- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048656825
作品紹介・あらすじ
御用人“本採用”となった良彦が今回は九州へ!?
累計90万部突破! 大人気シリーズ第5弾!
晴れて御用人の本採用となった良彦。しかしやっぱり交通費はゼロ。それでも今回は九州遠征までさせられて、あの夫婦神の板挟みに……!?
有名すぎる日本の英雄、強烈なお供を連れた七福神の一柱。彼らの御用のために、良彦は穂乃香の助けを借りながら走り回る。果たして二人の仲の進展は……? それに加えて、あの超現実主義神職に神様が恋わずらいってどういうこと!?
もはやただの食いしん坊キャラになりつつある狐神・黄金と、そろそろ将来が不安な貧乏フリーター良彦が奔走する、大好評シリーズ第五作!
感想・レビュー・書評
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穂乃花ちゃんの恋心(?)が分かりやすくなってきたぞ・・・!がんばれぇ!
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前作で,晴れて御用人代理から正式な御用人となった萩原良彦(はぎわらよしひこ)。25歳フリーター。せっかく「本採用」になったけれども,交通費は自腹,待遇は変わらず。
方位神である,もふもふの狐神,黄金(こがね)。良彦のお目付け役となっている。神様なのに甘いものには目がない。
この巻では,邇邇芸命(ににぎのみこと),倭健命(やまとたけるのみこと),大主界隈の大地主神(おおとこぬしのかみ),蛭児大神(ひるこのおおかみ)の御用を承った。
また,大主神社の娘で神様が見える天眼の能力を持つ吉田穂乃香,大主神社の権禰宜で,良彦の幼馴染である藤波孝太郎も登場。
今回は短編連作でしたがそれぞれの話で,神様と人の子との関わりが描かれています。
孝太郎が好き過ぎる大地主神など,神様からの圧もキャラも強い。(でも孝太郎には見えてない)
で,くろのくろさんの表紙絵は相変わらずめちゃめちゃ綺麗。紅葉が美しい。 -
'22年8月24日、Amazon audibleで、聴き終えました。
第三話に出てくる女神が、凄く可愛くって…とても印象に残ってます。あとは、まあ、いつもの感じ?今回も、面白かったです。
シリーズ5作を聴いてきましたが…今回のナレーターの方は、一番合っていなかったような…黄金の声が、片岡愛之介(←この字で…合ってます?)さんを連想せました。ファンの方、ごめんなさい。あくまでも、僕の個人的な感想です。 -
ああ~・・・。著者の別シリーズも読みたいなあ・・・。
あいっかわらずの新刊なので、本がめちゃくちゃきれい・・・。それだけでウットリやけど、もちろん内容も面白かった。
「下鴨アンティーク」や「からくさ図書館」、望月麻衣氏のシリーズほど京都を推してこない(?)ので忘れがちやけど、この話も京都が舞台でした。
それにしても、当り前なんかもしれへんけど、神話に登場する神様ってみんななんらかの形でつながってるよねえ。
親子はもちろん、叔父叔母とか、姑とか。
今回もエビス神の眷属の馬が出ていたけど、「なんらかの形でつながって」いても、主従関係はあまりないような気がするのは、たまたま?
神様の時代って、(神様界では)わりとみなさん平等なのかな~、などと思っております・・・。
わからんけど・・・。
これまでに登場した神様たちもサクサク登場するし、「からくさ図書館」と併せて、これで記紀に興味が出ないほうがおかしい!
エビス信仰についての「神様講座」が面白かった~!!
西宮神社と今宮戎神社にはおなじ「えべっさん」でも違う神様を祀ってるなんて、知らなかったわ!!
どの神様も優しい。
優しすぎる故に身動きがとれなくなる彼らを、良彦の「平成思考」(とかいうものはないけど、仮に)がバッシバッシ斬り捨てていきつつ、一番大切なところはぜんぶすくい上げていく良彦の「御用人ぶり」が、切なかったりほほえましかったりする。
私たちが普段なにげなくやってることも全部、神様につながっていて、神様につながっているということは意味があるということなのだと読むたびに思うな~。
今回は「掃除」。
掃除は神業なんやって。人間は神様に生かしてもらっているから、穢れを祓い清める尊い仕事なんだそうだ。
そう思うと、面倒臭い掃除もなんかこう、
「ちゃんとせな、な!」
と、思えるな。
たとえそれが掃除機でガーッとであってもいいのかも。
あ、でも、お掃除ロボットとなると、どうなんかな~。笑
いい加減孝太郎くんに「御用人業」を、いうてもええんちゃうん! と、思うけど、ここを黙っていることもネタのひとつやからこのままなんかな。
今回はやや客観的に孝太郎くんについても語られたので、キャッてなったわ。
そろそろ孝太郎くん目線の話だとか、もっと孝太郎くんを掘り下げた話を持ってきてもらいたいねんけどな~。
高校時代の二人の話でもいいよ!
