高丘親王航海記 I (ビームコミックス)

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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047362253

作品紹介・あらすじ

幼い頃に、父帝の寵姫であった藤原薬子より、寝物語で天竺の話を聞かされていた皇子・高丘親王は、長年、彼の地への憧憬を抱き続けていた。
それから数十年、成長した彼は夢を実現するために、エクゾティシズムに満ちた怪奇と幻想の旅に出立したのだった。

幻想文学史上に屹立する巨峰を、果敢なる漫画家が端正で妖しく描き尽くす。渾身のコミカライズ。

●近藤ようこ ビームコミックス好評既刊●
『蟇の血』(原作:田中貢太郎)『死者の書』上・下巻(原作:折口信夫)『五色の舟』(原作:津原泰水)
『帰る場所』『水の蛇』『月影の御母』『美しの首』『猫の草子』『説経 小栗判官』『宝の嫁』『女神たちと』(共著:河井克夫他)

●コミックビーム 公式ツイッター●
@COMIC_BEAM

感想・レビュー・書評

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  • 学生の頃、澁澤龍彦本をレポートの素材にしたことが何度かあり、ある程度は読み込んだ。その頃を思い出して、とても懐かしい気持ちになる。特にこの高丘親王航海記は最後の作品であり、特にグロ美しさで目立つものがあり印象に残っている。今回、コミカライズドにはドキドキしていた。個人的に持っているイメージと全く同じとは言いがたいが、かなり近しい感じでギャップストレスが少なく、楽しく読めた。
    1巻は親王における薬子の影響や歴史的な背景をさくっと説明。そして旅路、カンボジアまで。

  • 原作は未読なので
    この独特の世界観が原作者の味どうか
    ちょっとわからないけれど
    絵柄になじむ気がします。

    67歳!で天竺への旅を始めた
    高丘親王と弟子たちの道中記の体裁。
    仏の道を求めて異国へ分け入っていく
    …のですが、いろいろエロティック。

    途中で旅に加わる秋丸や
    ふたりの弟子たちがなんだかいい感じ。

  • 『コミックビーム』2019年4月号から「高丘親王航海記」の連載が始まります: 近藤ようこファンサイト お知らせ
    http://kondoyoko.sblo.jp/article/185549646.html

    高丘親王航海記 1 | ビームコミックス | 月刊コミックビーム
    https://comicbeam.com/product/322005000424.html

  • 原作はものすごく昔に読んで好きだったので買ってみました。こんな話だったかしら?

  • 澁澤龍彦遺作『高丘親王航海記』(1987年)の漫画化。政変のとばっちりで廃太子になりそののち出家して空海の弟子になり、老齢で入唐し、さらに天竺を目指して旅立ち消息を絶ったという実在の人物、高丘親王に取材した幻想譚。著者インタビューによると「自由にイメージを膨らませて書いているようですが、調べてみると澁澤さんの原作にはすべて典拠があります。決して気ままに書いているわけではない」ということで、調べ物にかなり時間をかけて、原作に忠実に描いているとのこと。
    幼かりし頃の体験に導かれるように(狂わされて?)天竺をめざす高丘親王の微熱に浮かされたようなふわふわした感じがいい。原作も読もう。
    いまは2巻まで(はやくもう一冊も買いに行きたい)、連載の方はそろそろ完結したのだろうか。1巻は、儒艮(じゅごん)I〜V、蘭房I〜II。

  • 澁澤龍彦の原作を近藤ようこが漫画化。奇想に満ちた、高丘親王の広州から天竺への紀行。従者となる2人の僧と、出航間際に駆け込んできた少年の4人行き。途中で親王の笛の音に惹かれた儒艮が仲間に加わり、またアリクイとも出会い、薬子が過去に投げた玉とも巡り合ったりするが、僧たちには記憶になく、どこからが本当でどこからが夢想なのかもあいまいに。

  • 眞如親王のみこが、なんぞエクゾティックなものにせせられて、とりあへず天竺ぅ、ですかねぇヘ行く。
     彼に影響を與へた薬子がいい感じ。
     動物さんがいい感じ。

  • 不思議すぎてちょっとついていけない面があった…。難しそうな文学を漫画にしたんだから、まぁそういう感じなのか。
    そして、かなーり淡白な漫画。情景も心情も、深くは描かない。摩訶不思議な出来事と登場人物がシュールに通り過ぎていく。

  • 淡白な表現が儚く妖しい美しさ。
    原作も、読んだような読んでないような記憶しか無かったけど、確かにこんなだったと思い出した。

  • 澁澤龍彦の原作小説のコミック化第1巻。おおむね原作に忠実にイメージ化していて、近藤ようこの絵柄との親和性も高く、味わい深い。

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著者プロフィール

1957年新潟市生まれ。漫画家。国学院大学文学部卒。大学在学中にデビュー。「見晴らしガ丘にて」で第15回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞。折ロ民俗学や中世文学への造詣が深く、安吾や漱石作品の漫画化にも取り組む。作品は「水鏡綺譚」「説経小栗判官」「ルームメイツ」「恋スル古事記」「戦争と一人の女」「死者の書」「夢十夜」ほか多数。第18回文化庁メディア芸術祭大賞受賞。

「2021年 『兄帰る 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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