朱色の研究

著者 :
  • KADOKAWA
3.36
  • (22)
  • (52)
  • (157)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 484
感想 : 42
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048730785

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • '16年のドラマ『臨床犯罪学者 火村英生の推理』でもエピソード化されたが、事件の真相を説明するシーンで、室内から事件現場に家具ごと移動している演出は、『SHERLOCK』の真似だろう、と思った記憶がある。
    序盤のエレベーターのトリックは、エレベーター移動で、自分が降りる階じゃなくても、最初に止まった所で降りそうになる度、思い出します。

  • 第4版を読んだけど、ちゃんと校正しているのかな?と思う誤字などがとても目につき、その度に読み進めるリズムが止まってしまった。
    とはいえ、内容は相変わらず楽しいものでした。

  • 続きが気になって、とかハラハラの連続で、とかいう理由で一気に読んでしまう本はいくらでもあるけど、これは夕焼けの魔力に引き込まれるかのようにスーッと読めてしまった。余韻に浸っている私の瞼の裏には痛いくらいの朱色。最初毒々しかったその空は、最後には優しい郷愁の色へと変化して朱美の心を少しづつ癒してくれているようだった。

    幽霊マンションでの違和感の正体に、気付けたはずなのに気付けなかった。806号室と906号室の入れ替えトリックは嫌に手が混んでいるのに、ベッタベッタと出てくる指紋を片付けない爪の甘さが不快で仕方なかった。アリスは六人部が自分と似ているところがあると言ったけど、同意し兼ねる。自己承認欲求が高い、見守ることで朱美の苦しみを自分も理解した気になっている浅はかな男、そんな印象しかない。

    火村先生が悪夢から解放される時は来るのだろうか。
    その夢から解き放たれた時こそ、火村先生が向こう側に行ってしまうのではないかと、怖くなる。
    無神論者にとっての火村先生の救いは、一体何なのだろう。いつか先生がアリスに救いを求める日が来ることを願ってやまない。

  • 火村先生とアリスのシリーズ。これもドラマになってたやつだ。2週にわたってやっただけあって長編だった。他の有栖川有栖をあんまり読んだことないから、このシリーズ独自のものなのかもしれないけど、トリックとか謎解きよりもそれ以外のところに重きが置かれている感じ。推理小説の意義とか、太陽信仰の話とか、火村の悪夢の話とか。でもそういうところがシリーズものには大事だもんな。完全にドラマの2人をイメージして読んでいる。

  • ドラマで筋は知っていたから違いを楽しんだ。

  • ドラマ化の話題で読んでみた。
    少し前にはまっていた推理小説だ。
    残念!あの頃なら、ずんずん読んで、シリーズを楽しみにできたのに~。

  • 【再読】中古本。 前に(ハードで)読んでからそう時間は経ってないので、トリックとか犯人とか覚えてる状態での再読。ただヒムアリのやりとりが見たかっただけ。この二人はしばらく見てないと恋しくなるw 初めて読んだ時も思ったけど、オレンジ(朱)色が本当に見事。脳内スクリーンでは、夕日(太陽)のオレンジや海の青のコントラストが鮮やかだった。 そして何より、ヒムアリが仲良くディスカッションしてるシーン(酔ってる火村含む)が印象的。キャラ読みしてしまう側としては大変美味しい二人でした。

  • 軽トラックって、そんなに大きくないと思う。
    情景が浮かんで、余韻が残る。

  • ぐるりぐるりと周囲を探りながら、徐々に見えてくる真犯人。じわじわと迫るその様子が、登場人物のひょうひょうとした言動と相反していて面白い。

  • 作家アリスシリーズ八作目。
    装丁をはじめとして、夕日や火事の炎など作中の様々な所で、「朱色」という色を意識させる作品です。
    ほんの些細な事柄から、真相を導き出す火村助教授がいつもながら素晴らしい。
    太陽信仰や推理小説について語る場面も興味深く、つい引き込まれてしまいます。
    ちょっと異質かと思う動機も、この作品の雰囲気には合っているような気がしました。

全42件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

有栖川有栖の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有栖川 有栖
有栖川 有栖
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×