。乱暴な言葉遣いだがわりと優しく細やかなところもある職人。ハクメイと一緒に仕事することがある。本来のサイズと思われるイタチ。
【ウカイ】享楽家と呼ばれ楽しく生きるために芸術家や無法者を蜂蜜館に囲い込んだ初代主人。故人。
【歌姫】マキナタの街の収穫祭で毎年一人選ばれるが今年はコンジュとミコチが選ばれた。
【押し寿司の炙り】小骨のマスターが持たせてくれた弁当。アラビの旧中央広場の跡地で食べた。
【落とし物】港町アラビでうっかり財布を落としたりすると世話焼きどもが落とし主を探すリレーをしてどこに流れていくかわからない。
【オロシ】フクロウ。ハクメイたちにとっては超巨大。本来のフクロウのサイズと思われる。凶暴なハンターとウワサされているが・・・
【カテン】マキナタ大工組合「石貫會」のたぶん副会長。会長のナライの相棒。デカい。ハクビシンかなにかかな?
【カノカン湖】釣りの名所。東マキナタから夜行列車で行った。
【カフゥ】ミコチが昔飼っていた白い鳥でミネストローネが大好き。
【木こりの歌】ユエン地域に伝わる民謡。元々歌詞はなかったがいつの間にかついた。いくつかのバージョンがあるようだ。
【グリマー】喫茶店。お茶菓子持参で来ないといけない。珈琲館のマスター推奨。
【ケイト】森の奥で美味しいカヌレをつくっているアナグマ。スズミの弟だと判明。
【号外バッタ】最新の情報をお届けしてくれる。
【小人】ハクメイやミコチ。頭身の大きな人間タイプ。身体のサイズのわりに力持ちな感じ。設定では9センチってなってるけど昆虫たちとの比較で考えると身長2~3センチくらいにも見える。今のところヒト族(ぼくら)は出てきていない。今後も出てこないでほしい。
【コヌタ山】陶器の産地。黒コヌタと青コヌタがあり一般に出回っているのは青コヌタ。最近温泉が発見され宿ができた。
【小骨】ポートラウンジ(喫茶店兼呑み屋)。積み木市場にあるミコチ行きつけの店。マスターは街の創始者のひとりキュウカの血筋か? (本人ではないと思われる)
【ゴライアスオオツノハマグムリ】世界一大きい昆虫で輸送業に就くことが多い。カブトムシなんかはひとり旅向き。
【コンジュ★】吟遊詩人。気が強くシンプルな性格。自分以外にミコチが歌姫に選ばれたのが気に入らない。家事は苦手だが乙女な仕事は得意。アロマ系にもくわしい。「無法地帯」の蜂蜜館で暮らしている。寝るときはマッパ。
【サイモン】センのとこにいる骨。潜水実験に使われた。センは臆病だと思っていたがじつは騒がしいほうが好きだったようだ。
【シグレ】ケイトさんちで一緒にカヌレをつくっている蜂。
【シナト】呑戸屋姉妹の姉。目つきがキツい。ハクメイの賭け友だち。
【縞屋】券売屋。
【ジャダ】美容室「翡翠の卵」をやっている。建物はたぶんダチョウの卵の殻。いつも寝ぼけたような表情。「何を隠そう 私 本当に美容師なんだ」
【収穫祭】マキナタの街で行われミコチはアナグマさんの梨ジャム屋台(夢品商店?)の手伝いをしている。元々は付喪神を讃えるもので大勢の付喪神がやって来ているのが町外れのネムの木からはよく見える。
【ジュース屋】モモンガ。ミコチの家のある木で営まれている。
【修理屋】ハクメイの本業。基本暇だがミコチいわく「まあ 修理屋が暇って事は 日頃 良い仕事をしてるって事なんでしょ」
【ジュレップ】カクテルっぽい酒のようだ。ウカイのつくった蜂蜜館ジュレップは争い事をおさめることができるくらいうまかった。
【スズミ】アナグマ。「夢品商店」店主。カヌレを売りたい。
【赤面丸】猿かな。アラビの場内市場で醤油屋を営んでおりミコチに味見を頼む。
