鬼の御伽

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 108
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048930772

作品紹介・あらすじ

人間の業、鬼の宿命――。

有名な童話「桃太郎」と「泣いた赤鬼」を、板倉俊之が、オリジナル要素をふんだんに盛り込み、独自の視点で新たな物語に!

イラストは、『テガミバチ』(集英社)、TVアニメ『どろろ』のキャラクターデザインなどで人気の漫画家、浅田弘幸氏の描き下ろしの美麗なイラストは必見。

(短編『パーフェクト太郎』と、中編『新訳 泣いた赤鬼』の2編を収録。)

感想・レビュー・書評

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  • インパルスの板倉俊之さんが語る、新しい御伽噺。
    桃太郎モチーフのパーフェクト太郎。
    泣いた赤鬼モチーフの新訳泣いた赤鬼。
    どちらも、人間が善で鬼が悪という昔話の前提を取っ払って、人の心を持つということはどういうことなのか、何が正しいのか、考えさせられるストーリーだった。
    戦闘シーンが好きな人は、これでもかと繰り出される描写に血湧き肉躍るかもしれない。私はそんなに好きではないので、途中ついていけず。
    妖魔とのエンドレスな戦いの描写は、小野不由美さんの十二国記の陽子が襲われまくる上巻のようだなと思った。
    板倉ワールド、コントのみならず、活字でも楽しめた。

  • インパルス板倉さんが鬼にまつわる話を新訳として落とし込んだ作品。桃太郎モチーフと泣いた赤鬼モチーフの作品があります。戦闘描写も含まれますが、伏線が回収されていくのが好きな人にお勧めです。

  • あの御伽噺のイメージが鮮やかに変革する、まさに『新説』。
    傲慢、醜さ、残酷さを痛烈に皮肉りながらも、そこに救いのように優しく灯る光も見出してくれる。色んなメッセージがそこにある。
    戦闘シーンが多いけれど丁寧で細かく、スピーディー且つわかりやすい。
    構成力が素晴らしく、散りばめられた真相と伏線、その伏線回収がするすると解かれていく綺麗さに驚かされ、ラストのまとめ着地の心地良い落とし方が好き。
    語り手側の結末もゾクワク感が止まらない。最後は番外編ですが、番外編っていうかこれぞエピローグ。
    浅田弘幸さんの美麗な装画が豪華。もうとにかく滅茶苦茶面白かったです。板倉さん多才。

  • おおおお、そうくるのねっ!?って私はたのしめました。
    昔話モチーフのお話ってほかにもあるけれど、板倉さん、やっぱりすごいな。あの、テレビでみせる、ひねくれた感じ、本にも出てます、滲み出てます(笑)

    人間のいやらしい部分を突きつけられて、途中読みすすめるのがツラいところもありますが、おしまいに救いがあり(?)読後感はよいです。

  • パーフェクト太郎はある程度、展開が想像できちゃう。みんなが一度は考えた想像が詰まってる。
    子どもの頃、同じように桃太郎のスピンオフ話を聞くの好きだったなと思い出した。


    新訳 泣いた赤鬼はもとの話をあまり知らないのもあって、新鮮に読めた。人間は業が深い。

  • 板倉俊之天才。

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著者プロフィール

吉本興業所属。お笑いコンビ「インパルス」のすべてコントの作・演出を手掛けている。2009年、初の小説『トリガー』を発表。その他の著作に『蟻地獄』『機動戦士ガンダムブレイジングシャドウ』『月の炎』シリーズなどがある。

「2021年 『鬼の御伽』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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