ソードアート・オンライン7 マザーズ・ロザリオ (電撃文庫)
- KADOKAWA (2011年4月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048704311
作品紹介・あらすじ
キリストが巻き込まれた"死銃"事件から数週間。妖精アバターによる次世代飛行系VRMMO"アルヴヘイム・オンライン"にて、奇妙な騒動が起こる。新マップ"浮遊城アインクラッド"、その第24層主街区北部に現われる謎のアバターが、自身の持つ"オリジナル・ソードスキル"を賭け、1体1の対戦ですべてを蹴散らし続けているという。"黒の剣士"キリトすらも打ち負かした、"絶剣"と呼ばれるその剣豪アバターにアスナも決闘を挑むのだが、結果、紙一重の差で敗北してしまう。しかし、そのデュエルが終わるやいなや、"絶剣"はアスナを自身のギルドに誘い始めた!?"絶剣"と呼ばれるほどの剣の冴え。そこには、ある秘密が隠されており-。『マザーズ・ロザリオ』編、登場。
感想・レビュー・書評
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4.0
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うん、ゲーム内に危機は無いんだけど、アスナの葛藤とか色々よく書けてる。
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アスナとギルド「スリーピング・ナイツ」の物語、そして明日奈と母親の物語です。前半は対人バトル、迷宮攻略と躍動感がある展開ですが、後半は「スリーピング・ナイツ」の面々、特にリーダーが抱える問題にスポットが当たります。生きているとは何かということを深く考えさせられます。
ゲーム技術だったVRを社会的に有効活用しようとする試みにも未来を感じます。実際にそのような展開が現実に起きることを願ってしまいます。
本作キリトくんは主役ではありませんが、アスナと明日奈をサポートする格好いい脇役として要所要所に登場します。渋い騎士像として憧れてしまいますね。「スリーピング・ナイツ」との関わりの中で少し成長していくアスナもやっぱり素晴らしい女性です。
現時点でSAOでは一番好きな作品です -
間違いなく「シリーズ最高傑作」の作品。
「電脳世界と医療」をテーマにしており、特に中盤から後半にかけての流れは「素晴らしい」の一言しか出てこない。
何よりこの作品を通して「生まれてきた意味」「生きる意味」をもう一度考えさせてくれる。
人はいつか、必ず死ぬ。
そして残酷なことに「いつ、どんな形で死ぬか?」選ぶことができない。
けど、それでも人は生きている。生きていかなければならない。
その過程の中でどれだけの人と出会い、経験を重ね……そして最期の時。自分は果たして何を思うのだろうか?
そう考えずにはいられない、感動作。
まだ未読という方は、万難排して読むことを強く、強くオススメする。 -
MMO「アルヴヘイム・オンライン」のゲーム内で、「絶剣」ユウキというプレイヤーが、挑戦者たちを次々に倒しているといううわさがひろまります。キリトも対戦をするも、なぜかユウキに敗北したということを知ったアスナは、自分もユウキと剣を交えることを決意します。その結果、アスナはユウキに気に入られて、彼女の所属するパーティである「スリーピングナイツ」に協力して、ゲーム内のボスの攻略に挑むことになります。
その一方でアスナは、自分の将来を案じるあまり彼女の人生に口出ししようとする母親との関係がうまくいかず、悩みを抱えていました。そんななか、アスナはユウキとともにボスの攻略に成功しますが、ユウキはなぜかアスナに別れを告げ、彼女の前からすがたを消します。やがてアスナは、ユウキがこれまでかくしてきた、彼女の身にまつわる真実を知ることになります。
「あとがき」を読むと、本書のストーリーやキャラクターの設定について著者なりの葛藤があったことが書かれていますが、本シリーズのようなサクサク読むことのできるライトノベル作品で、きっちりと感動モノをつくりあげることができるのも、ひとつの才能ではないかと思っています。 -
マザーズロザリオは、SAOの作中の中で一番重いテーマを取り扱っていると思います。だからこそフィクションとは言え、絶えず考え続けなければならないのだと思わされました。
やがて訪れる死とどう向き合っていくべきなのか。深いなと思いました。 -
これ読むの二回目なんですよね。前回読んだとき、この巻で止まっていて、また読み返していて。
嫌だったんですよ。悲しい結末をなんとなく覚えていて。
でもさ、死んだら終わりじゃないとわかっているから、大丈夫なんですよ。夢で会えるらしい。
存在がなくなるわけではない。
それが救い。
「耐えられない苦しみは与えられない」
印象に残ったフレーズでした。
やっぱり原作はおもしろい。
今度は全巻読み通します。