心の落としもの、お預かりしています ―こはるの駅遺失物係のにぎやかな日常― (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049120431

作品紹介・あらすじ

千葉県の〈こはるの駅〉に勤める若き駅員・日渡は、ある日、問題児がいることで有名な遺失物係へと配属される。
 ネガティブな思考で周囲を困惑させる須藤。空気を読まない発言ばかり連発する成島。この個性的な二人とともに、真面目な日渡は、日々届けられる奇妙な落としものと、複雑な事情を抱えた落とし主に、真摯に向かい合っていく。
 まるくてトゲトゲした小動物、抱えきれない大きな花束……駅で見つかる落としものには、ささやかだが心温まるドラマが詰まっている――。

感想・レビュー・書評

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  • 千葉県の<こはるの駅>に勤める若き駅員・日渡が、同じ遺失物係に勤めるなかなかクセの強い須藤と成島とともに、日々届けられる落としものに向き合う、心温まる物語たち。奇妙な落としものと、色々な事情を抱えた落とし主。ひとつの落としものにこんなドラマがあるなんて。
    須藤と成島を始め、他の駅員たちについては、社会人これでいいのかって思う部分大だったけれど(笑)

  • 駅の遺失物係という駅業務の本体からは少し外れた部署におこる小さな事件を題材にした短編連作。
    遺失物係の部署にいる担当職員3人がそれぞれに個性が強い人物で、そのキャラクターも微笑ましい。「落し物、忘れ物」というと関係のないものには通常関心の薄いものだが、他人には大したことのないものでも当事者にとっては大切なものであることも多々ある。そのような「もの」をテーマにし、職員が事件、謎を解決していく。どの遺失物も「犯罪」には関係ないので読者はほっこりと心温まる優しい気持ちにさせてくれるライトノベルだ。

  • 「不幸と癒しの丸いとげとげ」
    直ぐに迎えに来ることが出来なかった訳。
    もっと早くすれ違いに気付いていたら今回の騒動は起きなかったかもしれないが、今回の騒動があったからこそお互いを知る事が出来たのかもしれないな。

    「銀色に輝く音色」
    受取人と書かれた名前の違い。
    その後も連絡をとっていたら簡単に自分の手元に戻ってきただろうしこんな風に悩む事も無かったろうが、この件のおかげで再び出会うとができ今後の目標も出来たなら良かったのかもしれないな。

    「花束を君に」
    大きな花束を忘れたかった理由。
    いくら相手が自分の事を分かってくれていると感じても、あくまでもそれは相手が知る事の範疇だけなのだから言葉にして伝える事はとても大切だと再確認させられたな。

    「ヒーローを待ちわびて」
    毎日見上げる空の先には。
    子供にまで気付かれてしまう程の状態を電話越しとはいえ変わらないように見えていたのは、何処か彼女から目を背け逃げていたからかもしれないな。

  • 【どんな落としものにも、愛がこもっているんですよ。】

    千葉県の〈こはるの駅〉に勤める若き駅員・日渡は、ある日、問題児がいることで有名な遺失物係へと配属される。
     ネガティブな思考で周囲を困惑させる須藤。空気を読まない発言ばかり連発する成島。この個性的な二人とともに、真面目な日渡は、日々届けられる奇妙な落としものと、複雑な事情を抱えた落とし主に、真摯に向かい合っていく。
     まるくてトゲトゲした小動物、抱えきれない大きな花束……駅で見つかる落としものには、ささやかだが心温まるドラマが詰まっている――。

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著者プロフィール

第19回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞し、『路地裏のあやかしたち 綾櫛横丁加納表具店』でデビュー。

「2021年 『午後十一時のごちそう ~三ツ星ゲストハウスの夜食~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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