東方三月精 〜 Strange and Bright Nature Deity. (1) (角川コミックス)
- 角川書店 (2008年1月23日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (142ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048541527
感想・レビュー・書評
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東方三月精 〜 Strange and Bright Nature Deity. (1) (角川コミックス)
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自然に不自然な四季のうねりと、翻弄を夢見る光の妖精たちの冒険のはじまり。
前任者の松倉先生から替わり、ここから一気ににぎやかになってくる『東方三月精』第二部の幕開けです。
東方ファン向けにはこちらの三月精の方がなじみが深いかもしれませんが、第一部については別途レビューを書かせていただきましたのでお時間が許せばそちらもご参照ください。
細々と書いておいたので、全くのご新規様にも安心かなと言っておきます。
さて。作画を担当されるのはこの漫画をもって安定してむっちりとした女児に定評を持たせた比良坂先生。
幻想の存在でありながら現実に寄せてきたか、でも小脇に抱えたくなるサイズ感は据え置き、二つ名に形容が付いてちょっぴりゴージャスになった「光の三妖精」の冒険をご覧あれ。
この一巻は世界観を一気に固めたゲーム初期三部作『紅魔郷』、『妖々夢』、『永夜抄』について軽く触れつつ、人気キャラたちと出会ったり、遊んだり、転んだりする大体いつもの路線を確立した基本となるべき「起」の巻でしょうか。
初心者置いておいてけぼりにならないよう、かといってファンサービスを怠ることないようバランス志向ですね、と思ったりそうでなかったり。
ちなみに『東方Project』の漫画としては他に『儚月抄』、『茨歌仙』、『鈴奈庵』が挙げられます。
それぞれ、同名タイトルの小説との連携前提で「月」に特化した話、『風神録』以降のパワーバランスを前提とした話、「妖怪」テーマのアカデミックな話と、多少の前提知識や雰囲気を掴むことを求められている気がしないでもないです。
その点、『三月精』はキャラクター重視で読めるし、基本モノを知らない妖精視点&初期からの作品なので説明も丁寧だと思います。
どの道、講釈は避けられないのでこの手のキャラクター漫画としては意外と文量が多いと思われるかもしれませんが。
それと同時に意外な知識が手に入るとも言い換えられますけどね。
みーんな言葉遊びをしまくって、かつ頭がいいので大体解説なしで理解して流す結果、会話がわけわかんなくなってることが多い東方キャラ(特に初期)の中で三妖精は安心できるというかなんというか。
それなりの語彙持ちでウィットも効いてるのに、三妖精の場合はなんかとぼけてアホな会話になってるのはなんでなんでしょうね?
そんな私の講釈もここまで。
とりあえず、ざーっと流れを説明しますね。
まずは「東方」言いつつ、いきなり洋風の吸血鬼で攻めてきた『紅魔郷』より。
吸血鬼の令嬢「レミリア・スカーレット」と時を止めるメイド「十六夜咲夜」の主従コンビ、東方の基礎を固めたふたりからはじまる第一話ですよ。
三妖精はそんな彼女らの元に仕える妖精メイドたちに紛れ込み、メイド衣装も披露したりで早速サービス満点な回であったりもします。
ちなみにレミリアお嬢様、強いは強いんですが、五百歳ではまだまだ新参。トップグループにいることは間違いないんですが、挑戦者の立場も似合うそんな御仁です。
それはそれとちゃっかり紛れ込んでる本編主人公ふたり(博麗霊夢・霧雨魔理沙)ともなんかいろいろあった(力を知らしめるために事変を起こした)けど、最後はお酒と宴会で楽しく仲良く締めくくるよって様式美をここで再確認しました。
では次は『妖々夢』より。「春」を集めたら幻想郷は「冬」という頓狂な理屈の裏に隠された切なさ。
冥界の亡霊姫「西行寺幽々子」に仕える庭師兼剣術指南役「魂魄妖夢」も出演したりする第二話です。
真面目で融通が利かない(文字通り)半人前の妖夢とそれを天然気味に振り回す主人の幽々子。
主従の在り方もそれぞれというわけですが、タイトルごとに六面ボス(ラスボス)と一つ手前の五面ボスが主従を組んでいるのは構成もあってか、一部例外こそあれ定番のようです。
いまさらな話でしたが、季節は巡って夏、三妖精、酷暑にうだる中に涼気を求めてまさかの幽霊狩りです。
ぞんざいな扱いをされる「幽霊」について一応述べておくと東方の世界観では「霊」と付くだけで他に「怨霊」「亡霊」「神霊」などが存在し、性質も大きく異なります。
ファンタジックで超然としてるのに、妙なところで即物的な物の見方も提供される幻想郷の自由さに絆されてもいいかもしれませんね。
で、三話目は三部作の最後を締めくくる『永夜抄』より。冷徹で生命力を拒絶する「月」とそれに挑む人と妖。
「かぐや姫」の物語に隠されて、それとは別に人間味あふれる理由から地上に逃げてきた月の兎「鈴仙・優曇華院・イナバ」とその部下(?)の因幡てゐが顔を見せます。
この話も短めですが、三妖精の能力は上位互換の能力の持ち主や格上ならすり抜けてあっさり見つかるって確認できる結構大事な一幕かもしれません。
続く四話ではいい加減紹介の口上も尽きてきたので省略して『花映塚』より。
三途の川のサボり気味な渡し人、死神の「小野塚小町」が結構フレンドリーに、今が嵐の前の静けさであることを教えてくれます。
