ワルツ 中

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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本棚登録 : 62
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738705

作品紹介・あらすじ

占領下の新宿。特攻くずれの城山龍治は彼を慕う血気にはやる若者に担がれ、城山組をたちあげる。新宿へと流れ着いた生娘・岡崎百合子は伝統ある博徒・館岡組に身を寄せ、その恩義から親分の澤村との結婚を決意。それは館岡組と城山組が一触即発の状況に陥ったために、一目惚れをした城山への想いを断ち切るためでもあった。そのさなか、日夜強姦を繰り返す米兵の魔の手が百合子に。そこに現れたのは、美貌の朝鮮人・林敬元だった。城山、百合子、そして林。運命の歯車はさらに加速していく-。ストーリーテラー花村萬月が紡ぐ波瀾万丈の物語。

感想・レビュー・書評

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  • あっという間の400ページ
    林敬だけ生き残るルートと予想

  • 性と生と死と・・・おもに性の話のように感じた。
    あまりに露骨なので、ちょっと惹きました。
    やっぱり私好みではないかも。。。
    でも惹き込まれる。

  •  孤独な三つの魂がそれぞれに、自分の場所を探してゆく。戦後の焼け野原。リセットされた昭和現代史。

     運命を拓いて行くのは、それまでの彼らの過去の宿命である。

     博徒一家という形で擬似家族が形成されてゆくのだが、それを形作るのは幼少期に在って、今は失われた家族。それぞれの魂の遍歴が、凄惨な葛藤を作り出す。

     歴史の奔流に加えて、日本人とは何か、任侠とは何かを考えた時に、凄絶な美意識が立ち昇ってくる。

     餓えし者たちの魂の声が音もなく聴こえてくる。

    (※総括感想は下巻レビューにて)

  • 中が1番おもしろいかな

  • 角川書店のPR誌連載時に抜けた巻があったので確認のために借り、読み直した。

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著者プロフィール

1955年東京都生まれ。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、「ゲルマニウムの夜」で第119回芥川賞、2017年『日蝕えつきる』で第30回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『ブルース』『笑う山崎』『二進法の犬』「武蔵」シリーズ、『浄夜』『ワルツ』『裂』『弾正星』『信長私記』『太閤私記』『対になる人』など。

「2021年 『夜半獣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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