GUNSLINGER GIRL(15) (電撃コミックス)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
4.50
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本棚登録 : 708
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048912785

作品紹介・あらすじ

原発の戦いは終わり、公社へ迫る政府の制圧部隊。戦いは続くのか? 世界に残されたものは…?

感想・レビュー・書評

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  • >その少女からは硝煙のにおいがした
     コロン臭い修道士と同じくらい最悪な組み合わせだ

    ひとり全巻読み返しキャンペーン、次はガンスリンガーガール。
    洗脳されてサイボーグ兵士に改造された少女たちがテロリストと戦う全15巻。
    兵器として、ただのモノとして扱おうとする担当官が、結局はそのように扱いきれず、苦悩しつつ共に生きようとするドラマ。
    っていうと今読むとまんまヴァイオレットエヴァーガーデンですねコレ(こっちが先)。良くあるモチーフではある。

    読み終わった直後だからというのもあるけどこれも余韻が大変良い。最終回で〇年後、っていうの大好きです。もちろんそれまでの積み重ねあってのものですが。

    ラストの表紙がクラエスなのも良かった。

  • 強い批判性を孕んでいたとしても、この複雑で繊細な物語を愛していきたい。

    シリーズ序盤は、イタリアという舞台や登場人物の多さから、読む手が停滞しがちだった。しかし、エルザの心中やアンジェの死を通して、限られた寿命をどう使うのかということを意識させ始めた辺りからは変わった。義体としての戦死か、条件付けや薬物による中毒死を選ぶのかという選択を迫られ始めた辺りから。生き方を縛られるのは担当官も同じで、復讐に燃えていたり、生かしたい人を任務に就かせなければならなかったりと。

    最終的には、多くの犠牲を払った公社も解体されたことがクラエスから語られる。エンドロールのような終局。ジャンからも11巻表紙のような復讐に身を燃やす冷徹な雰囲気は感じられなくなった。
    最初こそジョゼ・エッタ組がメインなんだろうと思っていたのに、気付けばヒルシャー・トリエラ組に惹かれている。彼らから託された希望によって幕が引かれ、次に繋がるような終わり方をしてくれたことを評価したい。
    スペランツァには、希望に満ちた未来を歩んで欲しい。

    特装版15巻を持っていたが、通常版の表紙がイメージとよりフィットしている気がするので、買いなおした。

  • 贖罪と哀悼の最終巻です。
    洗脳を受け、戦いに駆り出され、身も心もボロボロになる少女たち。
    それでも日々の中に小さな喜びを見つけ、幸せだと、生を全うしたのだと、運命を受け入れ死んでいく。
    健気すぎます。
    2次元キャラとはいえ、その憐れさをエンタメとして愉しんでしまうことに、若干後味の悪さを感じたことも。
    でも何にせよ、この物語を描ききりました。
    素敵なラストだったと思います。

  • この作品も長かったなァ。長く、濃い群像劇だった。青春群像劇、ではないけど、愛情群像劇って感じ。
    not恋愛、but愛情。

    サンドロ、ペトラ組が一番素敵だし、好きだった。彼らの話だけで、フィルムの切れかけた映画を観てるような清しさみたいなのがあった。


    『瀕死の白鳥』は組曲『動物学的大幻想曲』の中の一片だけど、なんだか無性に聴きたくなってしまったので、いまCDを引っ張り出しています。

  • 序盤は少女を虐待するポルノな欲望をポリティカルファンタジーでどうにか取り繕っているようにしか読めなかったが、中盤から比重が変わっていき普通に読めるようになった。それとも、ただ慣らされただけか。最後までこの想像力が何に寄与するのか全くつかめず。本当にただのオタクの肥やしでしかない。1518のような作品を描いてくれるようになって本当によかった。

  • 久々に全巻一気に読み返してみたので感想を。

    「少女と銃」という如何にもな設定である本作だけど、ちょっと他の類似作とは一線を画していると思う。
    ライトユーザーを置いてけぼりにしそうな「ヨーロッパテロの設定」や大人の男性と少女を一つのチームとして扱い銃撃戦を行う(しかも前線に立つのは少女)等派手な題材が多いが、その割に本作がやっていることは「少女の恋愛(情愛)物語」なのである。
    (この手の作品に多い「ガンスミスキャッツ」のような銃火器大好き人間のこだわりが見えない点も珍しい?)

    もちろん短命である少女が物語の核であるため各登場人物の物語の着地点はハッピーエンドとはならないのだが、それぞれが綺麗なまとまりかたで幕を閉じるのが清々しかった。

    難を言えば「二期生の意味はあったのか?」と「物語の主役と思われていたヘンリエッタの最後の扱いがちょっと…」の二点でしょうか。
    (通して読むとトリエラ・クラエス・アンジェの三人が泣けた本作でした)

    「恋愛もの」として老若男女多くの人に読んでほしい良作だと思います。

  • 完結巻。

    公社の最後ととある義体のエピローグ。

    淡々と悲しい現実を書き続け、その迫力に驚いた作品だった。話もきっちり完結しているのも非常に良い。スピード感ある作品だった。

  • 終わり方が好きになれたマンガは久しぶり。ヒルシャーの想いの託し方はちょっと男性的過ぎるけど、義体の話を未来へ繋ぐには仕方ない部分もあるかな。
    後日談をもっと知りたいと思わせてくれるキャラクタ達が、それだけ物語のなかでイキイキしてた証拠。
    日々の積み重ねの判断は後の世がすること。世の中捨てたものではないと、若者が思える世界へ。

  • 読み直したら最初のほうもしっかりと敵味方の背景が描かれていることに気付ける。最後の希望に打ち震えます。

  • 相田さんお疲れさまでしたそしてありがとう。
    リコの写真飾ってるジャンさんに涙腺が....トリエラへのヒルシャーさんの想いがまさかあんな形で残るとは感動的。

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