【セン】生命を研究していて骨をたくさん持っていて操ることができる。研究所も動く亀の骨でのんびり屋のジョージ。大破したミコチの家を修理してくれた(自分好みに)がそれ以来玄関があばら骨になった。かわいい服を身につけたら可憐な美少女。
【旅】「旅先ってやけに腹が減るんだよ」(第四巻p.174)
【球茶】カザシ名物。球場の器にお茶と水を入れて飲むときまで密閉しておく。
【積み木市場】港町アラビの名物で壁面すべてが小さな店の集積となっている。よじ登って店に入ることになるようだ。元々は漁師の気球丸、布問屋のウィリー。珈琲焙煎士のキュウカが始めたと言われている。
【旋毛丸/つむじまる】蜂蜜館古参のトカゲ。リーダー的存在のようだ。
【呑戸屋/どんどや】シナト、ミマリの姉妹がやってる炉端焼き屋。
【ナイトスネイル】寡作の針姫と呼ばれデザイナー。ミコチはファンのようだ。
【ナライ】マキナタ大工組合「石貫會」の会長。腕が立って厳しい。妻のハクヨに言わせると意外に気が小さいらしい。よくいえば繊細で慎重ということだろう。ついでにゴボウが苦手。
【野宿】宿無し時代のハクメイがよくやってたらしい。
【ノブキ】リスかな? ネズミかな? コンジュの仲間のようだ。蜂蜜館「新参」のリーダー的存在みたいだ。
【ハクメイ★】ミコチの家に居候している。気楽な宿無しだったこともある。女性のようだ。トラブルがあってもなんでも楽しめるタイプ。腕のいい修理屋。泳ぎは苦手。
【ハクヨ】ナライの奥さん。おっとり系。西瓜の種の塩煎りをミコチに教えてくれた。塩分と油分が多く高たんぱくで疲れたときにぴったり。
【蜂蜜館】「無法地帯」にある。コンジュが住む? モットーは「なんでもあり」。来る者拒まず。「革糸竹層」に住む「古参」とコンジュたち「新参」はあまり仲がよくない。
【ハルカ】ミコチの弟かもしくは兄。アユネの弟なのは確実。未登場で名前のみ出てきている。
【ヒガキ】蜂蜜館二代目主人。初代ウカイの友人。
【風船丸】アラビの干物屋? ミコチのことをミコっちゃんと呼ぶ。街の創始者のひとり気球丸の血筋か?
【舞台】ハクメイとミコチが暮らす森の中と、近隣の街、おもにマキナタでのできごと。小人たちと動物たちが対等に話し、生きている。動物のサイズはぼくらの知ってるサイズのこともあり、小人サイズのこともある。ぼくらとおなじ「ニンゲン」がこの世界にいるのか、まったく存在しないのかは不明。個人的には後者を望む。ニンゲンがいると話が鬱陶しくなりそうなので。
【ホラ貝】アラビでハクメイがミコチに買ってもらった。
【マキナタ★】山間の街。主要な舞台。
【マスター】美味しいコーヒーを淹れてくれる。
【マスターの母】放浪中のようだ。
【みーちゃん】車掌。
【ミキ】蜂蜜館の八百屋。目利きで品揃えもよいが場所柄売れ残ることも多い。ある機会にミコチと契約することになった。
【ミコチ★】ハクメイと同居している、というよりミコチの家にハクメイが転がり込んだ。家庭的な性格で料理上手。クラフト系も達者。歌も無自覚に上手く歌声にひかれて訪問販売者が続々やってくるほど。ジャガ谷麓の夢品商店に作った商品を卸している。アラビの場内市場ではアドバイスを求める商店主たちに大人気。布、特にヒロムタ綿が好き。
【ミコチの家】最初の家は壊れたので二代目をセンが建て直してくれた。ちょっと骨っぽが。いつの間にか木の住人が増えている。
【ミミ】旅のカメラマン。耳の垂れたウサギかな? 被写体がカメラを意識しなくなるまで自分を馴染ませてから撮るという手法。野生動物の研究なんかはそんな感じらしい?