で、ここまででとりあえずのキャラ見せは終了。
巻末の書き下ろし番外編「酒三杯にして……」を合わせれば予習復習は十分だと思います。
ついでに言っとくと見た目幼女な三妖精も普通にお酒をたしなみますが、そこは酒豪で知られる原作者ZUN氏の趣向(酒肴?)を受け継いだか、幻想郷のデファクトスタンダードみたいなもんです。
強者は大体お酒も強い。
そんな中で早速、実は今後の布石になりうる、織り成す「四季」と「妖精の力」ってワードも出てたりでなかなか侮れない話でもあったりで。
近年では十年越しの伏線が実りつつあり、長く続いたコンテンツの底力を感じる今日この頃です。
そもそも初期作品から春限定で相当な力を持つ春告精「リリーホワイト」が登場したりしていますし。
この巻でも天然な咲夜さんがレミリアお嬢様の命を受けて捕まえようとしていますが、妖精って保存が効くものなんでしょうか? それはさておき。
長いことセリフもスペルカードも出てなかったのに謎の存在感を発揮しているリリーホワイトが気になる人は結構多いと思います。
で、まとめついでに三妖精の方に話を戻します。
ちょっと触れそこないましたが、この巻では他に人形遣いの魔法使い「アリス・マーガトロイド」と顔合わせしたり、のんきに日常を過ごしている主人公ふたりと、最後にニアミスしたりしました。
いたずらの時はともかく人と顔を突き合わせて遊ぶなら身を隠さずにさらけ出し、幻想郷の不思議スポット探訪
にいそしんだりする二巻以降の展開につながっていくようですね。
なお、恒例のZUN氏による書き下ろし楽曲はCDに三曲収録です。
それぞれこの巻で触れられた三つの事変に三妖精が居合わせたら……というコンセプトで起こされているようです。軽く触れていきますね。
「サニーミルクの赤霧異変」:一部収録の「サニールチルリフレクション」のアレンジです。
しかし、途中からかの名曲「U.N.オーエンは彼女なのか?」のメロディを継ぎ足してそれでいて妖精らしい緊張感の無さも加えているなんとも味のある曲です。
「雪月桜花の国」:タイトルで感じたままに雪と桜が飛び交う『妖々夢』の空気に「月の光」を浴びるルナチャイルドを混じらせれば、出来上がる楽曲なのやも。
生と死、相反するなにかが浮かび上がってくる気もしますが、それでも弾幕飛び交う本編とは打って変わって日常的に仕上がっているのは気のせいではないはず。
「スターヴォヤージュ2008」:作曲者も言ってますが、カッコ良過ぎて妖精がいるって感じじゃないですね(笑)。でも、スターのこと、しれっと隅の方に混じってても許されるのかも。
大体、天文単位の話になるので「月」関連は壮大な楽曲が多いですよね。アポロから何年後でしたか?
そんなわけで紹介レビューというにはいささか長くなり過ぎました。
ここまで書いたことですが、こうまで長ったらしい文字列を読まずとも実際の漫画を読んでいただければ伝わる事柄だと思います。
げに恐ろしきは「東方Project」が積み重ねてきた時の年輪と、三妖精たちの愛らしさでしょうか? -
東方デビューしました!ほのぼので女の子がかわいい。
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イタズラ好きの妖精三人をメインとした東方Projectの外伝作品の第二部に当たる作品。しかし三妖精のいたずらはあまりメインでは描かれていない印象がある。特に初期の話は本編のキャラクターが登場するのにも関わらず遠目に見る程度で三妖精は接触すらしない。しっかり接触する話になっても話のオチには関わらないといった非常に特殊な作風だと感じる。
視点を変えてみればこれは本編中でも時折言及されるように、東方Project内における妖精の立場そのものを表現しているようで味わい深い。しかし、複数読まなくてはその良さを理解できないという意味では少々とっつきにくい作品でもあるかもしれない。その点から考えて、本編の異変をまとめあげた巻末の描き下ろし番外編は分かりやすくて魅力的なので、ここから読むのがいいと感じた。
全体的に可愛らしい雰囲気でゆるく進む点は魅力的なので、東方Project原作の話を知っている人で、そういったゆるい作品が読みたい人にはおすすめしたい。
※申し訳ないながら中古で購入したためCDは未入手 -
人間、妖怪、妖精、亡霊など様々な種が暮らす幻想郷。そんな中で常に行動を共にしている妖精、サニーミルク、ルナチャイルド、スターサファイアの三人組はいたずら好きで好奇心旺盛。
幻想郷の様々な場所で、様々な人々と出会っていく。
一話完結型の短編漫画。三人組視点で話が進むため、色んなキャラの側面が垣間見えるのは面白い。けどどの話にも深く関わることがないので、え?これだけ?と拍子抜けするところもある。
それにしても何でレミリアだけあんなオリジナリティ溢れる服に変わっちゃったんだろう?そこだけがすごく引っ掛かった。 -
これにでてる霊夢がなんか乙女で可愛くて悶える・・・
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ほのぼの系。
上海アリス幻樂団のCDも良かった!!
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私の好きなものだぜ。
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CD付きでGJだよ!
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三月精がかわいい。付いてるCDも最高。金出して買う価値有り。←