- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048739689
作品紹介・あらすじ
人は、大事なことを伝えるために生きているのです。土、木、水、そして音。人間が生きるために、ほんとうに必要なものって、なんだろう。文明という名のバベルの塔が崩れ始めていることに、気づいていない人はいません。我々人間は、どこから来て何をし、どこへ行こうとしているのか。人は何故、創られたのか-。音楽人として第一線を旅し続ける著者が到達した、心解き放つ物語世界。
感想・レビュー・書評
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ワタシが敬愛するチンペイさんが書いた短編集。
チンペイさんが書く小説だから優しくて暖かいもの
に違いないと確信していたので、心が疲れたとき
に読もうと前から決めていた。
そして、忙しかった一週間を終えた先週末から
読み始めてみたら、期待通り、いや期待以上の
優しさと暖かさに満ちた短編集だった。
その中に出てくるフレーズを借りれば、まさに
「気持ちがやわらかに」なるような話ばかり。
前半の話は週末にコーヒーショップのテラス席で
読み、後半は夜自宅でじっくりと読み、最後の話
は仕事帰りに客の少ないカフェで一杯飲みながら
読んだ。
共通するテーマは「音」、そして「音楽」。
どこにでもありそうな話もあれば、ファンタジーの
ような話もある。中にはちょっとこじつけじゃない?
と思うような話もあるけれど、それもまた良し。
乾いて少しひび割れたワタシの心身に、たっぷりと
潤いを与えてくれた一冊になった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初は、谷村新司、という名前にひきずられて読みにくかったが、だんだんと話に集中していった。
『我々人間は、どこから来て何をし、そして何処へ行こうとしているのか』
この言葉をキーワードに短編が繰り広げられていきます。
進みすぎた文明、(もちろん、その便利さは享受していますが)なにかがおかしいと思われる事件、自然のバランスが崩れているのかもと思わせるような気象と自然災害。そんなものにすこしうんざりしている私には心にしみる話でした。
音と共に生きて来た谷村さんらしく、音にまつわる話がたくさんでてきます。(本当に、どうしてドはどうしてドの音なんだろう?)
以前からアリスや谷村さんの歌は好きでしたが、小説を読んだのは始めてで、他の本も読んでみようと思いました。
今、勉強しているアーユルヴェーダやハワイアンの考え方にも通じる話でした。
オススメです。(^^) -
知人に勧められお借りして読んでいます。
しっかり世界ができていて、谷村さんの才能に感心しました。