上倉家のあやかし同居人 ~見習い鍵守と、ふしぎの蔵のつくも神~ (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA (2016年8月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048923408
作品紹介・あらすじ
ふしぎの蔵には恋あり、涙あり、謎あり!
愉快なつくも神たちとのにぎやか同居生活
その蔵には、百年を待たずして魂が宿った"物"がたくさん棲んでいた――。東京から父親の田舎に越してきた女子高生の結花は、敷地内にある古い蔵で"視えて"しまった。それは、着物のイケメン・蘇芳さんをはじめ、たわしの伝兵衛、キセルの華など、長年蔵に閉じ込められていたつくも神たち。結花は半ば強引に、彼らを管理しつつお願いごともこなす「鍵守」として働くことに。
最初の仕事はキセルの華を元の持ち主に返すこと。右も左もわからない田舎で、時代錯誤なつくも神たちと共に六十年前の持ち主捜しが始まった――!
感想・レビュー・書評
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初読みの作家さん。
主人公の女子高生が主人公。
心に傷を負って都会から田舎に引っ越す。
そこでは本人の意思に関係なく周りとの関係が密接している。
噂はあっという間に町全体に広がり(尾びれがつきまくる)、他人と関わらなくして生活できないほど。
心に負った傷を本当に癒すことができるのは人だけ。
それが人のためにつくられた、九十九神たちにとっても。
なぜなら人間は、一人では生きていけない生き物だから詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あー、これ好き。結花ちゃん、臆病だけど優しいいいこ。宏光もいいやつ。キセルの華さん、子ども布団、ペアの手鏡。環ちゃんのお話特に好きだった。
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蔵の中の人達だけで終わるのではなく、宏光がいるのが良いなと思います。
東京で上手くいかなかった結花が、引っ越してきて皆に愛されているのも嬉しい。
取り合いになってる恋愛も可愛くて好きです。 -
東京から田舎の実家に引っ越してきて、蔵の鍵守見習いになった女の子の話。
2019/4/30 -
父の生家に引っ越して、付喪神でいっぱいの蔵の鍵を持たされたことから鍵守見習いとなった主人公。付喪神が胡散臭いほど優しかったり守ってくれるのはいいけど、補佐役の人間までが好青年すぎてむずむずする。
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付喪神たちとその鍵守見習いの少女の物語。
こういう”あやかしもの”は好みなのでそれなりに楽しく読んだ。
……のだけど、えっと、なんだろう、何かがちょっと足らないなあ。
”愉しさ”だろうか。
主人公の少女がいじめられた過去を持つ気の弱い性格なのもあって、全体的にシリアス基調で弾けるところが少なかった。
3つの話が入ってるけど、エピソード的にもシリアスだしね。
それが悪いとは言わないけれど、もう少し息抜きが欲しい。
それと全体的になんかスッキリしないんだよね。
それは主人公の感情の推移だったり行動だったり。
この性格でそんなことするかなあというような違和感が最後まで残った。
あと宏光君のおばあさあん、ちょっとひどくない?
あの結末でいいの? うーん。
そんなこんなで題材としては面白かったけど、スッキリしない読後感だったかな。
それにしても宏光君はひょっとして結花に一目惚れだったのかな?
だって初めて会ったところから優しすぎるよね。
謎だ(笑) -
可愛らしい。そして、切ない。人間ありきの付喪神たちの苦しいほど一途な様に胸がぎゅっとなりました。上倉の歴史や背景が凄く丁寧に書かれていて、想像し易かったです。さすが、素敵な歴史ファンタジーを書かれる方の作品だなと思いました。
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【ふしぎの蔵には恋あり、涙あり、謎あり! 愉快なつくも神たちとのにぎやか同居生活】
その蔵には、百年を待たずして魂が宿った“物”がたくさん棲んでいた――。東京から父親の田舎に越してきた女子高生の結花は、敷地内にある古い蔵で“視えて”しまった。それは、着物のイケメン・蘇芳さんをはじめ、たわしの伝兵衛、キセルの華など、長年蔵に閉じ込められていたつくも神たち。結花は半ば強引に、彼らを管理しつつお願いごともこなす「鍵守」として働くことに。
最初の仕事はキセルの華を元の持ち主に返すこと。右も左もわからない田舎で、時代錯誤なつくも神たちと共に六十年前の持ち主捜しが始まった――!