ザ・ベストミステリーズ 2005: 推理小説年鑑

著者 :
制作 : 日本推理作家協会 
  • 講談社
3.22
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本棚登録 : 34
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (567ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061149069

作品紹介・あらすじ

本書は、2004年に小説誌等に発表された数多くの短篇ミステリーの中から、日本推理作家協会が最も優れた18編を厳選した、決定版アンソロジーです。さらに、2004年推理小説界の概況、ミステリー各賞の歴代受賞リストも付いた、50年を超える歴史を誇る国内唯一無二の推理年鑑です。

感想・レビュー・書評

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  • (収録作品)伝説の星(石田衣良)/マイ・スウィート・ファニー・ヘル(戸梶圭太)/黄昏時に鬼たちは(山口雅也)/死神と藤田(伊坂幸太郎)/貧者の軍隊(石持浅海)/犬の写真(池永陽)/東山殿御庭(朝松健)/二つの鍵(三雲岳斗)/ゼウスの息子たち(法月綸太郎)/子は鎹(田中啓文)/愛書家倶楽部(北原尚彦)/ディープ・キス(草上仁)/プロセルピナ(飛鳥部勝則)/DECO-CHIN(中島らも)/光る棺の中の白骨(柄刀一)/虚空楽園(朱川湊人)/お母さまのロシアのスープ(荻原浩)/大松鮨の奇妙な客(蒼井上鷹)

  • シリーズ制覇を目指して!

     「伝説の星(石田衣良)」は軽いどんでん返しが決まるライトミステリー。まぁまぁかなぁ。

     次は意味がわからん「マイ・スウィート・ファニー・ヘル(戸梶圭太)」。

     「黄昏時に鬼たちは(山口雅也)」ってあまりに非現実な舞台は嫌いだな。ヒッキーとかくれんぼ?

     既読だが、いつ読んでも楽しい死神シリーズ「死神と藤田(伊坂幸太郎)」はキチンと再読。いつ読んでも「間」がいいなぁ。

     トリックの解説がきれいな「貧者の軍隊(石持浅海)」は、テロたちの密室殺人ものでなかなかおもしろかった。

     余韻たっぷりの「犬の写真(池永陽)」はほかの作品も読みたいな。美人の母と犬ね。

     ふりがなが多くて読みにくいからパスした「東山殿御庭(朝松健)」の主役は一休さんらしい。つまらなさそうだ。

     「二つの鍵(三雲岳斗)」は下手に外国ものに仕立てており、よけいにわかりにくい。嫌いだな。なぜ日本を舞台にしないんだろうか?

     「ゼウスの息子たち(法月綸太郎)」は既読。ダブル双子ってねぇ・・・。

     「子は謎(田中啓文)」はいい話だ。「かすがい」と読む。知らなかった漢字だ。落語ねたかと思いきや、実際は人情ものかな。

     切れが悪い「愛書家倶楽部(北原尚彦)」は最後数行のどんでん返しにかけたお話だが、だめだなぁ。

     「ディープ・キス(草上仁)」「プロセルピナ(飛鳥部勝則)」「DECO-CHIN(中島らも)」はいずれもグロいだけの駄作と切り捨てる。

     「光る棺の中の白骨(柄刀一)」も読ませる展開だったが、トリックがあまりに非現実的でがっかり。

     トカゲ女の「虚空楽園(朱川湊人)」もさっぱりおもしろくないし、「お母さまのロシアのスープ(荻原浩)」だって、オチが下品である。

     少しひねった「大松鮨の奇妙な客(蒼井上鷹)」は悪くはないけれど、Why とか弱い感じ。偶然要素が多すぎるし。

     ってことで、この年は不作だったんだなぁと思う。

  • 小気味いい短編って大好き。

  • 書名の通り、その年に発表された数多くの短篇ミステリーの中から、日本推理作家協会が最も優れた18編を厳選したものだそうです。
    18編というのは、ものすごいボリュームだなあと読んでみて思いました。
    いいなと思ったのは、ただ単純なミステリーばかりではなく、様々な種類のミステリーが収録されているというところでしょうか。
    18編もあるので、自分の好みそうな話を選んで読めるし、試しに読んでみたら意外と好きかも、という話に出会えると思います。

    ただ、ミステリーの短編集でよくあることですが、ひじょーーに、グロい話も収録されているので苦手な方は要注意です。
    特に戸梶圭太さんの『マイ・スウィート・ファニー・ヘル』。
    これは説明にもスプラッタと書いてある通り、まさに人がゴミのように死んでゴミのように壊されています。

    それに奇形を題材にしたものが2作ありました。
    特に中島らもさんの『DECO-CHIN』はちょっと…な。痛かったな。
    あと奇形ではないですが、人を造りかえ奇形にする朱川湊人さんの『虚空楽園』もインパクト強かったです。救いがあるのかないのか微妙な話でした。

    個人的に、ミステリーとして非常に面白い!と思ったのは、三雲岳斗さんの『二つの鍵』と朝松健さんの『東山殿御庭』。
    それぞれが、かの有名な人物を探偵役に据えています。
    『二つの鍵』は、レオナルド・ダ・ヴィンチ。『東山殿御庭』は、一休さん(でもこちらは、厳密には一休さんは探偵役というよりは導き役)。
    この二作は、面白かったです。
    探偵役を聞いただけで、ワクワクする。ストーリーもミステリーとして完成度高い(と思う)。
    『東山殿御庭』は、よく使われる二重構造になっていますが、それでも使い古された感じはしません。『陰陽師』が好きな方は、きっと好きになるお話。
    あと田中啓文さんの『子は鎹』は、ミステリーというよりは人情話です。でもものすごくよかった。落語のお話です。
    それから推理ものとして面白かったのは、石持浅海さんの『貧者の軍隊』。題材も面白かったけど、内容もなかなかでした。この話に出てくる探偵役のシリーズ読みたい。

    大御所の法月さんと柄刀さんの作品はさすがの安定感です。
    安心して読めるとはこのことだと思いました。特に法月さん。面白かった!

    惜しいと思ったのは、北原尚彦さんの『愛書家倶楽部』と蒼井上鷹さんの『大松鮨の奇妙な客』かなあ…。
    この二作は、ラストさえもっとこうならこうだったのにーー!と思わず唸ってしまう惜しさ。
    もちろん、個々人の趣味なので、読む人が読めば最高の作品なのだとは思います。
    でも私としては、ラストにもう一ひねり欲しかったな〜という感じです。特に『大松鮨の奇妙な客』は、途中まではすごくよかったのに…!ラストでずっこけました。え…これで終わり?と……
    思わせぶりな探偵役まで出したわけだから、どんでん返しを期待したのに!

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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