著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 22
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739689

作品紹介・あらすじ

人は、大事なことを伝えるために生きているのです。土、木、水、そして音。人間が生きるために、ほんとうに必要なものって、なんだろう。文明という名のバベルの塔が崩れ始めていることに、気づいていない人はいません。我々人間は、どこから来て何をし、どこへ行こうとしているのか。人は何故、創られたのか-。音楽人として第一線を旅し続ける著者が到達した、心解き放つ物語世界。

感想・レビュー・書評

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  • ワタシが敬愛するチンペイさんが書いた短編集。

    チンペイさんが書く小説だから優しくて暖かいもの
    に違いないと確信していたので、心が疲れたとき
    に読もうと前から決めていた。

    そして、忙しかった一週間を終えた先週末から
    読み始めてみたら、期待通り、いや期待以上の
    優しさと暖かさに満ちた短編集だった。

    その中に出てくるフレーズを借りれば、まさに
    「気持ちがやわらかに」なるような話ばかり。

    前半の話は週末にコーヒーショップのテラス席で
    読み、後半は夜自宅でじっくりと読み、最後の話
    は仕事帰りに客の少ないカフェで一杯飲みながら
    読んだ。

    共通するテーマは「音」、そして「音楽」。
    どこにでもありそうな話もあれば、ファンタジーの
    ような話もある。中にはちょっとこじつけじゃない?
    と思うような話もあるけれど、それもまた良し。

    乾いて少しひび割れたワタシの心身に、たっぷりと
    潤いを与えてくれた一冊になった。

  • 最初は、谷村新司、という名前にひきずられて読みにくかったが、だんだんと話に集中していった。

    『我々人間は、どこから来て何をし、そして何処へ行こうとしているのか』

    この言葉をキーワードに短編が繰り広げられていきます。

    進みすぎた文明、(もちろん、その便利さは享受していますが)なにかがおかしいと思われる事件、自然のバランスが崩れているのかもと思わせるような気象と自然災害。そんなものにすこしうんざりしている私には心にしみる話でした。

    音と共に生きて来た谷村さんらしく、音にまつわる話がたくさんでてきます。(本当に、どうしてドはどうしてドの音なんだろう?)

    以前からアリスや谷村さんの歌は好きでしたが、小説を読んだのは始めてで、他の本も読んでみようと思いました。

    今、勉強しているアーユルヴェーダやハワイアンの考え方にも通じる話でした。

    オススメです。(^^)

  • 知人に勧められお借りして読んでいます。
    しっかり世界ができていて、谷村さんの才能に感心しました。

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著者プロフィール

谷村新司(たにむら・しんじ)
音楽家/上海音楽学院名誉教授/東京音楽大学客員教授
昭和23年12月11日生まれ、大阪府出身。
昭和47年 ALICE(アリス)結成。平成16年上海音楽学院常任教授に就任。音を学び伝えていく生涯学習の場として平成19年から「ココロの学校」を開始。平成22年上海万博開幕式にてアジア大陸代表として「昴」を日本語で歌唱。平成23年東日本大震災を受けシンガーソングライター石井竜也さんと「風の子守歌~あしたの君へ~」を制作し、作家印税を震災遺児支援奨学金としてドネーション。平成24年 東京音楽大学客員教授就任。アーティスト活動40周年を迎え「日中国交正常化40周年記念コンサート」を国立劇場にて開催。平成25年 第54回毎日芸術賞(音楽Ⅱポピュラー部門)受賞。
《主な作品等》「冬の稲妻」「チャンピオン」「昴」「いい日旅立ち」「サライ」


「2014年 『谷村新司の不思議すぎる話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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