ちゅうかひつこいけど、早くカミングアウトしてくれ、良彦!!
(隠す理由もわからんが・・・)
良彦や神様たちとの会話はテンポがよくて面白い。
ボケやツッコミもだんだん嫌味じゃなくなってきてるので、なお面白い。
でも、誰かの気持ちを情況に乗せて伝えてくれる表現がとてもきれい。
やっぱり小難しい言い回しなんてしないし、やたら
「ここ、文章の盛り上がるところね!」
などとお涙頂戴を誘ってきたりもせえへんねんけど、たとえば夕日が沈むという表現だけでもとてもきれいやなー、と、思った。(引用)
何気なく書かれる心情も、さらっと読んじゃうけれども、こうやって繊細な表現ができるからさらっと読んでるんやろうな。
あまりにさらっと読みすぎてつい流しそうになったけど、エピローグのような「予兆」が、何やら次の神様がスゴそうで、ドキドキするよね!
これまた、これだけのヒントで
「ああ、次の神様は○○やな・・・」
と、察することができひん自分の知識量にも辟易するけどね! がんばって私!!
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■苔生
(苔生す)こけ‐む・す【×苔▽生す】
[動サ五(四)]苔が生える。また、年月を経て古びる。「―・した石畳」
■アビリティ【ability】
能力。技量。
■例祭
毎年きまった月日に行われる祭り。
■凌ぐ
[動ガ五(四)]
1 押し分けて前に進む。乗り越えて進む。「波濤 (はとう) を―・いで行く」
2 困難や苦境などにじっと堪えて、なんとか切り抜ける。辛抱して乗り越える。また、防いで、堪え忍ぶ。「飢えを―・ぐ」「ピンチを―・ぐ」「風雨を―・ぐ」「日本の夏は―・ぎにくい」
3 人を侮る。
「何処 (どこ) までも人を―・いだ仕打な薬売は」〈鏡花・高野聖〉
4 能力・程度などが他のものを追い抜いて上に出る。他よりまさる。「壮者を―・ぐ元気」「前作を―・ぐ傑作」「山頂雲を―・ぐ」
5 押し伏せる。おおいかぶさる。
「高山の菅の葉―・ぎ降る雪の消ぬとか言はも恋の繁けく」〈万・一六五五〉
■陸渡御
■諾う
1 願いや要求を引き受ける。同意する。うけがう。
「その甥の申し出を女に伝えることを―・わないわけにはいかなかった」〈堀辰雄・曠野〉
2 服従する。
「神八井耳命はぢて―・ひぬ」〈綏靖紀〉
3 謝罪する。わびる。
「是によりて百済国、辰斯王を殺して―・ひにき」〈応神紀〉
(2016.09.03) -
今回は邇邇芸命、倭建命、大主界隈の大地主神、えびす様(蛭児大神)の4柱の神様のお話でした。
良彦も第一巻から比べると御用人が板についてきたなぁと思いますし、穂乃香ちゃんの良彦への想いも微笑ましいです。
ストーリーも毎回楽しんでいますが、日本の神様に詳しくない私には作品ごとに登場する神様知識が増えていくのも嬉しいです。
作品中には神様の名前は出てきますが、良彦が訪れる神社の名前は書かれていないので、読了後にどこの神社かな?と調べたりするのも楽しみの一つです。
いつか御用を依頼した神様の鎮座する神社に行ってみたいと思っています。 -
今はもうやめてしまったソシャゲで使っていた神様←が出てきて、懐かしい想いになりました。
焦れったい場面もあって、何だか甘酸っぱいような気持ちにもなります。
軽い気持ちで手に取れるシリーズなので、そこが良い点。
でも長編の方が好みだったかも……と前巻と比べてしまう私もおります。 -
シリーズ5作目。今回も良彦、黄金、神様たちとのやりとりを楽しませてもらいました。
御用人代理から、正式に御用人本採用になった良彦。でも交通費があるわけでも、給料があるわけでもなく、待遇は変わらず。
25才フリーターで、今後大丈夫か??(笑)
あいかわらず、神様の悩みは尽きず。
良彦と穂乃香の距離が少しずつ近づいていて、ほほえましい…。 -
楽しかった