招き猫神社のテンテコ舞いな日々 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 387
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048691192

作品紹介・あらすじ

会社が倒産したため、着の身着のまま、東京の片隅にある神社に管理人として身を寄せることになった青年。しかし、その神社には“化け猫”が暮らしていた――!? 化け猫たちとの人情味豊かな同居生活を描く物語。

感想・レビュー・書評

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  • 読書録「招き猫神社のテンテコ舞いな日々」
    2

    著者 有間カオル
    出版 メディアワークス文庫

    p116より引用
    “ ここにある招き猫たちは、右手を上げて
    いるものと左手を上げているものでは、左の
    方が明らかに多い。三対一の割合ぐらい。
     右手を上げている招き猫は金を招き、左手
    を上げている招き猫は人を招くご利益がある
    といわれていることを、この時の俺はまだ知
    らなかった。”

    目次より抜粋引用
    “猫の子も只では貰えぬ
     猫が肥えれば鰹節が痩せる
     猫を追うより皿を引け
     猫も跨いで通る
     猫の前の鼠”

     仕事に失敗した若い経営者を主人公とした、
    長編小説。
     仕事での失敗から拠点を移すことになった、
    主人公・和己。打算から引き受けた神社の管
    理だったが…。

     上記の引用は、主人公が管理を引き受けた
    神社の本殿奥を掃除していて見つけた招き猫
    たちについての一節。
    おまじないは気休め程度に当てにするくらい
    にしておかないと、どんどんと深みにはまっ
    てグッズが増えてしまいそうです。舞台となっ
    ている神社はそういう所なので、増えるのは
    歓迎なのでしょうけれど。
     いまいちわたしには合いませんでした。
    現代日本でファンタジーそして猫、これらが
    好きな人なら楽しめるでしょう。

    ーーーーー

  • おもしろくて一気読み❗️
    とにかく猫好きさんにはぜひとも読んで欲しい一冊✨出てくるのは化け猫だけど、めちゃ可愛い

  • 題材はすごく魅力的なのですが、主人公に感情移入しづらく、あまり入り込めませんでした。これから主人公の過去とか露呈して、腹を割っていけば面白くなるのかなと期待はしたいです。
    虎さんや、シーヒーがデレるのはいつのことやら。

  • コメディタッチで楽しかった。最後はホロリと。

  • 友人の裏切りにより会社を失ったコンサルタントが、伯父が管理していた非公認の神社の管理人になったもののそこには化け猫がいたお話


    主人公の和己はあんまり好きになれないかな
    猫いらずのくだりはちょっとねぇ……
    打算的なのに無計画すぎない?と思う

    それでいてツンデレな面もあったりと、嫌いになれない側面もある


    そう言えば、愛子さんの勤め先は「サムシングフォー」に出てきた会社だね
    他のキャラの登場も今後あるのかな?


    キャラとしては、グレイシーとグレイヒーは生意気可愛い
    虎は影がありつつも人間思いなところが見え隠れしてよい

    G7はまぁラノベ的な感じかな
    この子たちへのアドバイスとその後の提案がちゃんとコンサル的な目の付け所でよかった
    顧客の本当に望んでいるものを理解しているからこその提案だよね



    作中でこの言葉がなによりよい
    「奇跡は神様ではなく人の優しさが起こしてくれると知ってますよ」

    有間さんの他の小説では、「不思議な力と思いきや現実でも実現可能」な救済が描かれているのが多い
    これは化け猫という不可思議な事象が起きてはいるけど、それでも救いは人の優しさによるものってことなんだね


    虎たちが何を守ろうとしているのかは続編でわかるんだろうね
    続きに期待

  • 友人と起こした会社が倒産し、東京の片隅にある神社にやってきた和巳。
    古い割に綺麗に保たれた境内。
    招き猫が祀られた本殿。
    しばらく暮らすにはいいか、と荷物を降ろしたその夜、出た。
    金魚柄の着物を着た二人の子ども。
    着流し姿の目つきの悪い色男。
    彼らは神社に住んでいる化け猫だった。

