トリガール!

著者 :
  • 角川マガジンズ(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047318687

作品紹介・あらすじ

「きっと世界で一番、わたしは飛びたいと願っている。」鳥人間コンテストに夢をかけろ!空飛ぶ青春部活小説。

感想・レビュー・書評

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  • 鳥人間コンテストに挑む女子大生ゆきなと仲間達の物語。彼女を人力飛行機のサークルに誘ったのは1つ上で同じ年の先輩の圭だったのですが、女には無理だとストイックに練習する2つ上の坂場先輩。そんな先輩と飛ぶことに憧れてる圭。この3人の関係が無茶青春してて目が離せない。
    サークルのメンバーはざっと70人、普段は各パーツを各グループが担当して人力飛行機愛を熱く語りトライ&エラーを繰り返しながらより良い完成形を目指す。
    そしてエンジン部分を担当する坂場先輩に圭とゆきなの3人は毎日エアロバイクのペダルを回してトレーニングに明け暮れる。
    彼らの機体は他にはない二人乗りで創部以来受け継がれてきたポリシーを感じます。
    当初、坂場先輩と圭がパイロットだったのですが、圭が骨折して坂場先輩とゆきながペアを組むことになり鳥人間コンテストに向けて話が進んでいきます。
    この坂場先輩とゆきなの掛け合いが無茶面白くてツボでした。一見怖そうで体力バカの坂場先輩は実は気が弱かったり、負けず嫌いのゆきなが飲んだ勢いで発破をかけたことから、トラウマを克服し真剣に取り組むようになった坂場先輩。
    トレーニングのメニューを考えたり、ゆきなについてコーチする圭。圭とゆきなの関係は出会った時から直球ど真ん中なんだけど、ゆきなと坂場先輩は予想外に面白くって素敵なんです。滑走前に、圭から受け取ったペンダントを首にかけるゆきな。
    フライトシーンは全国放送で流れるなか妙にハイテンションになって告白する坂場先輩は見逃せなかった。「ごめんなさい見た目がタイプじゃないです。」って答える、ゆいなに「ぎゃふん」と言わせられる先輩に涙目になって笑ってしまいました。

    この3人無茶いい関係なんですがこの先が気になってしまいます。

  • すごいです。こんなに気持ちのいいお話久しぶりに読みました。
    青春です。
    空です。
    仲間です。
    信頼です。
    告白もありです。
    全編通してこれでもか!って感じの爽やかさです。

    人力飛行機で空を飛ぶサークル『T.S.L.(チーム・スカイハイ・ラリアット)』に入部した主人公のゆきなは、あれよあれよと流されてパイロット班の一員に。
    最初は脚が太くなったら嫌だとか、エンジョイ&ラブリィにキャンパスライフを送るとかそんなことを気にしてたのに、目標はどんどん変わっていきます。
    人力飛行機にとってパイロットはエンジンで、設計された重量と出力を達成しなくては飛べないらしく、パイロット班の練習は運動部そのものです。スポ根です。
    仲間との関係も爽やか。
    大会でのハプニングも笑っちゃうくらい爽やか。
    晴れた日に読むのにぴったりなお話です。

    同じサークルの製作班サイドのお話も書いてくれないかなと思ったり。
    来年の鳥人間コンテストに向けたパイロット班の三人のことも書いてほしいなと思ったり。
    まだまだこの物語の中にいたいなと思ってしまいました。

  • ひょんなことから「鳥人間コンテスト」に出ることになった女の子の話。
    いいなーとしみじみ思った。
    ひとつの飛行機を作り上げていく中で、本当にたくさんの物語が生まれたんだろうなと思う。
    でも、鳥人間だけでなく、誰もがこんな宝物のようなひとときをどんな形であれ持っているんじゃないかと思う。
    それをどれだけ意識するかどうかの違いなのではないかと思う。

    我が子達も、こんな話を読んで、自分も!と思ってくれたら嬉しいけど。

  • 単に学園コメディーくらいに読んでいたけど、後半はぐっとくるものがある。
    鳥人間コンテストは学生時代から見ていて、当時滑空機しかなくウケ狙いの参加者もいて視聴率も高かった。いつからかプロペラ機が登場すると、それまで人と翼だけの世界に機械が混ざりこみ、あっけなく滑空機の記録を塗り替えるあたりから興味を失い見なくなった。
    図書館に行くとたまたま特集の組まれた棚に並べられたこの本。プロペラ機に加えて二人乗り機ってのにちょっと興味を惹かれ、ページをめくると映画化もされたようで、じゃあ、読んでみるかって軽く借りて読んだら一気に読めた。
    単純なストーリーに詳細なデータが添え付けられており読みごたえは十分に、エンタメ要素もいっぱいの小説でした。

  • 青春って素晴らしい。
    坂場先輩の独特のキャラクターがとても可愛らしく面白かったです。

  • 昨年、母校が出る鳥人間コンテストを見に行ったけど、何の思い入れもないのに、飛行機が落ちた途端、私まで落涙したぐらい、熱かった。できれば他の部門の話しも読みたい。

  • 工業大学に入学した女子大生・鳥山ゆきなは、ラブリーでスイートな学生生活を夢見ていたが、ひょんなことから人力飛行機サークルに入部。パイロット班の先輩である高橋圭、坂場大志と人力飛行機のパイロットとして、鳥人間コンテストを目指す。そんな中、圭が怪我を負ってしまい、入部一年目のゆきなが急遽、出場することに。坂場とともに、過酷なトレーニングを積む日々を過ごすが、2人は果たして大会に間に合うのか……!?


    面白かったんだけど、
    ちょっと簡単すぎたかな。

    小中学生の読書感想文にはいいかもしれない。

    ラストは、そうなるか?!と思った。
    圭とじゃないの?!って。
    少し違和感。

    1年だけの話で終わってるから、
    せっかくなら、
    入学してから卒業するまでの何年間、

    1回挫折を味わってから復活!みたいな感動があれば
    もっとよかったかな。

    ゆきなと圭が飛ぶとこも見たかったし。

  • まず最初に感じたことは、わたしの好きな中村さんらしさがないかな?でした。
    これは積むことになりそうと思いながら読んでたんですけど、気づいたら引き込まれてました。

    わたしは中村さんがトリガールをだすと知ったときに、鳥人間コンテストを始めて知って、見てみたんですが 見ててよかったです。
    鳥人間コンテストを知らなかったらなにもわからないし、まったく感情移入できなかったと思う。

    とりあえず続編希望です。

  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00541957

  • 鳥人間コンテストがテーマで、そこに挑む大学サークルの話。(主人公はそれに全く縁がなかった女の子)

    感想は、読んでて面白かったー!
    登場人物のキャラもすごく個性的で入っていけたしね。

    一点、クライマックスがもうちょっとボリュームあるとよかったなー

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著者プロフィール

建築家。博士(建築学)。株式会社MOSAIC DESIGN代表。
1978年東京都生まれ。2002年日本大学理工学部建築学科(高宮眞介研究室)卒業、2005年早稲田大学大学院修士課程(古谷誠章研究室)修了。2008年同大学博士後期課程単位取得退学、助手・嘱託研究員を経て、2010年〜16年東京大学大学院隈研吾研究室助教。2011年東南アジアのストリートの屋台に関する研究で博士(建築学)取得。同年建築設計事務所MOSAIC DESIGN設立。明治大学I-AUD、早稲田大学、日本大学などで非常勤講師を務める。店舗・住宅・ホテル・商業施設・マーケットなど、屋台からアーバンデザインまで、何か楽しいことやりましょう!をキーワードに大小さまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

「2023年 『POP URBANISM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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