- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784054004443
感想・レビュー・書評
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タイトル通りの”少女”をモティーフにしたホラー小説アンソロジーでした…。
大槻ケンジ先生「なつみさん」大槻ケンヂは音楽でも(大槻ケンヂだな…)って思うけど、ホラー小説でも(大槻ケンヂだな…)って思う。
森村誠一先生「青の魔性」担当クラスの少女に魅了されてその代わりに母親抱く教師…怖…。
村田基先生「白い少女」き、気持ち悪…ッ。思わず女王アリの画像検索してしまった…怖…気持ち悪…ッ。
高橋克彦先生「眠らない少女」新解釈・人食いあまんじゃくの物語。これもめちゃめちゃ怖いけど、面白かった。
石原慎太郎先生「鱶女」こんなに美女の水妖で生きのいいものは初めて読んだかもしれない…。
生島治郎「頭の中の昏い唄」た、たしかに暗い…。ダイレクトに異界に繋がってる感じ…??
大原まり子先生「憑依教室」こっくりさん、やったことないけど、こういうの読むとやっぱやっちゃいかんな…と思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大槻ケンヂ(筆名大槻ケンジ)の「なつみさん」のみ既読。
大乱歩や夢野久作に親しんでいたとはいえ、明らかに他の作家陣とは異なる出自の異端作が、石原慎太郎らと同列に編まれているのは壮観ですらある。
そんな石原慎太郎の「鱶女」が大槻の得意とする青春小説テイストなのも興味深い。
というかこれが慎太郎テイストなのかな?
どの作品も切り口は違えど少女を異界よりの使者、謎めいた存在として扱う中、ラストの大原まり子だけはちょっとした叙述トリックも盛り込んだ、思春期ミステリアスホラーとでも言うべき逸品に仕上がっている。
思えば大槻の同時期の短編「屋上」は筒井康隆のアンソロジーに収録されているし、この「なつみさん」は2005年に映画化もされている。
大槻の未完成ながら異質な感性に溢れた初期作には、やはり読み手を惹きつけてやまない何かがあるのだ。 -
少女を題材にいろんな話が読めるからおもしろかった。
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少女を題材にしたホラーアンソロジー。
山尾悠子がはいってたので買いました(文庫だけど)
で、面白かったです。結構パターン化されてると思う「少女」なんだけど、こういう視点、観点もあったのかと、再発見しました。
で、やっぱり山尾悠子はいいですねぇ。
漫画家の波津彬子さんのように、耽美で、ノスタルジックで、切なくて、美しくて。好きなベクトルです。