「裁く」ための練習帳: 裁判員の必読本

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  • 学研プラス
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784054040007

作品紹介・あらすじ

「強盗殺人」「放火殺人」「誘拐」など、極刑も想定される罪を裁かなくてはいけない裁判員制度。「死刑」と「無期懲役」の線引きはできるのだろうか?「懲役15年」と「懲役20年」の違いってなんだろう?ゲームのように、マルチエンディングもリセットボタンもない本物の裁判のために知っておきたい、裁判のルールと考え方。

感想・レビュー・書評

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  •  裁判員制度に向けて、実際の裁判結果から、どういう罪がどういう刑になるのか、大体の基準や、軽減する際の判断のポイントなどを教えてくれる本。
     同じ「殺人罪」でも、死刑と無期懲役で分かれるのはなぜ?殺した数によって変わるのか?
     「放火」と「放火殺人」の違いは?
     「強盗」と「強盗殺人」の違いは?
     など、テーマ毎に、まず実際に起きた複数の事件の概要とその裁判結果を簡単に出される。その後、作家と弁護士の対話形式で、なぜそんな裁判結果になったのか、判断基準は何なのかなどの説明がなされるという構成。
     裁判員裁判が行われる裁判は重要な裁判が多いため、死者がいたり、血生臭めの事件が多いのは仕方がない。
     あくまで「判決の基準」に重点を置いているため、裁判全体の流れなどはほとんど書かれていない。
     裁判員制度を学ぶためならずとも、「なぜこのような判決になるのか」を知りたい際に読んでみるとよい、入門書。
     

  • 元裁判官と作家の、判決の事例を元にした裁判の勉強本。
    裁判員制度が始まった今、刑罰がどのように考えられて判決が出るかは知っておくべき。
    共通するベースの考え方を知らないと、重い方か軽い方のどちらかに不当に引っ張られるかもしれない。

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著者プロフィール

1959年東京都生まれ。東京大学法学部卒。東京地裁、大阪地裁などの裁判官を務め、現在は弁護士として活動。裁判官時代には、官民交流で、最高裁から民間企業に派遣され、1年間、三井住友海上火災保険に出向勤務した。著書に『司法殺人』(講談社)、『死刑と正義』(講談社現代新書)、『司法権力の内幕』(ちくま新書)、『教養としての冤罪論』(岩波書店)ほかがある。

「2015年 『虚構の法治国家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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