午後十一時のごちそう ~三ツ星ゲストハウスの夜食~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 116
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049134582

作品紹介・あらすじ

 仕事のストレスから逃げるように鎌倉旅行へ来た御木本小町。不運な手違いにより宿泊先を失ってしまう。代わりに紹介されたのは、柔和な支配人・神月と無愛想なシェフ・佐野、男二人が切り盛りするゲストハウス。
 ――思い出の料理おつくりします。
 そこでは“特別な夜食”が提供されるらしい。
 「……元気が出るケーキが食べたい」
 亡き母が作ってくれた“元気が出るケーキ”に思いを馳せる小町の姿に、神月と佐野は思い出のケーキの再現を試みる。
 記憶を頼りに解き明かされるレシピ――そこに詰まっていた亡き母の思いとは。
 ゲストたちの思い出の料理を通じて紡がれる、出会いと成長の物語を召し上がれ。

感想・レビュー・書評

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  • オーナーがなぜこの儲からないゲストハウスを作ったのか、と言う謎が最後にちゃんと明らかになってよかった。職人気質のシェフ理仁と、都会のホテルから逃げてきた小町のコンビもなかなか良い。

  • 第二話のニューヨークスタイルのベーグルの描写が

  • 最初のお客様だった小町はホテルのお仕事をしていた人だったからノーカンとして、序盤はある分野の職業の方ばかりがお客様だったので、話のバリエーションとして大丈夫なのかと客の少なさとは別の意味で心配になった。
    そして、小町の胃袋の大きさも。
    深夜にあれだけ食べて太らないのは何でだ。

    出てくる夜食が様々な国の料理を網羅しているのには本当に驚いた。
    客の話からそれを言い当てるオーナーも、それを作れてしまうシェフもまだ若いのにハイスペックである。
    小町のお母さんの料理も、他のお客様の料理も話だけからの再現は難しそうなのに(だから一度は失敗する話もある)できてしまう二人は一体どんな人生を送ってきたのだろうか。
    その一端は見えてはくるが、あれだけでは語り切れない気がする。
    特にシェフの彼は。

    オーナーに関しては、ラストが彼の家族の話になるので、自然と見えては来る。
    見えては来ても「やっぱりすげえ」という感想しか出てこない。
    幼少期から特殊な環境下にいたのは間違いない。
    普通の生活ではまず体験できないような、特別な経験。
    世界は広い。

    出てくる料理は、世界の「家庭料理」が多いので知らないものばかり。
    描写が細かいし、小町の食レポが上手いので、非常に美味しそうである。
    23時に食べるのは些かしんどいとは思うが、深夜だからこそ美味いこともあるだろう。
    ゲストハウスというロケーションも手伝うから、余計に。
    自分ならどんな料理を頼むだろうかと妄想も膨らんだ。
    (ただ胃腸が弱いので、深夜に食べるとなるとリゾットになりそう)

  • 最初の方の主人公の職務態度にはちょっと疑問符。でも改心したのでよしとしましょう。

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著者プロフィール

第19回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞し、『路地裏のあやかしたち 綾櫛横丁加納表具店』でデビュー。

「2021年 『午後十一時のごちそう ~三ツ星ゲストハウスの夜食~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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