57人の死刑囚

著者 : 大塚公子

• KADOKAWA (1995年10月1日発売)

感想・レビュー・書評

[tanisi2000さんの感想 · 2013年1月21日]

3年かけて、当時の未決死刑囚のいまを綴ったもの。疑わしい状況下で自白を強要され判決まで持ち込まれた冤罪もあるのかと思わせる。そうであれば恐ろしい。
政治的信条から犯行に及んだ者は、信念に基づいて行動していることがわかる。日本では暴力をもって信条を実現する行為は封じ込められているが、世界ではそれがスタンダードである地域もある。
日本は厳罰をもって抑止力にしようとしていることが感じられる。その前線にいる職員たちの心情はいかばかりであろうか。