本はどう読むか (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.82
  • (22)
  • (33)
  • (37)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 500
感想 : 52
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061156975

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ある本を読んだとき,そのうちの一頁でも,一行でも,たった一語でもハッとさせられるようなところに出会うことができれば大儲けであるという。
    筆者の経験を各所に散りばめながら,本を読むときともすれば見落としがちな基本的な姿勢を教えてくれる。途中で面白くないと思ったら読むのをやめること,とにかく読み通して地図を手に入れること。前者は特に心に留めておきたい。

  • 面白くて、すぐ読み終えてしまった。
    読み方として、深浅ということを話していて、読書は、人付き合いみたいなもので、すごく深く付き合いが長い事もあれば、段々疎遠になっていくこともある。故に本というのは、後から分かってくることもある。
    自分の年齢によって付き合い方が変わってくる本も出てくる。
    というのは面白い話だった。

    あと、洋書の読み方、なんてのも書いてあってチャレンジしたい!と思った。

    著者が、腹を立てながら読むシーンを想像して笑ってしまいました。

  • 読書本というとしばしばスラスラ読めてさくっと理解できる魔法の方法的ないかがわしいものを期待しがちだが(少なくとも、私は無意識の欲望の時点ではそうだ)、ここに書かれてることは至極まっとうというか、「ダイエットするなら食事療法と運動です」と言われたような「ずいぶん普通のこと言うなー」的な印象を受ける。そして、勉強とはそういうものなのだろう。

  • 本をよみながら「然、然」と理解しても、そういう理解は、心の表面に成り立つ理解である。浅い理解である。本を読んで学んだことを、下手でもよい、自分の文章で表現したとき、心のそこに理解が生まれる。深い理解である。
    ブームに乗せられるキケン/どういう意味で面白いのか聞いちゃえ
    書物との間にも、浅い交際、深い交際があると言うことを知っておいたほうがよいと思う。そうでないと、初対面の異性にすぐ結婚を申し込むことになる。
    読書が人生最高の理想と解く人もいることもいるが、これは              インテリの思い上がりと言うものである。

  • ハウツー本の様なタイトルだが、かなり著者の体験談に近い。
    「私はこうした。こうが良いと思う。これは失敗だった。」という形。
    そこの背景に多分に時代錯誤なところが出てくるが、70年代の本なので当然である。
    インターネットによる無数の情報嵐、電子書籍が幅を利かせる読書環境、筆者はどう捉えるのだろうか。

  • 1日1冊を課す。ムチャな数本を読めるのは30代まで。3泊くらい旅館に篭るか、1週間で100冊読むことを課す。

    線引いた点を振り返り読む五分の復習がインプットの質を大幅に上げる。読書人でも年齢とともに読める数は低下するから出遅れ組も努力次第で追いつける可能性はある。

  • この本の責任ではないけど、目新しいこともなくて、結局景気づけになってる。

  • 多くの読書論の中でも人気のある一冊。

    教養書と呼ばれる合理的に考えると直接は役に立たない本を読むことの進め。
    というよりも、そういう本を読むという贅沢を他の人に教えるといった趣旨の本。

    もちろん、本を読むというそのことの楽しさも見逃してはおらず、バランスの良い読書論。

    本以外にも様々なマスコミが誕生し、大衆の間に普及している現代にとって「本を読む」という労力を多大に消費する行動の優位性を説く。
    結果的には、全てのメディアの立体的協力を必要とするという所に落ち着くが、それでも大衆がテレビなどの楽なメディアに傾倒していき本が消滅してしまいはしないかという危惧を捨て去ることはできない。

    電子書籍もあるし、少数の人が好きで読むだけでも良いというならそれも可能なのかもしれないが、個人的には色々な人が本を通して豊富な知識を持っている社会の方が楽しいだろうと思う。

  • 読むときのスタイル

全52件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

清水幾太郎

一九〇七(明治四〇)年、東京生まれ。社会学者。東京帝国大学文学部社会学科卒業。文学博士。二十世紀研究所所長などを経て、学習院大学教授、清水研究室主宰。主な著書に『愛国心』『流言蜚語』などのほか、『清水幾太郎著作集』がある。訳書にヴェーバー『社会学の根本概念』、カー『歴史とは何か』などがある。八八(昭和六三)年没。

「2022年 『日本語の技術 私の文章作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

清水幾太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×