うなぎ 一億年の謎を追う (科学ノンフィクション)

著者 :
  • 学研プラス
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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784052036125

作品紹介・あらすじ

土用の丑の日に、こぞって口にされるウナギ。実はとてもその謎の多いミステリアスな生き物だ。そして、ついに世界初の天然のウナギの卵が発見された!一方でレッドリストに掲載され絶滅の危機にもある。身近な生き物・食材から、科学的好奇心をくすぐる一冊!

感想・レビュー・書評

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  • ちょうどこの本が出版される頃、養鰻業や研究者の人たちの座談会を拝聴する機会に恵まれた。本当に食べていいの?と思っていたウナギ。限りある資源を、次世代に受け継ぐ使命と、食文化の伝達は相反するのか?そんな疑問やしこりを取り除いてくれる発見だ。
    ***
    土用の丑の日に、こぞって口にされるウナギ。実はとてもその謎の多いミステリアスな生き物だ。そして、ついに世界初の天然のウナギの卵が発見された!一方でレッドリストに掲載され絶滅の危機にもある。身近な生き物・食材から、科学的好奇心をくすぐる一冊!


    塚本勝巳(著)
    1948年岡山県生まれ。日本大学教授。東京大学名誉教授。農学博士。専門は海洋生命科学。世界初のウナギの産卵地点の特定などウナギ研究で前人未到の成果を次々とあげてきた「世界のウナギ博士」。

  • 他の方と重複するかもですが、小学生向けの本ですが、大人が読んでもとても勉強になります。研究者としての心得や大変さなど、冒険小説を読んでいるような感覚でした。また鰻の生態についてとてもわかりやすく説明されていて、最後には考えさせられる内容になっている非常に良い本でした。

  • 小学生向けでしたが大人が読んでも面白かったです。表面部分しか知らなかったウナギ研究の苦労を知る事ができて良かった。
    そしてエピローグの塚本先生の学ぶマインドにも大変感銘を受けた。
    そして個人的な意見だが土用の丑の日は無くなれば良いと思う笑

  • 冒険ごっこが好きで、大学で文化人類学に出会い、船にのって古代遺跡を発見することを夢見ていた先生が、なぜかうなぎの専門家に。

  • 土用の丑の日に欠かせないうなぎ。
    しかしその生態は長い間なぞに包まれていました。
    …ということは知っていました。

    うなぎ博士こと塚本勝巳先生が、世界で初めてうなぎの卵を発見したことはニュースで知っていましたが、この本はその記録であるだけではなく、好きなもの、興味のあるものを追い求める楽しさが溢れています。
    ひとつの研究の成果が、わからなかった世界に光を当て、次の研究への道が作られます。
    ひとつの研究の成功が、協力してくれる人たちを連れてきてくれます。
    そしてどんどん世界は広がっていくのです。

    子どものころから「海底2万マイルごっこ」や「十五少年漂流記ごっこ」など、冒険ごっこが好きで、大学で文化人類学に出会い、船にのって古代遺跡を発見することを夢見ていた先生が、なぜかうなぎの専門家に。

    うなぎの卵の発見だけではなく、最初のうなぎはどこで発生したのか?とか、うなぎの仲間は何種類あるのか?とか、興味はどんどん広がっていきます。
    「アフリカにょろり旅」という愉快なうなぎ本を書いた青山潤さんも、先生の教え子だったのですね。
    世界中どこへ行っても、時間さえあればうなぎを釣ったりうなぎを買ったりしている師弟の様子も、ほほえましく楽しいです。

    “わたしはそもそも「研究は楽しくやらなくちゃならない。」と思っています。(中略)研究こそが、研究者にとっては最高の遊びなのです。でも誤解しないでくださいね。遊び半分で研究しているわけではありません。一生懸命に研究して、ときには苦しいこともあるけど、研究者にとって研究しているときこそ、最高の時間なのだという意味です。”

    読書感想文コンクールの中学生の部課題図書です。
    しかしこの本も、読める子ならば小学校中学年くらいから読めると思います。

  • 丑の日のうなぎを食べないことにしたので。面白かった。やっぱり第一人者の子ども向けの本は、わかりやすくていい。

  • てっきり一般向けかと思って手にとったら、実は小学生向けだった。でも、科学的であることに対して記載の手が抜かれてないし、確かに生物学的にも面白い。
    著者の一般向けの方を読みたくなった。

  • どこかでうなぎ研究者の塚本さんの存在を知って、読んでみようと思った1冊。子ども向けに書かれた本ということで、読みやすさを意識しながら、研究のおもしろさを伝えようとした想いが伝わってくる1冊でした。ごほうびとして食べることの多いうなぎの生態、特に海で生まれた直後の話は知らなかったことばかりで、知的好奇心を刺激されますね。いつか、深海にまで潜ってこういう調査をしてみたいと思わされました。まだまだ知らない世界、やったことのないことがたくさんあるなぁと刺激になった1冊でした。

  • 調査船で探索を続けるところが、とても面白かったです
    テーマを絞ってそのあたりをノンフィクションで読んでもいいな
    児童書なので幅広いテーマと口絵があって分かりやすかったです!海洋生物学の勉強になりました!
    調査船って大きいんですね!耳石って小さいのに重要な情報が!

    昔うなぎ関連の本を読んだ時に、遠く旅することと平べったい稚魚にびっくりしたなー

  • ・何かを守りたいとき、まずは「知る」ことから始まる。大事なことに気づかせてくれる本。
    ・日大の博物館へ、うなぎの「レプトセファルス」を見に行ったのも、この本がきっかけです。硝子みたいに透明で、美しい生き物の姿でした。

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著者プロフィール

東京大学名誉教授・前日本大学教授

「2019年 『ウナギの科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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