【ミマリ】呑戸屋姉妹の妹。
【夢品商店/むじなしょうてん】ミコチが作った商品を卸している店。店主はアナグマのスズミ。コンジュはここの常連で黒豆クッキーが好きだがミコチが作ったものだと知り驚く。
【ヤシロ】商人都市。
【宿無しの渡りネズミ】コンビ。一人はグラサン。ミコチのサンドウィッチ欲しさに喫茶店に連れていってくれるがじつは自分たちも場所をしらなかった。
【夕焼けトンビ】真っ赤で大きな鳥。夜明けに出会ったら願いをひとつかなえてくれるとか。
【ユガ】夕焼けトンビを目撃した製紙工房の従業員で「星見カエルの天気予報」の正否の確認を遠眼鏡と望遠鏡で確認するのが日課。
【リモンチェッロ】お酒の種類のようだ。ジャダがつくってみたが不味くてモチベダウン。仕事もする気になれない。
【緑尾狼/りょくびろう】尾の先が緑色の隻眼の雌狼。戦闘力が高い。彼女が率いるキャラバンの名称でもある。シーズンオフにはヤシロの治安部隊をしている。サイズは小人サイズ。
【リ・ルナ】雨乞い通りにある古着屋。ナイトスネイルの作品を中心的に扱っている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一気に読んだらもったいないぞって思いながらも読むのをやめられない…!なにもかもが良すぎる
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久々に何度も繰り返し読み返したくなるコミック(そしてアニメも)に出会った。読んでるだけでなんだか自分もひと仕事終えた気分、あくまでも「気分」になれてしまうから厄介だね(笑)。
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親切屋さん。
温泉行きたいなー。 -
カンペキな三頭身ビジュアルと精緻な風景静物描写に溜息( ´Д`)=3をつきながら読む4巻目。水底探索、イワシさんの通りすがりDIY、夜祭り、コーヒーミル、露天竹風呂(即席)、ミコチの姉、夜汽車の七本立て。揚げ山芋、超喰いてぇ…。
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■書名
書名:ハクメイとミコチ 4巻
著者:樫木 祐人
■概要
森で暮らすふたりの小人、ハクメイとミコチ。昼間は仕事や遊びで
過ごして、その後は……? ゆっくり、静かに、少しだけ切なく流
れる夜の時間。その時にしか見えないものもあるのです。夜汽車、
月夜の晩酌、夜更けの珈琲、お祭り前夜など、“夜の愉しみ”が描
かれたエピソードを多数収録した、第4巻!
(From amazon)
■感想
ハクメイとミコチ!待望の4巻です。
一話から良かったです。
こういう短編に戻ってもらって本当に良かったです。
登場人物も豊富で、新キャラも少しずつ増えるし、色々なキャラクター
が色々な交わり方をするのがいいです。
お話しもほんわかして暖かな気持ちになります。
すさんでいる時に読むと、自分が落ち着かされるのが分かります。
この世界のキャラクターはどの人も違うのだけど、どの人もかっこ
いい。素直に自分の短所を認められ、相手の長所を認める人はやっぱ
かっこいいです。
これ、一年に一冊しか出ないのが本当に残念。
出来れば半年に一冊で出版してほしい!!
しょうがないですけど、また一年待つのか~~~
■自分がこの作品のPOPを作るとしたら?(最大5行)
小さな小人たちの楽しくたくましい日常が丁寧に描かれます。
一つ一つの言葉が本当に考えられているな~と感じます。
絵の感じも好きだし、キャラクター、台詞も好きです。
自分に突き刺さる話、言動、描写が多いです。
ほんわかしたお話しですが、ためになります。 -
読了
1回目 2021.2.15 -
小人ならではの話もありますが、毎回、すごいなと思うのが、私でも体験できる、日常のありふれた話で、よく、これだけ面白い話が作れるなということです。
温泉に入れないから、自分等で近いものを作るとか、日程が、ちとキツいが、ミコチ得意の料理で祭に参加して、忙しさも含めて楽しむ話や、夜汽車に乗って旅を楽しむ話とか、毎日が目新しくて、ハクミコの二人も本当に楽しそうなのが、絵によく表れています。
また、今巻は、センとコンジュ、イワシとジャダといった、これまでになかった意外な組み合わせによる面白さもあります。性格の不一致で、なかなか合わないセンとコンジュですが、途中から変わってきて、最後のページで、ホロリとしたり。
以下、ネタバレになりますので、ご注意を。
また、最大の見所として、ミコチのお姉さんが登場します。ちなみに、弟の存在も判明するので、ミコチは3人姉妹だったのですね。このお姉さんが、ミコチとはまた違って、自由な性格なのだが、ハクメイには、敵わなかったみたいで(笑)、ミコチがしっかりものなのも、うなずける。ただ、二人でお酒を呑みながらの、素のやり取りは、姉妹の一面が覗けて、素敵だったり、ハクメイの気遣いも、姉と別れて、最後のミコチが一人で酒を呑むシーンも、なんだか見ていて切なくなる。
それから、1話で出たカフゥ(話の中だけだが)や、ハクメイの泳げないエピソードが再登場するのも、世界の繋がりを感じられていいですね。
また、いちばん好きな話は、最後の夜汽車ですね。夜明け前の寒々しい描写や景色が雰囲気あるし、ハクミコが食べているものも美味しそう。そして、ハクメイが寝ているミコチに気遣いながら、コーヒー飲みつつ読書しているシーンが、なんか好きです。
ちなみに、このエピソード、次の巻に続いております。ミコチ的に、あまり乗り気でない雨の中での釣りは、果たしてどうなるのか?