神様の御用人4 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.06
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本棚登録 : 1930
感想 : 148
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048652544

作品紹介・あらすじ

夢に現れ「忘れるな」と告げる女性に恐れを抱く神様・天道根命(あまのみちねのみこと)。彼の御用はその女性が誰なのか突き止めることだった。和歌山を舞台に、埋もれた歴史と人の子たちの想いが紐解かれる――。

感想・レビュー・書評

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  •  前回までの短編中心の構成と一味変わり、今回は一冊丸ごと一つの御用にかかわる長編となっている!その分登場人物の複雑であり、読み応えがある。
     今までのお話も単に頼み事を聞くのではなく、その裏にある神様の心情や本当の願いを解きほぐしていく推理小説のような展開が多かったが、今回はそれが特に強く、歴史ロマンミステリーめいたお話だ。様々な神や人間、かつて登場し再登場したオオクニヌシ達含め、の思惑や願いが錯綜し、事態は思いがけない衝撃の真実に繋がってくのが面白い。
     かつて御用人を断った青年と自分の記憶を知りたい神、次々に明かされる真実に二転三転する真相に秘められたそれぞれの姉弟の絆の行方も勿論だが、家族、そしてそのまま忘れられてしまうようなあるいは既に忘れられてしまった太古の時代の繋がりのある人々の記憶と絆を受け継いでいこうと言う、神様と人間の関係性の一面を表すようなテーマがこのタイミングで描かれているのも印象的だ。

  • 感想
    今回は一冊丸ごとで御用人昇格試験に挑む良彦。良彦も難しい御用に対して納得いくまで取り組むなど一皮剥けた印象。

    相手のことを考え、寄り添う心は現代において失われつつあるのかもしれない。御用とはそういうことを思い出すためにやることなのかも。自分には足りてない部分と痛切に感じた。

    あらすじ
    紀井国造の天道根命から、夢に出てきた簪(かんざし)をした女性を探して欲しいと頼まれる。簪の女性を探している中、昔の野球仲間の大野と出会い、大野の実家が神社で、探していた簪の女性と関係がありそうだと分かる。天道根命に伝えたところ、簪を神社に返すことになったが、良彦は納得せず御用について調べ直す。奇しくもこの御用は、良彦の御用代理人から御用人への昇格試験だった。

  • ちょっと押しつけがましいというか、偽善的に思えてしまって、読んでいる精神状態によっては白けちゃう感じだったな。完結したと思ったら続編出てるし……第一部? 10巻まで読んだらその先はたぶん買わないです。

  • 長編、面白かったです。
    もうひと波、もうひと押しあったら〜とは思いますが、概ね楽しめたので、★4かな。

  • 今までとは違い、長編なことにビックリ。
    それでも心が温まるお話なのは変わらず。
    須勢理毘売が好きです!
    女性は強い!
    私も須勢理毘売みたいになりたいなぁ。
    穂乃香も良彦とは離れてはいるものの、胸キュン展開もあって、素敵でした!
    この先の2人の関係も気になる♡
    相変わらず神様の名前が読めないのが難点ですが、あっという間に読めちゃいました。

  • 1冊を通して一柱の御用を聞く長編。
    姉弟、兄弟がテーマかな。血がつながっているというだけで、お互いを思い合える兄弟姉妹っていいね。
    重い話のなか、黄金様がだんだんとお笑い(癒し?)担当になってきているような気がする。

  • ここにきて初の長編。前作までと比べ、いろんな要素が絡み合ってミステリーっぽかったと思います。神様もたくさん登場してちょっと複雑になってきたので、これまでの話で培った知識が活きてきます。主人公と一緒に成長してるかな?

  • '22年8月19日、Amazon audibleで、聴き終えました。シリーズ4作目。

    4作目にして、初の長編で…物語のスケールが少し大きくなったかな。僕には、ちょっと重かったけど…でも、楽しんで聴きました。

    作を重ねるごとに、ホノカちゃんが少しずつ主人公と近くなってきて…ホンワカします。

    この後、長編が続くのかな…短編の方が気楽に読めたかも┐( ∵ )┌トホホ…。

  • ・読み終わって感じたこと
    もちろんフィクションだけど、古事記や日本書紀のように大昔にも、現代にもそういう物語が本当にあるのではないかと思わされた。
    昔を知る事の大切さに再度気がついた。

    ・おもしろいと思ったシーン
    方位神と主人公のやりとりは毎回クスッとさせられる。

    ・好きなセリフ
    自分がこの世にいなくなった後でも、誰かが忘れないでいてくれるというのは、幸せなことですね

    ・オススメの人
    神社好き
    和歌山県出身
    和歌山県在住
    古事記、日本書紀好き
    神様を信じている
    神様を信じてない
    日本の成り立ちが気になる
    霊感がある
    霊感がないけど信じてい

  • 「歴史は勝者によってつくられる」「歴史はいつでも敗者に背を向けて、勝者を正しいとするものだということを忘れてはならない」古人の言葉が駆け巡る話だった。個人的にとても良い話だった。

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著者プロフィール

第17回電撃小説大賞で<メディアワークス文庫賞>を受賞。「空をサカナが泳ぐ頃」でデビュー。

「2023年 『神様の御用人 継いでゆく者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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