ワルツ 中

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738705

感想・レビュー・書評

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  • あっという間の400ページ
    林敬だけ生き残るルートと予想

  •  孤独な三つの魂がそれぞれに、自分の場所を探してゆく。戦後の焼け野原。リセットされた昭和現代史。

     運命を拓いて行くのは、それまでの彼らの過去の宿命である。

     博徒一家という形で擬似家族が形成されてゆくのだが、それを形作るのは幼少期に在って、今は失われた家族。それぞれの魂の遍歴が、凄惨な葛藤を作り出す。

     歴史の奔流に加えて、日本人とは何か、任侠とは何かを考えた時に、凄絶な美意識が立ち昇ってくる。

     餓えし者たちの魂の声が音もなく聴こえてくる。

    (※総括感想は下巻レビューにて)

著者プロフィール

1955年東京都生まれ。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、「ゲルマニウムの夜」で第119回芥川賞、2017年『日蝕えつきる』で第30回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『ブルース』『笑う山崎』『二進法の犬』「武蔵」シリーズ、『浄夜』『ワルツ』『裂』『弾正星』『信長私記』『太閤私記』『対になる人』など。

「2021年 『夜半獣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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