- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784052038297
作品紹介・あらすじ
世界各国の動物園から事情のあるペンギンたちが、集まってきた。その中に、日本からやってきたユキというペンギンが混じっていた。ユキは高いところから飛び降りて、自殺願望があると考えられていたが、リリアーネが理由を尋ねると、空を飛びたいと答える。
感想・レビュー・書評
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おもしろかったです
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この本はハラハラすることばかりで、とてもおもしろかった。特に心に残ったのは、今まで仲が悪かったペンギン達が、リリを通して仲良くなっていったことだ。ペンギン達が仲良くなってよかったし、ホッとした。しかし、イザヤがペンギンが飛ぶために作ったものが失敗して、イザヤが落ちこんでしまったので、下巻での続きが気になる。あと、トリクシィがリリを守ってくれて、二人が仲良しになってよかったと安心した。
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ユキが空をとんでいる場めんがおもしろかった。
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“「きのうはほとんど眠らなかったよ」イザヤは眠そうな声で言うと同時に、右に向けて傘を開き、横からせまってきたカメラマンをさえぎりました。
「どうして寝なかったの?」リリはたずねました。幸いなことに、レポーターたちとの間には少しばかり距離がありました。そのおかげで、ふたりの会話は聞かれません。
「一晩中、考えていたんだよ。ユキを助ける方法をね」
そのことは、リリもさんざん頭を悩ませていました。けれども、なにも思いつきませんでした。なにしろ、ペンギンは空を飛べない動物なのですから。
すると、イザヤがにこっと笑いました。
「なにかいい考えがあるのね!」リリはひじでイザヤをつつきました。「なあに?教えてよ!」”[P.91]
9巻目。
戸惑いつつもイザヤのマフラーを借りるリリの描写が好き。
ペンギンにもいろいろあるのだなと。
“「あした、薬草を持ってきます。それで具合がよくなるように!」
グリム園長はリリの言葉を聞いてとても感動したのか、夢中になってリリの手をにぎりました。「それはすばらしい。信じられないほどすばらしいことだよ!」グリム園長は顔をくしゃくしゃにして喜びました。
リリはおずおずとほほ笑み返すと、自分でも満足していることに気がつきました。グリム園長のように、人に喜んでもらえることなら、勇気を出して挑戦する価値があるのでしょう。”[P.156] -
ペンギンに羽を与えれば飛べるだろうと、脇役の少年が思うところに無理があるが、楽しめる話ではある。
ペンギンについて書く時に、ペンギンについてよく調べる人ではないらしいことがわかった。