    回想が暗ーい和巳の太々しい態度。
    だけど、それを吹き飛ばす二人の子どもの憎たらしさと虎猫の態度のデカさ。
    猫に振り回され、神社にやってくるご近所さんたちに揉まれ、和巳の視界が広がっていく。
    ちょっとベストキッドと重なった。
    掃除って心も綺麗に整えるものなのかも。
    自分中心だった和巳がだんだんと人のために動くようになるのにホッコリした。
    猫を触りたくなるー。

  • 2018.3.20読了。酒にホウ酸混ぜて飲ませたのは正直引いた。妖怪といえど見た目人型だしどちらかというと好きと称していた猫でもあるのに…しかも毒殺後どうするかとか考えてなさそう…環境のせいでこじれてるとはいえあまり人として付き合いたくないタイプだわー。友人に裏切られるのも納得な気がする。章での話の区切りがほとんどないせいだろうか?妙に読みにくかった。久々だからかなぁ?ハーブティーの方がずっと面白かったなぁ。結局虎が何したかったのかもよく分からなかったし。でも野菜、炭水化物(クッキー)、肉、デザートが揃うのは面白かった。表紙イラストはかわいいし神社の装飾部にさりげなく猫が描かれてるのもいいしイラストとしては魅力的だけど物語の纏う空気とはちょっとズレがある気がする。コミカル過ぎるのかな?フォントもかなり可愛らしい文字だもんな。作者は男性がなのかな?なんとなくそう思った。あとこれは誤字かな?が一ヶ所あった…

  • 奇跡なんて本当はなくて、人との巡り合わせが幸せを呼び起こしている。
    人は一人で生きることができない。
    いかに人との繋がりが大切なのかを気が付かせてくれる一冊。

  • 「猫の子も只では貰えぬ」
    誰も住んで居ないにもかかわらず部屋が綺麗に保たれていた訳は。
    俗に言う訳あり物件という物だろうが、この事を叔父たちは知らなかった可能性の方が高そうだな…。

    「猫が肥えれば鰹節が痩せる」
    毎日散歩がてらお参りに訪れる彼の願い事は。
    自分の事で手一杯なのかもしれないが、ここまで相手の想いを受け止めない人は中々居ないのではないだろうか。

    「猫を追うより皿を引け」
    境内以外を練習場所の候補から外した訳は。
    余程実力が無い限り現実味の無い夢を応援する事は難しいだろうが、頭ごなしに怒鳴るだけじゃ二人の関係は悪化するだけだろうな…。

    「猫も跨いで通る」
    彼女たちが練習に訪れなくなった理由は。
    理由は告げず結論のみ伝えてしまうと、間違った意図で伝わってしまう事があるからな…。

    「猫の前の鼠」
    彼の助言により方針を変えた彼女たちが早急に準備すべき事は。
    正攻法で戦って勝ち目がないのであれば、たった数秒でも人の目を引きつける方法で戦うのも作戦としてはありだな。

    「猫の九生あり」
    夏祭りに必要な準備を進めるために。
    どれだけ努力をしても結果が出ずお蔵入りにするよりも、誰かに披露する機会が出来て良かったな。

    「猫にもなれば虎にもなる」
    限りある中で実現した祭りの日。
    なんだかんだ彼が周りの人と繋がりをもっていたからこそ祭りを執り行うことが出来たのだろうな。

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著者プロフィール

有間カオル (ありま・かおる)
『太陽のあくび』で第16回電撃大賞メディ アワークス文庫賞を受賞しデビュー。
他に『 魔法使いのハーブティー 』、『 招き猫神社のテンテコ舞な日々 』( KADOKAWA )、 わすれな荘シリーズ ( 角川春樹事務所)、『気まぐれ食堂 神様がくれた休日 』( 東京創元社 )、『 青い花の下には秘密が埋まっている 四季島植物園の静かな事件簿 』(宝島社) など 。

「2022年 『氷住灯子教授と僕とYの世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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