ユーチュー部! ! (部活系空色ノベルズ)

著者 :
  • 学研プラス
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784052047572

作品紹介・あらすじ

男女あわせて6人の桜花中学陸上部。影の薄い彼らは「モ部」と呼ばれ、グラウンド使用権までサッカー部に奪われてバカにされていた。そんな情けない彼らを変えたのは、なんと…。ユーチューブでグングン強くなる、爆笑&感動の新型サクセスストーリー!

感想・レビュー・書評

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  • 小学校までそこそこ足が速くて人気者だった相葉俊介は、中学に入り、身長が伸び悩むのと同時に、陸上の記録も伸びなくなる。俊介が所属している(じゃんけんで負けて主将になった)桜花中陸上部は、部員6名の超弱小部で、周囲からは「モブキャラ」の「モブ」から、『モ部』なんて呼ばれている。そんな中、惰性で陸上を続けている俊介だったが、サッカー部のキャプテンでイケメンの人気者・滝沢に、陸上部の練習場所をサッカー部に譲るための勝負を持ちかけられて…?


    『【衝撃&笑劇】ユーチューブ参考にして練習したらポンコツ陸上部が全員覚醒したwww』

    話の展開は副題の通りなんですが、wwwから受けるものすごくライトなイメージに反して、とてもすっきりした読みやすい文章と、無駄のないキレイな話の展開に加え、キャラ設定もさほど無理なくわかりやすく、とても面白く読めた。
    部員の覚醒を手伝うのが“ちょっと風変わりな魅力的な大人”、とかではなくユーチューブという点が変わっているだけで、とても王道スタイルの話。その王道味が無理なく心地よい。とにかく話の作りが上手い。文章が嫌味ない。キャラが面白い。(全部二度言ってる…)
    須藤くんが心理学好きのウンチク野郎とか矢崎が素直で結構可愛いとか千秋が灰原哀とか、設定が地味にツボる。
    ラノベなのかはわからないが、普通に感動してしまった。なつみが覚醒めるところと、リレーのバトンパスでいちいち目頭が熱くなった。年始に箱根駅伝にハマっていた影響もあるのかも知れない。
    作中に出てくる陸上ユーチューバー『TKDプロジェクト』のモデルは実在する東洋大学陸上部出身のユーチューバーらしく、柏原ファンとしては東洋の文字が嬉しい。
    あんなに嫌なヤツだった滝沢くんですが、なんで彼があんな勝負を持ちかけてきたのかも分かり、最後の最後にイケメン無罪の法則を発現し、最後のオチもきれい。

    リレーの終わりに、俊介が気づいたメッセージも素敵です。
    「そう簡単にヒーローなんてなれないし、それが普通なんだと思う。でも、モブキャラだからって、腐ってたらダメだ。今、この歓声が上がるのは、一歩踏み出したから。変わろうとする意志を持ったから。」
    「ヒーローになれなくたっていい。それでもがんばることをやめないで生きていこう。自分の中では自分がヒーロー。それで十分だ。」

    『「わたしの物語」を生きる』にも繋がっている言葉だと思った。

  •  ポンコツ陸上部は、練習場所をかけたサッカー部との対決でボロ負けしてしまった。
     グラウンドの隅っこで所在無げに練習を続ける主将の俊介は、後輩のなつみがユーチューブの動画を参考に練習していることを知った。
     興味をもった俊介は、さっそく動画をまねて練習してみたら、なんかいい感じ!いままでの練習はいったい何だったんだ!

     俊介は、サッカー部との対決後休部していた部員たちを呼び戻し、練習場所をとりもどすために特訓を始めた。

  • 〇ユーチューブ先生に教えてもらった陸上部、覚醒する!アップテンポで、面白い。部活の指導者不足の一助になるかもね。

    陸上部なのにモブキャラのモ部。モテタイのに。モテタイのに。
    新しい部長になった俊介のところにサッカー部キャプテン滝沢がやってきた。陸上部の活動スペースを寄こせというのだ。しかも陸上部VS サッカー部で陸上競技対決で惨敗。あー、やる気でねえ。

    運動場の端っこでみじめさを噛みしめていたある日、後輩にユーチューブの陸上動画を教えてもらう。

  • 嫁さんが子どもに買ってた本。面白い。三浦しおんの大学駅伝部のお話に近いが題材が身近で現実味がある。身体能力に劣るものが、ユーチューブから個人的な技術を学び、メンタルを強くし、チームとしての戦略を立て、周りを味方に巻き込み、相手の心理を揺さぶる、などありとあらゆる手を使って強者に勝つ。とてもスッキリする物語。泣きそうになった。

  • [墨田区に予約中]

    江東区図書館の「ぶっくなび(2019年3月)」にて紹介。
    「モ部(モブ)」扱いされていた男女6人の弱小陸上部が、ユーチューブでぐんぐん強くなる話。

    借りて来た物語系の中でこれがもっともかる~く読めそうだったので最初に読んでみたところ、思った通りの軽さでさらっと読める内容&文章だった。
    内容はぶっくなびで紹介された内容通りにさほどひねりもなく、ユーチューブを活用しての上達については、単に見ていたというだけで、それ以上のコツも何もなくさらっと。唯一プラスアルファがあったとしたら、花形部活のサッカー部との確執の上で生じた"必然性"だったということぐらい。感想は、、、やはり学研が出しているだけあって小~中学生にいい感じの本かな。読んでいて多少クスっとは思うものの、スレた大人が読んでも中身がなかった。

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著者プロフィール

山田 明(やまだ あきら)
1961年 、 福岡県福岡市博多区生まれ。福岡教育大学大学院 (修士) 、九州大学大学院(博士)、米国プレストン大学大学院 (修士・博士) にて 研究。福岡教育大学をへて現在、九州共立大学スポーツ学部・同大学院スポーツ学研究科教授。同大学地域連携推進センター所長。 NPO サービス・ラーニング・フォーラム代表、公益社団法人福岡県人権研究所理事、 北九州市社会教育委員 、 宗像市市民参画等推進審議会委員等を務める。所属学会は日本教育学会、日本社会教育学会、日本生涯教育学会、日本生活体験学習学会、日本スポーツ社会学会。専門領域は社会教育学(社会体育)、生涯学習論(生涯スポーツ)、スポーツ行政。主な著書は、『サービス・ラーニング研究~高校生の自己形成に資する教育プログラムの導入と基盤整備~』学術出版会(2008)、『改訂 NIE (教育に新聞を)で町づくり』鳥影社(2015)、『教育の目的』櫂歌書房(2015)、『未来を拓くスポーツ社会学』㈱みらい(2019)。事典執筆として「アメリカのサービス・ラーニング」、「NIE (教育に新聞を)で町づくり」、「福岡県岡垣町における大学と行政の連携」、「筑前大島における学生による健康スポーツで地域活性化」(『生涯学習研究事典』日本生涯教育学会)などがある。

「2021年 『「市民性教育」研究 ~人権意識(認識・行動意図)の涵養に効果的なサービス・ラーニングモデル~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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